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クリスマス記念 メリークリスマス

今回は転生したら平和に暮らそうと思っていたのに最強の能力を手に入れてしまった! ~転生した少年が最強能力で完全無双~のクリスマス番外編です。

時間軸は気にしないでください。

異世界にクリスマスは無理だろ。

っていう意見は受け付けません。

番外編なので、多少の設定無視は許してください。

今日は破滅の月(12月)の24日、明日は破滅の月25日だ。

前世では今日、12月24日のことをクリスマスイブと呼び、明日12月25日のことをクリスマスと言った。クリスマスとは親達がサンタクロースと称して子供にプレゼントを与える日だ。

まぁ俺の場合、サンタクロースも来なければ、誕生日をプレゼントも貰ったことはない。

というか、俺が親達に何か与えられたのなんて幼少期だけだし、中学生になったからは生活に必要な物すら与えられなくなったぐらいだ。

まぁ、そんな話は今はいい。

この世界にもクリスマスは存在するし、サンタクロースと称して親が子供にプレゼントを与えるのも同じだ。

これは元来、正教会のある神父が孤児院の子供にお菓子を上げたのが始まりだったらしい。

まぁ、その神父はミコが戦時に殺したのだがそれは今はいい。

とにかくこの世界にもクリスマスはあり、世界中で広まっている。

それは魔王国でも例外ではなかった。

このクリスマスというイベントは魔王国で忌み嫌われている正教会が始まりにも関わらず、魔王国でも浸透しているイベントである。

今はなき魔王国でも子供はクリスマスのプレゼントを楽しみにするものだった。

それは魔王城であっても例外ではない。

俺は毎年、ミコ、セーラ、ミーゼ、ゼミル、ルミネス、シェール、ガーナ、アンデス、ヨル、リーフェのサンタクロースになっていた。

先に名前を挙げたものは大抵ロクな幼少期を過ごしておらず、親がサンタクロースとしての役割を放棄していた。

だからこそ、魔王軍に入ったからにはしてあげたいと考えたのだ。

この世界に戻ってきて、魔王としてクリスマスを過ごすのだから再会する他ないだろう。

皆のサンタクロースを。

といっても別にサンタクロースの仮装をするわけではない。

さすがに恥ずかしいしな。

いつもこっそりプレゼントを枕元に置くのだ。

ちなみにさすがに無断で入ったりはしない。

昔の話だが、俺がクリスマスの一か月前に勝手に部屋に入っていいか聞かれたら先程答えたメンバーは当たり前だと答えてくれたからな。

勿論やましいこともしないし。

そして今日はクリスマスイブ、今日の夜にプレゼントを置掛ければならない。

サンタクロースは毎年やっていたので、皆どれだけ眠くなくても破滅の月の24日は早寝するのだ。

なので誰かが起きているなんて問題もない。

今回は今までやっていた魔王軍のメンバーとライシュにプレゼントを持っていく。

ちゃんとライシュにもさらっと勝手に入る許可を貰っている。

信用してくれているようでうれしい。

ちなみにユイはユアがやる。

かなりやる気を出していた。

俺にサンタクロースの服を欲しがったくらいだからな。

しっかり「創造」して渡してやった。

ちなみにだがレイメスはこちら側だ。

いつもさりげなく誰が何を欲しいのかのリサーチだとか、サンタクロースについての言及のごまかしとかそういうのをしてくれている。

本当に頼りになる。

魔王城ではクリスマスイブもクリスマス当日もパーティーを行う。

ガーナ達メイドが腕によりをかけて絶品の料理をたくさん創ってくれた。

クリスマスイブとクリスマス、この二日は無礼講で朝からゲームしたりと遊んだりいつも以上に自由に過ごす。

そのおかげもあって皆疲れて寝てしまうのだ。

そしてイブのパーティーも終わって皆が寝静まった。


「さぁ、行動開始と行こうか」


俺は自室を出る。

手にはレイメスが事前にリサーチしてくれたのをまとめたメモがある。

プレゼント自体は既に「創造」で創ってある。

どれもデザイン、性能ともに会心の出来だ。

ライシュが大きい熊のぬいぐるみ。

アンデスが懐中時計。

ガーナがリボン。

リーフェが腕輪。

ヨルが手袋。

シェールが白衣。

ルミネスがピアス。

ゼミルがローブ。

ミーゼがパジャマ。

セーラがティアラ。

ミコがネックレスだ。

ちなみにユイの分はユアに希望された物を本気で創ってあげた。

まぁユイからも頼まれたものがあったが、それはユアに言わない秘密だ。


「さてと、配っていくか」


そうして俺は部屋に入って枕元に包装した袋を置いた。

皆ぐっすりと眠っていた。


「ふぅ、あとミコだけか」


俺は最後であるミコの部屋に移動して、扉を開ける。

ミコはしっかりベッドで横になっている。

俺はミコの枕元にプレゼントを置く。

ミコが俺の方に寝がえりをうった。

俺は可愛くて思わずミコの頭を撫でてしまう。


「メリークリスマス」


俺はそう言って退室しようとした。

