二章 32 冒険者ギルドの制度
感想ありがとうございます。一回書いてたのですが、ちょっと納得いかず消しました。申し訳ありません。
まだ震えているが、受付の女性は仕事に全うするつもりだ。俺たちの名前を書いた紙を集めてチェックしたあとに、そして机の下からハンコをとりだし、名前を書いたところの下にそのハンコを押し始めた。そして、全員分押し終わった後、ミスが無いか確認した。その後顔をあげ、
「確認終わりました。これで冒険者の仮免許登録が終了します。仮免許冒険者承諾は受付嬢であるマシアが担当しそれに承認します。仮免許冒険者はHランク冒険者として扱われます。Hランクは基本的に魔物討伐は認められず、基本街内の活動となります。Hランクは戦闘経験がない人や未成年などが戦闘訓練や武器の扱いかたなどを習ったり、街中の依頼を行ったりなどして依頼について学んだりするランクとなっております。おそらく明日と思いますが、冒険者ギルドに登録した冒険者は登録日から近いうちに戦闘能力テストがあります。これに合格いたしますと、一回座学を受けるだけでGランクに上がることができます。ただHランクでも冒険者ですので身分書のかわりとして仮冒険者になる方もいらっしゃいます。いかがなさいますか?」
と、受付嬢のマシアが聞いてきた。俺は少し考えたあとソウタを見て考えを決めた。
「今、出した全員は戦闘能力テスト受ける。ただ一つだけ聞きたいのだが、Hランクは基本的に魔物と戦闘できない。とか以外で制約だったり期限とかあるか?」
俺は気になったことを聞いた。萌音達はなんでそんな事聞くのだろう。と、考えていそうな顔をしているが、マシアは気づいたのかソウタに視線を一瞬むけたあと、俺に向き直り、
「特に制約などはございません。Gランク以上ですと、もしもの時に強制参加依頼や、一定期間依頼を受けなければ座学と、ギルドの指示する依頼を受けるまでギルド免許の仮剥奪はになったりしますが、Hランクはあくまで新人がなるものなので、強制もなければ仮剥奪はありません。ただし、これは一般の場合はです。当たり前ですが、犯罪に手を染めたり、ギルドの指定するルールを破ったりなどした場合はギルド免許の剥奪となります。ただし、騙されただけなど一考する余地がある場合は一発剥奪はなく、厳重注意&強制依頼などはあります。主にこの強制依頼はドブや下水道などの場所の掃除ですね。」
と、くわしくマシアは説明してくれた。あと気になるのは基本的に戦闘できないってことかな。俺たちの戦いに巻き込まれて戦闘したとなり、ギルドカード剥奪されて経歴に汚点できるのもあれだからな。
「基本的に魔物と戦闘できないとはどれくらいを指すんだ?」
おれがそう尋ねると、マシアは俺の考えを読んでいたのか、すぐに答えた。
「ここで指す戦闘というのは、Hランクだけで魔物狩りにいく事を指しており、ちゃんとした冒険者がそばにいる状況での戦闘や万が一の場合の自衛はここに含まれません。これは過去にHランクの冒険者が魔物にちょっかいを出し、負けて街に逃亡したことがあり、そのちょっかいを出した冒険者を追って大量の魔物が街に流れ込んだという出来事があったため、定められたルールとなります。ちゃんとその魔物を処理できる冒険者がいるならそのようなことは起きることは少ないので、このルールにはしばられないです。中にはギルドマスターの許可を得てHランクの冒険者が荷物持ちなどの役職で、冒険者とともに冒険している人もいらっしゃいます。」
と、説明してくれた。これならソウタが登録しても一緒に冒険出れるし、身分書替わりも手に入って一石二鳥だな。
「つまりHランクでもデメリットは無いってことだな。」
俺が最後に確認のためにきくと、マシアは大きく頷き、
「その通りでございます。」
と、答えた。俺はこの言葉を聞いたことにより決心した。
「わかった。説明ありがとう。俺達6人はそのまま明日のテスト受けるが、それとは別にうちのソウタをHランク冒険者にしたい。」
俺がそういった。すると疑問に感じてた萌音達6人も納得したように頷いた。実際のところソウタには、現在身分書となるものを全く所持していない。門のところで身分書のこと聞かれお金が必要だったことを考えると身分書はあったほうがまし。
「なるほどなの。身分書のかわりなるならソウタ君も受けていたほうがいいの。」
琴葉は納得したかのように数回頷いた。萌音はソウタの頭を撫でながら、
「これでソウタ君も仲間入りだね。」
と、言っていた。ソウタも嬉しいのか、元気よく
「はいっ。」
と、返事した。マシアはその状況を微笑ましくみながら新たにギルド登録用の紙をソウタに渡した。一瞬代筆がいるかな。と、考えたがどうやら杞憂だったようだ。ペンと紙を受け取ったソウタは拙い字ではあるもののちゃんと名前を書いて、マシアに手渡しした。マシアも拙い字については何も言わず先程押したハンコを押した。
「仮冒険者である承諾は受付嬢であるマシアが担当し、それに承認します。では、先にソウタ様のHランクのカードを作って参ります。ユキト様達六名はテスト次第ではそのままランクが上がりますため、後日お渡ししたいと思います。では一度失礼いたします。」
マシアはそう言って、受付席の後ろにある奥の部屋に入っていった。承認云々は仮冒険者登録のたびに言わなければいけないのかな?
「それにしても結希斗君がHランクについて聞き始めた時は驚いたよ。基本的に魔物と戦闘できないのになりたいの?って。でも理由がわかったら納得した~そういうのは説明してほしいな。」
待っている間、萌音が愚痴をこぼすかのように言ってきた。まぁ完全な独断だしな。言われてもしょうがない。
「悪いな。まぁ説明聞いてて思いついたのを口にしただけだ。これで他の街とかに行ったときも便利だろ?」
俺がそう返すと、当たり前だが萌音はそれについては文句がないため、
「それはそうだけど。なんか釈然としないな~。」
と、ぼやいていた。昔から相談なく決めるのは俺の悪い癖だが、結果的に考えるといい方に進んでいるため、まわりは強く文句を言えない。ということがよくある。とはいえ俺も直さなきゃな。そんな事、考えるとマシアは戻ってきた。手にはお盆みたいなやつに白っぽいカードを載せて持ってきた。
「お待たせいたしました。こちらがソウタ様のギルドカードとなります。最後にこのカードに血を一滴たらしてもらってもよろしいでしょうか?」
マシアの指示に従い、ソウタは指にチクッと針を指して一滴血を垂らした。
「はい。大丈夫です。これでソウタ様以外このカードを使うことはできなくなります。無くさず所持していてください。始めての発行料はただですが、二回目からは銀貨2枚請求いたします。」
と、ちょっと厳しめな顔をしながらマシアが注意した。
「わかりました。マシアさん。」
と、返事してから大事そうにポケットになおした。それを確認したマシアは、
「続きまして、テストについて説明いたします。」
と、俺らに言ってきた。




