マグロを食べない方(ォィ)の海外版ゴジラをまだ見ていない方へ
みなさんは最新の海外ゴジラを見に行きましたでしょうか。
ちなみに私はいろいろあったためまだ見に行けてません……見たいのですが。
さて本エッセイは、そんな海外ゴジラシリーズである『モンスター・ヴァース』に関するエッセイ。
ネット上で時々見かける映画のレビュー見ていて『世界観を理解せずに見ている方が多いのでは?』と思い書いたエッセイです。
ちなみに、一部レビューをしている方々を非難するエッセイじゃありません。
そんな方々のような不快な思いをする人を増やしたくないために書いたエッセイです。
ああ、ちなみに。
ゴジラ映画だからという理由だけで嫌でも絶対見ようとか思ってる方……正直に言って賛否分かれる、さらに言えばそれなりのオカルト知識を持ってないと理解も納得もできないかもしれん世界観なので不快な思いをする可能性があります。
お覚悟を。
警告は、しましたよ?
ただ単に怪獣バトルを見たいって方は大丈夫…………だと思いますけど。
※
さてまず初めに、モンスター・ヴァースのゴジラは、初代を始めとする、原爆や水爆、放射能の問題を提起するゴジラとはタイプがまったく違います。
どっちかと言うとその立ち位置はムートーが担ってるか?
いやでも連中は人由来の放射能浴びての巨大化をしてないから違うかもですね。
それはともかく。
どこぞのサイトでも言われてますが、モンスター・ヴァースにおけるゴジラは、平成三部作ガメラに近い感じの在り様です。
そう、超古代文明によって人口削減のために生み出されたギャオスを倒すために同じく超古代文明によって生み出されたガメラです。
両者の違いはその誕生に人間が関わってるかどうか。
そして人間に対して友好的かどうか……くらいでしょうか。
※
まぁそれはそれとして。
モンスター・ヴァースのゴジラを始めとする巨大生物は、ペルム紀にかつて存在していた超古代巨大生物です。
最初から巨大です。
しかしペルム紀末に起こった大量絶滅や、地上の放射能濃度の低下をキッカケに地下へと避難しました。
その間、おそらくゴジラの場合は『キング・オブ・モンスターズ』にて登場した海底神殿で休眠状態だったと思われます。
そんなゴジラが再び姿を現すのは戦後。
核爆弾の投下を原因とする、地上の放射能濃度の変動をキッカケに地上へと出てきましたが……情報サイトをよく読めば分かると思いますが、地上へと再進出した理由は、地上の放射能濃度が変動したから、だけではありません。そのせいで、超古代巨大生物シノムラが現れたからでもあります。
まるで、シノムラが暴れる事が(ゴジラにとっては)面白くない事態に繋がるとゴジラが判断したかのように。
※
情報サイトに書かれていますが、ゴジラにはそれなりに知性があります。
モンスター・ヴァース以前のゴジラ作品の中にも、知性が感じられるのがいますがモンスター・ヴァースのゴジラのは、もはや人間の上位存在としての知性です。
というかシノムラやムートー、キングギドラが出現したのに伴いゴジラも現れたのは……シノムラ達が地球を荒らす存在だからです。
そう、ゴジラは人間のために戦っているワケじゃありません。
自分の力の源でもある地球の調和を守るために戦っています。
レビューの中には、モンスター・ヴァースのゴジラが人間の味方で、同じく人間の味方であるコングとタッグ組んで、最新作で新ヴィランことスカーキングと戦うみたいな感じの認識なコメントがあるのですが全然違うのです。
ゴジラはあくまでも地球の味方です。
誰だって、自分が住んでる場所が気に食わない感じに変質させられると怒るじゃないですか……まさにそれなのです。
キングギドラとの戦いで、その部分はよく分かるんじゃないかと思います。
モンスター・ヴァースのキングギドラには、天候を操作する能力もありまして。
『ゴジラvsコング』の序盤にて、髑髏島を襲っている嵐はまさにキングギドラのせいです。
キングギドラ亡き後も存在し続ける……コングだけじゃなくゴジラにとっても、頭痛の種な異常気象なのです。
でもってゴジラは人間に対しては、地上の放射能濃度を変動させうる……自分らペルム紀の巨大生物が地上に来ても問題がないような環境を作った存在、くらいにしか見てないかもしれません。
というか彼らから見れば、人間なんてアリンコ同然です。
アリンコを潰さないよう歩く人なんて滅多にいないじゃないですか。
ゴジラの認識がまさにそれです。
渡辺謙さんが演じた芹沢博士が、自分の命を犠牲にしてゴジラを復活させた展開を経て、人間に対する認識を多少改めた可能性もありますけどね。
※
ああそうそう。
原爆に嫌な感情しか向けていなかった(好意的な感情を向ける人はいないと思うが)芹沢博士が核爆弾でゴジラを復活させる演出に違和感を覚えている的な意見があると思いますが。
彼はおそらく、ゴジラが……そんな人間にとっては害悪な核爆弾さえも超越した憧れの存在――究極生命体だからこそ畏怖の念を抱いて。
そんな存在が地球を本当の意味で救ってくれると本気で信じていたからこそ、核爆弾でゴジラを助けたんじゃねぇか……個人的にはそう思います。
え、初代ゴジラを殺した兵器作った方の芹沢博士の贖罪の代行的な演出?
