自由な鍛冶屋
お久しぶりです
まぁ、いろいろ語りたいですが、なにぶん久しぶりです
まずは小説をどうぞ♪
「”自由な鍛冶屋『フリー』”?」
「そ、”自由な鍛冶屋『フリー』”。それが今回この町まで足を運んだ理由」
とてつもなく嫌な夢を見た気がする夜から、夜が明けた。
夢の時に感じた嫌な感じは体からもうすることはなく、健康そのもので体も有り余っている。
そして今は食堂まで降り朝食を取っていた。
そして、やっと……本当に、やっとここへ来た理由を聞かせてくれた。
この町へ来た理由は、単純に人探しらしかった。
なんでも”自由な鍛冶屋『フリー』”という人にアルセは会いたがっているようだ。
「それは……なんで?何か偉い人なの?」
「ん~、偉い人って言えば……偉いのかな?」
何ともはっきりしない言い方である。
「”自由な鍛冶屋『フリー』”は武器職人なのですよ」
すると後ろから声が掛かった。
「あ、朝食おいしく頂いてます」
「いえいえ、喜んでいただけたのなら何よりです……」
ニコッとこちらに笑みを浮かべる。
落ち着いた物腰に、柔和な顔つき。
何より聞いている者の気分を安らげてくれる落ち着いた声。
……グラシオさんだ。
俺達が今最も注意していなければならない、油断ならない人。
まぁ……悪い人ではなさそうなんだが、何より全てを見透かしているような態度には気を抜けない。
そんなグラシオさんは俺達の会話を聞いていたようで”自由な鍛冶屋”について詳しく話してくれた。
「”自由な鍛冶屋『フリー』”というのは先ほど申した通り武器職人でございます。しかし、”自由な鍛冶屋は『フリー』”他の武器職人とは次元が違うと言われています」
「と、いうと?」
「彼が作った剣はどんな硬い岩でもいとも容易く切り裂き、彼の作る鎧は何物も通すことのない鉄壁の要塞と化します。」
ほぉ。
そんなすごい人がいるのか……。
それでその人に会ってどうするんだ?
「アルセ、その人に会ってどうするんだ?」
「決まってるじゃないっ。司狼の武器を作って貰うんだよ!」
あ、そうか。
俺は今手ぶらなんだった……。
それで困ることは無いのだが、武器を持たないというのはいろいろ厄介らしく。
使う使わないにしても持っておいた方がいいと言う話だ。
何でも武器が無いと魔物討伐の時に信じて貰えなかっり、手ぶらだと思った盗賊や魔物がずっと狙ってくるらしい。
怖い話だ。
魔物討伐だなんてまず日本では聞かないし、盗賊やらに命を狙われるなんて普通に生活していれば遭遇することもない。
そこで信用も持て、盗賊やらに命を狙われないように武器を作ろうという話だ。
それにフェンの爪のこともある。
フェンの爪からは何か出ているんだろうか……。
フェンの偉大さが漏れ出しているのだろうか……。
爪の近くに居るだけで安心できた。
だから早く自分で身に着けていたいというのも実はある。
「んで最初の質問を繰り返すことになるかも知れないけど、なんで”自由な鍛冶屋『フリー』”なの?そのよく切れる……だとか鋼鉄……だとか?そんなモノは他の人でもできるんじゃないか?何でその人なんだ?」
「あ、あぁ……それはぁ……」
ごにょごにょと言葉を濁した?
なんだなんだ?
アルセが俺に向かってちょいちょいと手招きした。
こっちへ来いってことか?
