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二章 27 サザカの性格

それからさらに、4日たった。あれからのこと説明がないので、どうなったかはわからない。今日もお世話してくれてるサザカに聞くことにした。



「それでどうなったの?」



おれは主語を抜いて聞いたがどうやら伝わったよう。



「私達の上司に当たる公様のところへ秘密裏に今朝、送られました。一部がデッドリア方面に逃亡したのですが、昨日たまたま通りかかった旅行客を人質にしようとしたところ、旅行客の中にいたメイド服のかわいい女の子と弓使いの冒険者と双剣猫ちゃん冒険者の3名に返り討ちにあったため、私の出番はなかったです。」



と、返してくれた。その3人はどう考えても、メイと、テラと、ユフィアだろうな。俺以外の全員も気づいたみたいで無事についたことを喜んでいるのか笑顔になっていた。というか、聞いたのは俺だが、こいつもバルガーとおんなじで話してはだめなこと思い切り話している気がするがいいのか?



「俺らからしたら、現状況把握できるのは嬉しいが、いいのか?バルガーと、同様に機密事項漏らしてるみたいだが。」



俺が聞いていもサザカは普段の表情を変えず、むしろにこにこしながら、



「結希斗さん達は関係者ですから知る権利ありますし、それに上司に注意を受けた場合はバルガーのせいにしておけば問題ないですから。そもそも先にバラしたのはバルガーですので何一つ問題ありません。それにバルガーは脳筋ですので、自分がどこまで話したかも覚えていませんから、どうとでも言い訳ができますしね。」



と、言った。こいつ真面目そうな顔に真面目そうな性格という、イメージだったのだが、どうやら間違いだったようだ。サザカ、こいつは少し腹黒らしい。まぁそれはそれでいいか。俺達にとっても情報はありがたいからな。



「それで公爵様って4人いるんだよね?どの公爵様なの?」



萌音も気になったのか、サザカに聞いてた。サザカは萌音の方を向き直り、



「もちろん筆頭ですよ。このエリア筆頭とグランの翁の中間に当たるのですが、前の戦で筆頭が独断先行したために、その罰として筆頭以外の3票が入ったために、しばらくそういう雑用は筆頭の仕事です。前々から自由な人だったのでちょうどいいざまぁですよ。」



訂正する。こいつは少しじゃない。だいぶ腹黒だ。仮にも上司に当たる人をここまで馬鹿に出来るのだからな。でも考えてみたら、確かにその筆頭のせいで、サザカ達がここに着任になったとしたらこれくらいの苦情も普通なのか?



「…………サザカちゃん。すごい言うね…………」



質問した、萌音も若干引いているようだった。なんか悪いこと聞いてしまったかな。という顔をしている。



「これくらい普通ですよ。本人にも言っているので、何も問題ないです。それに筆頭のことは尊敬しているので着任についても何も文句ないですし。ちょうどいいバルガーもいるし、私が表立って責任取ることなんて無いですから。」



と、サザカは堂々と言った。あまりにも当たり前のごとく話すので聞き逃しそうになったが、



「いや、本人にも言っているんかい。」



思わず突っ込んでしまった。サザカは筆頭公爵にそんなこと言えるような身分なのか?どっちにしろ関係性が気になるな。



「言ってますよ。しっかりその許可は娘に当たるお嬢からもらっていますので。それに、それでキレて私を捕まえたり、殺したりするようなら、私は尊敬などしませんからね。元々私はとある貴族のせいで、家族が崩壊してますから、貴族に対する恨みは深いものでしたが、そんな私を拾ってくれたのが筆頭なので、恩もあるのです。」



と、自分と筆頭公爵の関係を楽しそうに説明してくれた。話を聞く限り筆頭公爵ってのはいい人そうだな。俺達もデッドリアのせいで貴族に不信感抱いていたが少しは大丈夫そうだ。



「あっこれから結希斗さん達はラフィガル皇国に向かうんですよね?それなら貴族関係や皇族関係で揉めたら、公爵の誰かに頼ればいいですよ。私がそれぞれの公爵用に一筆書きますので、筆頭もそうですが、バカも、女帝も、翁も平民の気持ちになって考えてくださるので、貴族としてもとても素晴らしい人たちですよ。」



その素晴らしい人たちに、翁はわかるが、女帝とかバカとか言っていいのか?琴葉達も、そこをツッコみたそうにしているがグッと飲み込んでいた。



「まぁとりあえず一筆は助かる。それにしても、公爵が一番貴族で偉いのはわかるが、皇族関係もってどういうことだ?」



とりあえず、突っ込んでも話は進まないので、気になったことを質問した。この異世界でどこまで当てはまるかは分からないが、日本での知識に照らし合わせると王族が一番上で、その次に公、侯、伯、子、男、騎士と貴族でが続くはずだ。もしかしたら、違うかもしれないので必ずこれとは言い難い。それでも公爵が王族に口を出せないはずなのだ。



「なるほど。結希斗さん達は、ラフィガル皇国に詳しくないのですね?ラフィガル皇国は初代皇帝の決めた法律により、公爵家は王族の部下に入っていないのです。そのため、皇帝が力及ぶ範囲はラフィガル皇国の中央のみ。東西南北はそれぞれの公爵が力をもっているんですよ。理由としては皇帝の暴走を防ぐためです。そのブレーキ役として、4人の公爵がいるのです。



そして4人の公爵の不正を防ぐために、それぞれの公爵は全国民による審査投票が行われるのです。もしその審査投票で著しく悪かった場合、一ヶ月公爵の爵位を失って、その間に様々な監査が入ります。もちろん爵位失っている間は公表されずに、急にはいります。



もちろんのことだけど、著しく悪くない場合でも、時々小監査が入るために公爵達の不正を防いでいます。そしてこれを行うのは大臣達の仕事。だからこの国は王族と公爵と大臣のグループで互い暴走を抑制しているのです。



大臣も大臣で国民が反対するようなら王の権限で解散することができます。こうして他の国とは違い、互いに暴走を防ぎ成り立っている国がラフィガル皇国。ちなみに筆頭にもなれば防ぐだけではなく、王族を殺しても罪にならないです。王族が国民をないがしろにしたときはできます。というか現筆頭は実際にやりました。」



と、説明してくれた。これは日本で言うところの三権分立みたいなものかな。どこか一つが暴走しないように定められた法だけど、それと似たような感じかな?とはいえ2つの場所が手を組めばすぐに終わりそうな法律だが、そこはどうなんだろう?



「私が説明したやつだと皇帝より公爵が強くて、公爵より大臣が強くて、大臣より皇帝が強いという一回転ですけど、逆回りにする法律もあるらしいので、互いに圧を掛け合っているというのがラフィガル皇国となっています。」



と、サザカはまとめた。やっぱり2つが組めば最強みたいなものは無いんだね。その逆周りも気になるが、今はおいておこう。サザカと話せてラフィガル皇国が少しはわかったから良しとするか。











申し訳ございません。予定していたデータが飛びました。構想練り直しのため5日ほど休みます。本当に申し訳ありません。

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