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二章 34 萌夢のギルドテスト

次の日、俺達はギルドにむかった。よく、寝れなかったのか、ソウタ以外俺より速く起きていた。ジェイドやソウヒナはいつも通りにしていたが、萌音、琴葉、萌夢はギルドに向かう途中あくびを噛み殺していた。



「3人は大丈夫か?もし無理なら後の方に回してもらったり頼むが?」



俺が、振り返りながらそう聞くと萌音は首を横にふって、



「むしろ先がいいかな。緊張であまり寝れなかったら、先に終わらせて休みたい。」



と、返してきた。琴葉と萌夢も同意見らしく大きく頷いていた。



「主、自分らは後で構いませんので、お嬢様達の願いを聞いてくださいませ。」



ジェイドが俺に懇談してきた。まぁ元々俺が最後でいくつもりだったし問題ないかな。



「そこまで頼み込まなくてもいいよ。元々俺が最後にやりたいって思ってたしね。こういうのあとになるほど強くなりそうだから。とりあえずついたからマシアにでも聞いてみるか。」



俺達はギルドの横にある訓練所の扉をあけた。中は冒険者ギルドの受付より小さい受付があり、そこにマシアが立っていた。何か作業していたみたいだが、俺達が来たことを確認すると手を止め一礼してから



「皆様お待ちしておりました。まだ時間はありますのでこちらでゆっくりしてくださいませ。武器などを使用される方はいまからでも検査できますのでこちらにお持ちくださいませ。」



と、いった。冒険者ギルドの受付嬢って忙しいんだろうな。少し隈のようなものが目の下についていたためだ。



「ありがとう。まぁ無理しないようにな。俺は木刀でやりたい。まぁ無理なら木剣でもいい。2本貸出頼んでいいか?」



俺がそう頼んだ。そして、ソウヒナは俺のあとに



「わたくしは弓を所望しますわ。」



と、声を上げた。ジェイドが顔に手を当ててソウヒナに冷ややかな視線を向けていたが、ソウヒナは気づいていない。おそらくだが、ジェイドが言いたいことは理解できる。まぁ俺はそこまで厳しくするつもりは無いから問題はない。まぁあとはジェイドたちの問題だろうな。



「かしこまりました。双刀と弓ですね。ご準備いたします。他の皆様はいかがなさいますか?」



どうやら刀でも問題なかったみたいだな。それを聞いていた琴葉は筆をだして、



「僕はこれなの。」



と、言った。それにマシアが一瞬固まったようにみえた。それに続いて萌音も幣を取り出して



「私もこれが武器だよ。」



と、言った。マシアは目をゴシゴシとして、数秒動きがとまった。まぁそれが普通の反応だと思う。



「か、確認しました。こちらでしたら殺傷能力もなさそうですので、だ、大丈夫です。あと、萌夢様とジェイド様はどういったものでしょうか?」



まだ、かなり動揺が見えていたが、他にも不思議な武器がでるのかと少し期待と不安が入り混じった顔をしていた。



「私は魔法を使うから武器とかは特に使わない。」



萌夢がそう言うと、マシアは受付台のしたから紙をとりだした。



「申し訳ありませんが、魔法をつかえる冒険者は貴重ですので、よく使う魔法だけこちらに記入して貰えないでしょうか?」



と、マシアは紙を差し出しながらおずおずといった。



「私は風と火かな。でもどうして貴重なの?」



紙にはしっかり記入しながらきいた。マシアは答えづらそうにしながら、



「剣術などは、練習したら使えるようになります。もちろん才能などもありますが、それでも冒険者は剣や槍などが多いです。弓はかなり練習しないとまともに当たらないために少ないですが。それでも魔法使いよりはいます。魔法というのは才能の一つですので、使えない人は一生使えません。それに魔法の才能を持っていたら、貴族などが高いお金で雇ったり、王直属の魔法近衛隊や魔法師団などにはいったりなどする人がおおいのです。そのために冒険者になる人が少なく魔法使える人が冒険者登録した時は、このように書いてもらい把握する必要があるのです。申し訳ありません。」



と、答えた。魔法が才能ならみんな欲しがるのは無理がないだろ。まだまともな魔法を見た訳では無いが、遠距離から攻撃できるだろうし。大きい魔法とかがあれば殲滅も楽だろうしな。萌夢も納得したのか。



「なるほど。」



と、呟いてた。話はそれたが、残りはジェイドと言いたそうな顔でジェイドの方を見た。武器確認に戻ったんだろう。



「自分は拳で戦いますので。手を保護するような武器がありましたら、お借りしたいです。難しいようならこのままでも構いません。」



と、丁寧にこたえた。



「はい。かしこまりました、ではこちらの保護グローブをお使いくださいませ。」



それをジェイドが受け取り、早速はめてみた。軽く動かしてみてどうやら違和感がなかったらしい。



「ありがとうございます。こちらお借りします。」



と、一礼した。ほんとに服に負けていないな。この性格は。俺はそう考えながら、



「一つ頼みがあるんだが試験受ける順番なんだが、萌夢、琴葉、萌音を先の方にして、俺が最後とか可能か?」



俺がギルドに来る前に話してた順番について聞いてみた。これで順番が決定事項で変えられないとかなるとしょうがないが。そうでないなら速めに頼んで置かなければ変更が不可能になるかもしれない。



「もちろん可能です。では、萌夢様、琴葉様、萌音様、ソウヒナ様、ジェイド様、結希斗様の順番で試験になります。それでは試験開始までお待ち下さいませ。ソウタ様はこれより見学席へご案内いたします。」



そう言って立ち上がったマシアは、ソウタに近づき手を伸ばした。そして手を握り案内するようだ。ソウタも抵抗とかなく、手を繋ぎかえして、奥の部屋に入る前に振り返って、



「応援してます。」



と、俺らにむけていった。俺は手を上げて答え、萌音や萌夢は



「「ありがとう~」」



と、答え、琴葉は



「頑張るの。」



と、宣言した。ジェイドは深く頭を下げソウヒナはガッツポーズで答えていた。



ソウタも案内されたあと、しばらくして戻ってきたマシアが萌夢の前にきて、



「では、萌夢様試験会場にご案内いたします。皆様もご観覧できますので、どうぞこちらに来てください。」



と、言ってから先導してあるき始めた。俺達は、後をついていき訓練所にでた。訓練所の入口から繋がっているベンチに俺らは案内されて、萌夢は訓練所の真ん中に案内された。そしてしばらくして、別の入口から女性が出てきて、杖を構えた。








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