俺はアルセとテーブルを挟んでいるので体を乗り出した。
まぁ、グラシオさんには聞かれたくないようなので、もちろん小声で。
「”自由な鍛冶屋『フリー』”はね、お父さんの知り合いなの。今、私達の正体を隠している時点で助けを求められる鍛冶屋は”自由な鍛冶屋『フリー』”だけ」
「なるほど」
「それに、私は司狼の扱いやすい武器を知らない。それを上手く形にできるのはおそらく”自由な鍛冶屋『フリー』”だけ」
「と、言うと?」
「”自由な鍛冶屋『フリー』”は相手の思考を読み取って、それを武器に形にできるらしいの」
「ふむ、それで俺の好きな形にしていいと?」
「まぁそういうこと。……変な想像しないでね?」
「は?」
「だって……男の子ってエッチなんでしょ?形にする時にエッチなことを考えてそれが武器になろうものなら……」
ジトーとこっちをジト目で睨んでくる。
「しないしないっ。ちゃんと真面目に考えるっ!」
「ならいいけど」
そう言って、ストンとアルセは乗り出した体をイスに預けた。
俺も何時までも、テーブルに手をつけて身を乗り出すのは流石にマナーが悪いので、直ぐに座った。
だがまぁ、最後のはいらないような気がするが理解した。
これで此処に来た理由はある程度理解した。
つまり
俺の想像通りの武器を作るために”自由な鍛冶屋『フリー』”を探しに来た。
簡潔に述べるとそんな所か。
それにしても……
「ハーデさんはどうしていますか?」
「サビィ様ですか?サビィ様は町の巡回です」
「巡回?」
「はい。サビィ様はこの町は自分が守ると考えていらっしゃる方なのです」
へぇ……。
やっぱりしっかりしているんだな。
「ですから……」
「「?」」
「あの方をあまり責めないであげて下さい……。昨日の事は私が深くお詫び申し上げます。
あの方はただこの町を守りたい、それだけは何としても譲れないものなのです。どうか……」
俺はアルセと視線を合わせた。
アルセも困ったような顔をしていた。
まぁあまり気にしていないのをここまで丁寧に謝って貰っても困るわなぁ。
「いいですよ、グラシオさん。俺らは気にしていませんから……。むしろ素性の分からないこっちの方が、泊めて貰っていてありがたいんですから」
「そ、そうですよ。それだけでも十分です」
俺もアルセもそちらが責められる理由はないという意味も込めて言った。
まぁグラシオさんはやはり聡明な方の様で上手く伝わったようだ。
申し訳なさそうな顔をしているがどこか安心したような顔になった。
「そうですか……ありがとうございます……。してアルセ様は”自由な鍛冶屋『フリー』”が何処に居るのかはご存知なのですか?」
そう聞かれたアルセはたははと笑って誤魔化した。
「分からないのか?」
「いやぁ、お父さんからこの町に居るってことは聞いていたんだけど、何処か詳しいことまでは……」
「んじゃ、探しようがなくね?」
「あはは……ごめん」
おいおい、いきなり行き詰ったぞ。
「”自由な鍛冶屋『フリー』”の居場所なら知っていますぞ?」
「へ?」
「”自由な鍛冶屋『フリー』”ならこの町の隅に居ます。他の家とは雰囲気が違うので直ぐにわかるでしょう」
グラシオさんは相変わらずの笑顔でニコッと笑った。
おっ久ぶりです♪
何週間もほったらかしにしていてすみませんでしたorz
どうも11月と12月は忙しいらしくかなりバタバタとすごしています
つい先日もコースの面接でしたし、テスト習慣でパソコンもあまりかまえませんでしたし(汗
やっとこさ更新できました^^
さてグラシオさん謎ですね
何でも知っていそうな雰囲気、何処かこの町になじまない気配
ん~謎の人物です
この人とハーデさんは今後、司狼たちにどう関わってくるのでしょうか……
更新を楽しみにしていてください♪
あと”自由な鍛冶屋”の読み方ですが、そのまま読んで下さってもいいのですが、”フリー”と読んで下さってもかまいません
というか読んでくださいorz
厨ニっぽいですがよろしくお願いします。
それでは今月はもう1、2回程度更新するつもりです
それではノシ
いつも読んで下さっている方々、初対面の方々もありがとうございます
これからもよろしくお願いします