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二章 14 新しい武器

次の日俺は再び目覚めた。昨日の夜にあった気だるさが未だに取れておらず、ステータス確認してもMPはマイナスのままだった。メイ曰くその状態では普通は起きられないらしいのだが、なぜか俺は起きれている。特に身体に異常とかもなく普通に動いてた。



俺が自分の横を確認すると、なぜかメイが陣取っている。俺の記憶が正しければテントが増えていたはず。なぜ男女別にしない?俺はそんな疑問を浮かべながらテントからでた。テントを出ると素振りの音が聞こえる。俺は音のする方に近づいた。



「お兄ちゃん。おはようなんだよ。」



と、俺に気づいた唯華から元気な挨拶がきた。そして練習をやめ俺に近づいてきた。昨日持ってた見覚えのない赤い刀を手にしている。俺が何日寝ていたかわからないけど、変わりすぎだと思う。マジで何があったんだよ。



「おはよう。唯華。それでその刀の効果とかは?」



俺が挨拶を返した後に聞いた。鑑定しようとしたら起動しなかった。これもMPがマイナスのせいかね。



「これは炎刀なんだよ。魔力を込めると刀が炎をまとうみたいなんだよ。もちろんスキルも持っていて〘陽炎〙を使うと炎で出来た刀がいくつか出現して自分の周りに浮くんだよ。そして攻撃だろうが防御だろうが自由自在なんだよ。あっ忘れていたんだよ。これ上げるんだよ。」



そういって唯華は近くにおいてあった黄色のウエストポーチを持って中から黒い刀を取り出した。そしてそれを俺に手渡してきた。



「影刀と言うんだよ。スキルは〘影〙なんだよ。自分の影にこの刀の先端を突き刺して、魔力を注いだら先端を自由な場所から出すことできるんだよ。」



と、説明してくれた。実際にやりたいが今の自分ではまともにそそげない。俺は受け取った刀で素振りを数回してみた。特に違和感なくふることが出来た。俺は一旦鞘になおして、



「唯華。暇なら模擬戦してみるか?流石に木刀はないから鞘にいれた状態でしっかり止めてだね。」



俺は鞘についていた下げ緒を取り、柄の部分としっかり巻き付けながらいった。唯華もそれを真似して巻き始めた。俺は刀を右手に持っててを下げた状態で待った。唯華も準備できたらしく、俺の前に立った。そして互いに一礼したあと、刀を構えた。



俺と唯華の模擬戦に合図はなく、俺が抜刀するかのような動きで近づいたきていた唯華を牽制するかのように鞘付き刀を前に突き出した。それを唯華はバックステップで避けたあと、次は上から刀をおろして来る動きをした。すぐさま、俺は受け流しの体制を取ってその攻撃を受け流すと隙ができている横腹に一撃を入れようとした。だが、唯華もそれで負けるわけではなくすぐさま戻した刀で受け止めた。俺が受け流しを取った時点で体制を立て直していたからだろう。



とはいえ、唯華はぎりぎりなのに対して俺には割と余裕があった。理由は簡単だ。レベル差だ。地球だったら互角とまでは言わないが、それでも俺が本気出さなきゃ負ける可能性はあった。今の俺は手加減しているのに負ける可能性が見えない。地球での自分は成長限界はあった。普段訓練していてもそれは痛感してた。何故なら俺の成長は緩やかになっていて、訓練を増やしてもそれは変わらなかった。この世界で極めようと思えば上限はないのかな?



でも、唯華より強くなりすぎたのはちょっと嫌だな。これじゃ切磋琢磨して、技術を上げることができなくなるかも。



俺がそんなこと考えながら模擬戦していると、見学者が増えてきた。俺が手加減していることもあり、起きてから1時間以上は立っていた。皆が起きてきて当然だな。



「今日はここまでにするか。」



俺がそう言うと、唯華はその場にすわりこんだ。



「いつもよりきつい修業だったんだよ。そして、悔しいんだよ。お兄ちゃん全く本気出していないんだよ。」



俺が手加減していたことにも気づいていらみたい。なんか悪いことしたな。俺は唯華に生活魔法をかけてあげた。



「それで、萌音。その子達は盗賊に捕まっていた子達でしょ?半分くらい元冒険者っぽい身なりだけど何か聞いたりした?」



俺が萌音に聞くと、萌音は首を振った。



「聞こうとしたけど、片付け終わった後遅かったし、この子達もきつそうだったから増やしたテントに案内したんだ。そんな夜遅くに聞くのも悪いからね。だからゆっくり休んでもらったんだよ。今日色々聞こうとおもってね。それで結希斗君は身体大丈夫?」



と、萌音が説明してくれた。確かに何時かわからないけど、そもそも盗賊が現れた時間も遅かったと思う。体感だけど。



「身体の方は問題ないよ。MPはマイナスのままだけど。それと対応についても問題ないと思う。盗賊の尋問でもないんだから夜遅くにする必要ないしね。というか尋問しなきゃな。」



最後の方は俺が独り言のように呟いた。だけど、しっかりと、聞こえていたらしく、



「尋問はしたんだよ。盗賊達の目的は、ラフィガル皇国の信用暴落したあとに、反乱などを起こさせて弱体化させることなんだよ。命令した人は、分からなかったけど、おそらくデッドリア関係者だと思うんだよ。奴隷の扱いなのだけど、男は魔物とかが出たときに囮にするためで、女はオークションにかけたりなどして、大半は性奴隷として使うつもりと言っていたんだよ。それ聞いて思わず殴ってしまったんだよ。そして奴隷の入手方は孤児院からもらうか、誘拐していたらしいんだよ。最後に他の盗賊たちのことを聞いたんだよ。それについては知らないと言っていたんだよ。これに関しては念入りに聞いたから間違ってないんだよ。」



と、唯華ちゃんがウエストポーチから取り出したメモ帳を開いて説明してた。しっかりとメモまで取っていたらしい。そういうとこしっかりしてるよな。俺はその後後ろで並んでいた子達に振り向きながら



「君たちはどうするの?」



と、きいた。











申し訳ありません。用事があり、3日ほど更新止まります。申し訳ございませんでした。

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