総合評価450p記念 誕生日
今回は転生したら平和に暮らそうと思っていたのに最強の能力を手に入れてしまった! ~転生した少年がチート能力で完全無双~の総合評価450pを記念した番外編です。
時系列は気にしないでください。
投稿時間予約にミスがありました。
少し遅れてすみません。
誕生日おめでとう、私。
「そういえば、皆の誕生日っていつなんだ?」
俺はふと思った疑問を皆に聞く。
この世界ではあまり誕生日というのを祝う文化がない。
国の生誕を祝うことはあるが、基本的には人の誕生日を祝うことはない。
まぁ王家や大貴族の令息、令嬢の誕生日を祝うくらいだ。
ただ、魔王国では誕生日を祝う文化がなかった。
だから前前世で皆の誕生日を知る機会はなかった。
というか、俺自身の誕生日も知らない。
誕生日を祝う文化がなかったがために俺の親が俺に教えなかったのだ。
年齢を「鑑定」で知ることが出来るのも誕生日を教える文化がないのに拍車がかかっている。
「鑑定」さえすれば自分の年齢が分かるからな。
基本的に親に教えられないので、自分の誕生日を知るなら毎日自分のことを「鑑定」するくらいしか方法はないのだ。
なんなら親も自分の子供の誕生日を把握していない場合も多い。
「私は知らないわね。私は生まれてすぐに塔に幽閉されたからほとんど親と会話なんてしてないもの。誕生日なんてどうでもいい情報。知らないわね」
ミコが誕生日を知らないのは正直予想通りだ。
本人も大して興味がないようだ。
「私は覚えてないわね。私が小さい頃は私の生誕パーティーも行われていたみたいだけど、私が引きこもり始めてからもう私が嫌だっていってやらなくなったし。幼かったうえに正直あまりパーティーが好きじゃなかったのもあって日にちなんて覚えてないわね。お父様やお母様なら知っているかもしれないわ。あと、セイとしての誕生日は数千年前だから覚えてないわね。そもそも興味ないけど」
セーラは王族なので知っているかと思ったが、どうやら覚えていないらしい。
ぶっちゃけこの世界での誕生日の扱いは俺の前の世界の血液型と同じような感じだ。
いや、血液型は占いや手術とか献血で知っておく必要があったりするから血液型以下か。
知っている人もいるにはいるけど、基本的にどうでもよくて知らないのが普通という認識なのだ。
「ゼミルは?」
「私も知らないわね。私、分かりやすく親から愛されてなかったし。誕生日なんて教えて貰ってないわ。前世でも似たような感じ」
ゼミルはミコと同じ感じで親とそもそも話す機会がなかったようだ。
「私は知らない。誕生日かー。お姉ちゃんのは知りたいかも」
ユイは自分の誕生日は知らないようだが、ユアの誕生日には興味があるようだ。
「あー。私は覚えてないけど、確かユイと私の誕生日って同じよ」
「え、そうなの?」
「そうそう。確か、私の5歳の誕生日にユイが生まれたのよ。メイドにお誕生日ですね。って言われたのと同じ日に私の天使が生まれて私はこの子を一生守るって誓ったのを覚えているわ」
「そうだったんだ。お姉ちゃんと同じお誕生日、嬉しい」
ユイがとても嬉しそうだ。
「ユイ」
ユアもとても笑顔だ。
これはまずい。
俺はすぐにミコに目配せをする。
ミコは頷いて「エリアテレポート」を発動した。
ユアとユイはユアの自室に転移したのだった。
「うん、ここで始められたらたまったもんじゃない」
「本当に、あと数秒遅かったらキスしてたでしょうね」
俺とミコは思わずそう言ってしまうのだった。
「ライシュはいつなんだ?」
「私もミコやゼミルと同じで知らないわね。奴隷に誕生日なんて教えないでしょ」
「すまん」
俺はそう謝るしかなかった。
ミコとゼミルは復讐を果たしてかなり立っているが、ライシュはまだそこまで立っていない。
それにミコやゼミルのように幽閉されていたわけではなく、道具として使われていたのだ。
怒り、恨みはライシュが一番強いだろう。
俺は謝るしかなかった。
「レイメスはいつなんだ?」
俺はいつの間にかリビングで俺に紅茶を出していたレイメスに聞いた。
「私の誕生は数万年前とかですので覚えてませんね」
忘れがちだがレイメスは悪魔だ。
悪魔というのは最古から生きている種族の一つであり、レイメスはその中でも古参だ。
確かに覚えてなくても無理はない、というかそもそも日にちとかが存在していなかっただろう。
するとルミネスがリビングを訪れた。
「ルミネスは、いつが誕生と言えばいいんだ?」
ルミネスは俺とミコが創った。
ただ、ルミネスは肉体が出来た日と魂が出来た日と、実際に初めて動いた日がある。
どれも誕生日と言えそうなため、ルミネスの誕生日は難しい。
「私の誕生日はないでいいと思います」
「そうか」
「シェールの誕生日は?」
するとこれまたいつの間にか来ていたシェールにミコが誕生日を聞いた。
「私も誕生は数万年前とかだから分からない」
「それもそうか」
「あれ、皆集まって何話してるの?」
するとミーゼもリビングに来た。
「誕生日の話だ」
「あぁー。私は知らないわね。前世じゃ孤児だったし、今世は目覚めた瞬間魔王様のことしか考えてなかったし」
「結局誰も知らないのね。それにしても何でシンは急に誕生日の話を?」
「あぁ、俺の前の世界には誕生日を祝う文化があったんだよ。で、今日ちょっと日付を確認したら前世の俺の誕生日だったから少し話題に出しただけだ」
「そうなの。シンの前世の誕生日って今日なのね。今日は魔王の月25日か。覚えておくわ」
「別に覚えておく必要はないだろう。前世のなんだし」
その時俺はそう笑った。
だが俺は知らなかった。
この時、俺以外のリビングにいた全員が魔王の月25日を強く記憶に残したことに。
はい、実は草葉蓮君の誕生日は作者と同じにしています。
理由は単純、作者が覚えやすいからです。
なにせ、キャラ全員の誕生日をなくすということをするくらいですしね。
世界が違うのだから当たり前がなくてもいいという発想の転換と言う名のサボりですね。
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