助けを呼ぶ声
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~ポアー 広場~
階級について説明があった後、なんとか落ち着いた俺はアルセと並んで宿屋に向かっていた。
それにしても人が居ない。
少しは歩いていると思うのだが、未だに人に会っていない。
がらんとした静かな町は、少し煤けて見えた。
その焦燥感が少し嫌で、俺はいつもより口数が多かった。
「それにしてもアルセ?」
「え?何?」
「いや、アルセの服もどうにかしなくちゃなと思ってさ」
隣で歩くアルセに声をかける。
そうなのだ。
アルセは俺が、貸した上着を羽織っているだけ。
上着の胸部分は、形の良い胸に押され少し窮屈そうで、下着もなし。
俺が少し長めの上着を持っていたから良かった物の、少し動けばいろいろ危なかった。
「え~、だって下着とか着けると窮屈なんだもん」
頬をぷぅと膨らませて抗議する。
「いや、だって……恥ずかしくないの?」
「ぜんぜんっ!だって私、見られるのは平気だもん」
そういうことらしかった。
仕方ない……。
「それじゃぁ、俺はアルセを見ない。恥ずかしいもん」
「え?」
「俺の国ではね、女性は恥じらいを持てって言うのが慣わしでね。はしたない子は、もう見ません。」
そういうと、俺はアルセからふいっ、と明後日の方向へ視線を向ける。
「え?え!?いや、嘘だよね?司狼っ!そんなことしないよね!?」
「……」
「こっちを見てっ!?」
服の裾を引っ張ってきてるけど、気にしない。
「あの……じゃ、じゃぁパンツは着ける!どう!?」
「……」
「これもダメ?そ……それじゃ、ちゃんと、マント羽折る。羽織るから、ね!?」
お、あそこ。
家の屋根に止まってる鳥系の魔物達は夫婦かな?
一匹が気を引こうとしてるけど、もう一方は動く気配が無い。
「……服……服とかしたぎとかちゃんと着るから……こっち見てよぅ……しろぅ……」
あ、相手にされなくてしょんぼりしてる。がんばれ。
「なんで……こっちみてくれないのよぉ……いじわるぅ……うっ……グスッ……」
「ちょ!?」
閑話休題。
明後日なんか見てる場合じゃない!
俺はすぐにアルセを宥めにかかった。
あれから、アルセはご機嫌ななめだ。
頬を膨らませて、俺の少し先を歩いている。
「人と話ができると少し期待したんだけど……全然人が居ないし……」
「それは……司狼がさっき怒気を振り撒いたせいだけどね……」
「え?」
ボーとしていたので、上手く聞き取れなかった。
「なんて言ったの?」
「知らないっ!」
「まぁ、いいけど……」
ピューー
そう話していると、小さく風が吹いた。
これは……
「アルセ……」
「うん、わかってる。行くんでしょ?」
流石っ!
さっきまで怒っていた顔はどこへやら。
真剣な眼差しで行けと訴えている。
ーーー風に運ばれて来たのは声。
「……やめっ……な……よっ!」
「いい……から……いっ!」
どこか、争うような声。
片方はもがいているような必死な声だ。
耳を澄ます。
「やめな……さ……っ!!」
もっとだ……。
集中しろ。
その声だけに集中する。
「やめなさ……離し……」
もっとだ、もっと!
「やめなさいっ!離し……いっ!」
もっと!
「……誰かっ!助けてっ!」
俺は知らずの内に走り始めていた。
助けを求めているなら、助けよう。
それが、俺が生きている理由だから……。
ユニーク数が1000を突破!
毎度みてくださる方々本当にありがとうございます!
そのおかげで心が折れずに、毎回更新できてます!
ー☆ー
前にもいいましたね(笑)
テスト期間になにやってんだっ(殴
しょうがないじゃないですか?
テストやってる間も考えちゃって、テストの問題用紙にびっしり!
そりゃもう、更新するしかないですよね^^
今回は、アルセとの少しの絡みと次につなげる話でした
なかなか進みませんね(汗
すみません
テストが終わったら、また更新するつもりです
では、感想などお待ちしております
あ、最近仮面ライダー面白いですよねっ!
では、誤字脱字などストーリー構成などよかったやつまらなかったの感想をお待ちしております^^