個人的には……芹沢博士がゴジラに生命体の可能性を見たから、とかの方が美談だと思いますぜ。
※
話はちょっと変わりますが。
そんなゴジラを始めとする巨大生物を神聖視していた存在は、芹沢博士以外にもいました。
それも超古代に。
何の伏線もなしに登場したオキシジェンデストロイヤーによって、一時的に戦闘不能になったゴジラが眠っていた海底神殿を築いた超古代文明人や、壁画にゴジラなどの巨大生物を描いた存在、さらには髑髏島の先住民イーウィス族などがまさにそんな存在です。
ところでみなさん。
特にオカルト知識が豊富なみなさん。
お気付きでしょうか。
なぜにアジア人なヒロインが登場するのか……その理由に。
おそらく、ゴジラが眠っていた海底神殿を造ったのは、作中におけるムー大陸やアトランティスのモデルとなった超古代文明人です。
そして現実においては。
ムー大陸やアトランティスのモデルではないか、と思われている場所の一つに、東南アジアにかつてあったとされている『スンダランド』があります。
一説にはアジア人の故郷ではないかとも言われています。
おそらく監督さんは、オカルトネタのそこんところを表現したかったんじゃないですかね。
でもって、そうなると。
なぜに髑髏島だけにイーウィス族がいたのか。
近い遺伝子を持つ部族が周辺の島々にいてもいいんじゃないのか。
そんな疑問も解消されます。
そのイーウィス族こそが超古代文明人の末裔で。
文明の滅亡などの理由で、ゴジラを始めとする巨大生物と同じく地下で生活する羽目になり。
でもって、髑髏島が……巨大生物の故郷でもある地下世界の一部が隆起して誕生した島であるという作中での説が事実だとすると、そんな隆起に合わせて、彼らも地表に出てくる事になり、現在へと繋がっているんじゃないでしょうか。
しいて言えば。
漫画『ワンピース』に登場する、ジャヤの先住民シャンディアのような存在……かもしれない。
※
さて、ここまで長々と話してきましたが。
みなさんがどこまでご理解くださったのか分かりませんので、ブッチャケ、感想欄やメールの方で一緒にいろいろと考察とかできたらいいなと思います(ぇ
あと、もしかすると映画見た方の中には『面白味がない映画だった』とか考えている方がいらっしゃるかもしれませんが…………侮ってはいけません。
というか、映画『ゴジラvsコング』の序盤の方で登場した地下世界の全体図的なホログラム…………アレを全部作中で描き切ったと、そして作中に登場した地下世界が、そんな地球の中心部だと――。
――いったいいつから錯覚していた????
重力の向きの異常とか確かにありましたけど。
それが漫画『地獄先生ぬ~べ~』にて紹介された重力の坩堝的な……地下世界の重力異常によって生み出されたモノだとすれば。
そしてそんな現象が。
ホログラムに出ていた大空間全てで起こっているとしたら。
そして、コングが走り回っているのがそんな大空間の一つだったとしたら。
というかそれ以前に。
地球には凄い長い歴史があるんですよ。
モンスター・ヴァースではまだ、そのほんの一部しか明らかにされてません。
しかもしかも。
キング・オブ・モンスターズに登場した巨大生物以外の巨大生物が地球のどこかでまだ眠っている可能性があるのです。
地下世界、そして巨大生物…………まだまだ明らかにされてないとしたら。
もしかすると、これからの監督さん次第で(ォィ)さらなる衝撃の事実が明らかになったりする…………そんな可能性がまだ残されているんじゃないでしょうか。