二章 28 改めて出発
5日ほど休んで申し訳ありません。ほかの場所に保存していたデータが、全部飛んでしまったために構想練り直してました。
部屋に引きこもって一週間たった。今日でこの部屋をたつよていだ。あれから襲撃など一切なく、その後は念のため全員を調べ直したらしい。今日も部屋に来た。サザカが教えてくれた。メイ達に声をかけようかと思ったが、何も声かけないことに決まった。一週間本とか話し相手はいたが、ずっと同じ場所いるのは意外とストレスが貯まる。
「こちら討伐報奨で。こちらがチェリーボアの素材買い取り金額となります。あわせまして白金貨7枚となります。一週間謎の疫病の感染対策の協力として文句を言わず引きこもって頂いたお礼として、多少色をつけています。ありがとうございました。」
サザカは深々と頭を下げて、お金の入った袋を渡してきた。最後まで合わす顔がないのか隊長はいない。まぁ裏切り者判別のために俺ら襲われたしな。決定的な現行犯として。その後サザカはポケットから手紙みたいなのを取り出した。
「これは筆頭公爵のエリアルド公爵に渡してください。隊長の罪が書かれているので少なからず罰受けると思いますので。」
しっかりとサザカは上司を密告するようだ。そもそも一般人が会えるのか?
「一応預かっておくが、会えるかはわからないよ。」
俺がそう伝えた。公爵って言えばトップの貴族だし、国王に勝てる権力者だからなおさらだ。命の危険とかもあるだろうし、そうそうに会えないだろう。そんなことを考えていると、
「いえおそらく会えるでしょう。あなた達ならば。長々私が引き止めてもあれですので。お話はここまでにします。この度はありがとうございました。」
サザカは再び頭をさげた。
「僕たちなら会えるってどういうことなの?」
琴葉が気になって返したが、それに対する答えは無言だった。ニコニコ微笑むだけで何も返さなかった。これは話す気がないのかな。まぁ無理に聞くようなことでもないし、この話は切り上げるとするか。
俺達もこれ以上めいわくかけないように街方面に向かうとするか。俺は、片手をあげて、
「世話になった。」
と、一言いって門をあとにして馬車に乗り込んだちなみにこの馬車盗賊のやつを奪った馬車ではなく、サザカからもらった馬車だ。念のため盗賊の馬車は検品する必要があるらしい。だから交換として普通の馬車をもらえた。メイちゃん達も同様にもらえるらしい。あれから知り合いだと話したらそう手配すると言って貰えた。その後、
「じゃーまたね。」
「バイバイなの。」
と、萌音と琴葉もしっかり挨拶をして、ジェイドとソウヒナは深々と頭をさげて、萌夢とソウタは軽く頭をさげた。
ここからの道のりは、早馬で行くと約半日で行けるらしいが普通の速度だと一泊2日かかるらしい。なぜなら、デッドリアが攻めてきたときに、サザカ達ができる限り食い止めて住民たちを少しでも多く避難させるためらしい。確かに万が一あの門が落ちたとしてすぐ街だったら住民たちの被害が増えるだろう。落ちないにしても流れ弾などが当たるかもしれない。つまりサザカやバルガーが守っている場所は国境警備みたいなもんだろうな。国境からはかなり離れているけど。
俺達は食料も残っており、特に急ぐ理由もないので、ゆっくり一泊2日で行くようにした。
夜、速めに一泊する場所を決めテントを張り、明日についての話をした。
「新しい街気になるの。」
琴葉はとても期待したように呟いた。
「私も~。私の場合、結希斗君や萌夢たちと一緒でこの世界の街行ったこと無いからね~。」
と、いった。まぁそれはそうだな。最初のデッドリアの街名は知らないけど、城っぽい場所から出たあと、外の見えない馬車に監禁され街の外に放り出されたしな。途中の街にも俺と萌音はよってないし。ジェイドとソウヒナは俺達の楽しみを奪わないためか、街について説明する気はないらしい。
「おねーちゃんも、街行くの始めてなの?」
萌夢が、疑問を投げかけた。
「そうなんだよ。前の街についたとき、能力で常に警戒できる琴ちゃんと、100%顔の割れてないメイちゃんだけ街に行ったからね。まだ敵国だったし、その頃はテラちゃん達もいなかったから二手に別れてたんだ。」
と、説明した。萌夢はなるほどと、頷き、
「そんな危険なこと女の子にさせるなんて。」
と、小さな声で呟いた。萌音には聞こえてなかったみたいだが、俺には聞こえていた。やっぱり俺に対しては、きついね。まぁ事実だし否定はできないが。
「明日の予定はどうするの?」
琴葉が、俺に質問してきたので、少し考えてから、
「とりあえずホテルみたいな泊まれるところ探しかな。街についてまで野宿は嫌だし、その後冒険者ギルドでも探してみるか。ジェイド場所とかわかるか?」
俺が聞くと、ジェイドは一礼をしてから、
「もちろんです。ホテルというのが、宿泊所のことでしたらご案内可能です。」
と、答えた。
「大丈夫みたいだな。それで明日冒険者ギルドで依頼か何か受けるかなどはその場で決めるとするか。」
俺がそういった。それを聞いた萌音が少し考えるようにしてから、
「ねぇジェイド君。その宿泊所なんだけどさ。お風呂つきみたいなのある?」
と、聞いた。確かに日本人女子からしたらそこは大事だろうな。
「お値段は高くなりますが、問題ないです。」
と、今度は萌音に一礼しながら答えた。こうして見るとホントの執事だな。いっそのこと任命しようかな。俺はそんなことを考え始めた。




