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二章 13 結希斗と唯華の過去

 SIDE 萌音



 結希斗君はほんとにそのままテントに戻り眠りについた。疲れていたのかな?私がそんなこと考えていると、残りの盗賊たちを縛り終えたメイちゃんが結希斗君を心配するふうにみながら、



「御主人様は本来動ける状況じゃない。MPがマイナスだから。」



 と、メイちゃんがそういった。MPってマイナスになることあるんだ。ってちょっとまって、それって結希斗君大丈夫なの?



「結希斗君大丈夫なの?」



 私が不安になりながら、メイちゃんに聞いた。メイちゃんは心配はしているが慌ててはない。



「あれだけの怪我は本来治らない。でもあの薬はMPを大量に使用するそれによって回復できる。本来なら、今の御主人様は減ったMP回復するのに3日かかるはず。命に別状はない。」



 と、メイちゃんは説明してくれた。そうだったんだ。結希斗君そんな状態で私達を助けてくれたんだ。でも確かにそれだと心配になるのも仕方ないな。



「でも、それならなんで結希斗君起きたのかな?」



 私が独り言のようにつぶやくと、



「結希斗お兄ちゃんは昔からどんなに寝てても危険がせまると目が覚めるんだよ。それは、交通事故に巻き込まれたときもだったんだよ。」



 と、近くにいた唯華ちゃんがそう言っていた。結希斗君の身体ってどうなっているのだろう。私はふと思ってしまった。



「お兄ちゃんほどではないけど、唯もできるんだよ。多分同じ道場に通ってた人たちできない人は少ないと思うんだよ。できないと、ひどい目に合うんだよ。」



 と、唯華ちゃんは何かを思い出すような顔をしたあとに、顔を青ざめた。私が怖くて聞けないでいると、



「どんなこと?」



 メイちゃんが気になったのか遠慮なく聞いてた。メイちゃんからしたら御主人様のことだから気になるのかな?



「夜におじいちゃんの気まぐれでハリセンを振り下ろして来るんだよ。お兄ちゃんを始めとして男の人たちは、竹刀だったんだよ。そして極稀にペンで落書きされるんだよ。だから危険察知ができないならひどい目に合うんだよ。」



 と、唯華ちゃんが震えながらいった。前半は当たると痛いと思うけど後半はとても受けたくない嫌がらせだ。どっちにしろ受けたくはないと思う。それにしても結希斗君たち苦労してたんだね。私は少し2人のこと可哀想に、感じてしまった。決してそれだけではないと思うけど。



「少なくともお兄ちゃんが師範代になってからは一度も、ないんだよ。おでこに稀に付箋が貼られるくらいなんだよ。お兄ちゃんは一度強い殺気を当てて起きなかったら付箋を貼るんだよ。もちろん次の日は訓練きつくなるんだよ。でも前師範代よりとっても優しいんだよ。そもそも訓練サボるような人は最初から来ないんだよ。唯は一番弟子だけど、唯よりござるが強いんだよ。」



 と、唯華ちゃんが説明してくれた。結希斗君ってやさしいんだね。私が知らない結希斗君のこと知れるのは嬉しいかな。



「それで、ござる君とはどんな人なの?唯華ちゃんよりも強いと言う事は結希斗君に近いレベルなのかな?」



 私が質問すると唯華ちゃんは首をふった。何か違うところがあったのかな。私がそんなふうに考えていると、



「違うんだよ。お兄ちゃんがもっとも強いだんよ。ござるは主に投げナイフだったり暗器だったりなどが強いんだよ。剣術だけでみたら互角なんだよ。それと勘違いしたら悪いんだよ。ござるは本名じゃないんだよ。本名は晶と言うんだよ。」



 と、唯華ちゃんは説明した。なるほど、ござる君ではなく晶君なんだね。それにしても、結希斗君たちの道場って、色々なことしているんだね。投げナイフとかできるんだ。私がそんなことを考えながら唯華ちゃんの方をみた。唯華ちゃんと結希斗君は似たような武術の練習していたみたいだけど自由にえらべたのかな。



「ウル。盗賊たちの見張りできる?」



 メイちゃんは縛りあげた。盗賊たちをウル君に頼んでいた。確かに逃げられたり、復讐されたりされると困るかも。結希斗が何を尋問するのかわからないけど。起きるまでこの状態でいなきゃだし。夜の見張りはいると思う。そんなことをかんがえていると、   



「唯が尋問するんだよ。お兄ちゃんがしそうなことわかるんだよ。おそらくござるから聞いたことなんだよ。ござるそういうの得意だったんだよ。2人で習ったんだよ。」



 と、唯華ちゃんがいった。ほんとにすごい人がいるいみたい。でも尋問する間唯華ちゃん一人に、するわけにも行かないかな。



「それなら私も起きてます。」



 と、テラちゃんが私の方に近づいてきた。まわりを見渡すと、散らばっていた武器や死体など全部片付いていた。琴葉ちゃんがアイテムBOXに回収していた。



「あっごめん皆。片付けおまかせしちゃって。」



 私が謝ると、琴葉ちゃんは首を横に振り、



「別にいいの。それよりもこのあとのこと唯ちゃんに任せるの。それと、3人の話私達も聞いてて安心したの。」



 と、琴葉ちゃんが完全に片付け終わったみたいで、わたしたちの方を向いた。そして琴葉ちゃんも今のところまでのことを聞いていたらしく琴葉ちゃん達も満足したみたいだ。













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