だが、


「ミコ?」


ミコが俺の手を掴んできたのだ。

そしてそのまま俺を引っ張ってベッドに倒す。

最高級のベッドなので超フカフカで痛みは全くない。

俺の心にあるのは困惑だけだ。


「ふふ。サンタさん、捕まえた」


ミコはそう言って俺にキスをする。


「知ってたのか?隠してたのに」


「皆知ってるわよ。私達、何歳だと思ってるの。それに私達にサンタクロースが現れたのは魔王軍に入ってから。そしてシンが死んでからは来なくなった。これだけでもう分かるでしょ」


「はは、そうか。皆気づいてたのか」


「レイメスを使ってプレゼントをリサーチしてたんでしょ」


「そこまでお見通しだとは」


「それも皆気づいてるわよ。だから皆、シンから欲しい物をねだってるの」


「そうか」


俺は力を抜いてミコの傍に横になる。


「ふふ、サンタさんお疲れ様」


そう言ってミコはどこから取り出したのかも分からない箱を俺に渡してきた。

もしかしたら、最初から掛布団の中に隠し持っていたのかもしれない。


「メリークリスマス、シン」


「あぁ、ありがとう。メリークリスマス、ミコ」


「せっかくだから、開けて」


「そうか、ならミコも」


そうしてお互いにプレゼントを開けた。

そこにはチョーカーが入っていた。

俺が好きなデザインだ。


「ふふふ、綺麗」


ミコも俺の創ったネックレスを気に入ってくれたようだ。


「せっかくだし、お互いに付けましょ」


「いいな」


そうして俺がミコにネックレスを付ける。


「どう?」


「最高に似合ってる」


そして、ミコが俺にチョーカーを付ける。


「似合ってるか?」


「最高にかっこいいわ」


そうしてお互い笑い合う。


「シン、一緒に寝ましょ」


「あぁ、いいぞ。サンタクロースの任務は果たしたからな」


そうして俺とミコは同じベッドでお互いを抱きしめ合いながら眠りにつくのだった。





ユア視点


今日はクリスマスだ。

私はユイのサンタさんになる。

シンに創って貰ったサンタさんの恰好で。

ユイが寝たであろう時間、私はユイの部屋に忍び込む。

扉を開けると、ユイがベッドに座っていた。


「あら、可愛いサンタさんがきた」


「ふふ、こんな時間まで起きているだなんて悪い子ね」


私とユイはそんな冗談を言い合う。


「でも、私にとっては何をしてもユイは良い子。だからプレゼント」


そうして私は小さな箱を取り出す。


「メリークリスマス。ユイ」


「ありがとう」


ユイは小さな箱を受け取る。


「じゃあ、お返ししないとね」


「え?」


ユイの予想外の発言に私は固まってしまう。

そうしてユイも私が渡したものと同じくらいの大きさの箱を私に突き出す。


「メリークリスマス。ユアおねえちゃん」


満面の笑みでユイはそう言う。

可愛すぎ、ヤバい。

可愛すぎる。


「ありがとう」


私は箱を受け取った。


「おねえちゃん。せーので開けよ」


「いいわよ」


「せーの」


私とユイはお互いに箱を開ける。

そこにはどちらも指輪が入っていた。


「考えていること、同じね」


「姉妹だもの」


私達はそんな軽口を言い合いながら抱き合う。

私達の左手薬指には既に指輪が嵌っている。

だけど、私達のお互いの所有権を示す物は多ければ多いほどいい。

そんな指輪はそんな独占欲の塊。

だが、それはどちらも持っていたものだったらしい。


「ユアおねえちゃん。はめて」


「じゃあ、ユイも嵌めて」


そうして私がユイに指輪をはめて、指輪にキスをする。

今度はユイが私に指輪を嵌めてくれる。

そして指輪にキスをするのかと思った次の瞬間、私の唇が塞がれた。

たっぷり30秒、私はユイに味わわれて解放された。


「ユイ、覚悟して」


私はユイを押し倒した。


「へ?」


普段ユイが攻めだから、驚いているようだ。


「ふふふ、始めたのはユイなんだから。たまには私が姉ってとこ見せてあげる」


そうして私達は熱い夜を過ごした。

クリスマス当日、そしてそれから一週間。

魔王城内では貰ったプレゼントを身に着けたり一日中手に持っていたりするのが見られたのはまた別のお話。

まだまだ出さなきゃいけない番外編あるのに、季節のイベント優先な作者。

今回ガチで楽しくなちゃって、本編と同じくらいの文量になっちゃいました。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

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作品についの疑問やご質問、ご指摘も受け付けておりますので感想などを貰えると嬉しいです。

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異常者の恋愛は異常です

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