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二章 5 ロックオーガ

 SIDE萌音


 私はマナちゃんを庇うように立ちながら鑑定した。




 …………………………………………………………………………




 ロックオーガ 


 討伐ランクC


 性別 ♂


 Lv 68


 HP 654

 MP 249


 STR 354     DEF 756

 INT 425     RES 24

 MDF 65     AGI 12

 DEX 21     





 スキル


 〘岩生成Lv5〙〘硬質化Lv4〙〘拳術Lv3〙〘不動〙

 〘生成速度UP〙






 装備


 なし




 防御と岩石生成が得意な珍しいオーガ。体まで岩でてきているため、とにかく固くて、外からの攻撃はほぼほぼ聞かない。ただしとにかく遅い。逃げるのは容易だろう。もし間違えて喧嘩売ったりしたら、逃げに徹するとを良いかもしれない。




 …………………………………………………………………………




 〘岩生成〙



 自分より大きな岩を生成することができる。Lvによって最大サイズが変わる。




 ……………………………………………………………………………




 〘硬質化〙



 常時発動で防御力があがる。Lvによって違うが、Lv1で防御力1.1倍。Lv10になると防御力が2倍になる。




 ……………………………………………………………………………




 〘不動〙



 ノックバックや、転移系の罠などを完全に無効化することができる




 ………………………………………………………………………………




 〘生成速度UP〙



 何かを生成する際にバフがつき、短い時間で生成できる。




 ………………………………………………………………………………




 目を見張るような強さではないけどそこそこ強いと思う。私は扇に構えなおした。今更だけど、私の武器が幣か扇しかないってやばいと思う。両方武器ではないし。とはいえ魔物相手なら幣が強いんだよね。幣は魔を払う効果があるから少し当たるだけでも魔物は大ダメージうける。扇は魔物以外にも当てれるため、こっちのほうが便利なのかな?ちなみにだけど、扇って書いてあったから弱いのかなと思っていたのだけど、しっかりと鉄扇だった。もちろん檜扇も出せるのだけど、戦闘中は自然と鉄扇になるらしい。そして〘桜舞〙も自動的に発動されていた。


「マナも戦うのです。」


 マナちゃんは覚悟決めたのか、そう言って私の後ろで立ち上がった。


「わかった。無理はしないことだよ。幣はふって当てるだけでいいからね。」


 私はそういったあと、注意を引くために扇で攻撃をいれた。扇自体にもステータスがあり、装備時STRが500プラスされる。私の素のステータスもあわさり、ぎりぎりダメージが入る。私は、まだ魔法系統覚えてないからこれでちびちび削るしかない。マナちゃんは無事に後ろにまわりこんだらしくそこで祓っている。ロックオーガから黒い煙が抜けるがこちらも微微たるものだ。


 そんなふうに削っているとロックオーガは再び大きい岩を生成していた。私は一瞬だけ扇を直し水晶を取り出した。無事に登録されたか確認はせず、すぐに扇を再召喚し直して落ちてくる岩を扇で真っ二つに割った。ロックオーガの行動パターンは、岩を生成して落としてくる。大きい拳で殴りかかってくる。大暴れする。の、3つが基本で、ロックオーガは一つ一つの行動が遅いから見た後に避けたり防御したりは可能だけど、一つ一つの攻撃範囲が広いため油断はできない。


 体感では1時間くらい経っているのに減ったHPは1.5割、これだと7時間コースとなる。私もだいぶ疲れてきて反応が遅れ始めていた。私が負けるわけにはいかない、マナちゃんもいるから、でも近くには誰もいないし助けなどこない。どうしよう。私がそんなこと考えていると、判断が遅れたせいか目の前に拳が迫ってきていた。私はどうしようもなくただ目をつむるだけだった。


 いつまでたっても衝撃が来なくて目を開けると目の前にパレットがあった。


「良かったの。間に合ったの。」


 横の森から琴葉ちゃんが出てきながらそう言った。そのまま攻撃の対象が琴葉ちゃんに移るようにとするためか、でかい筆でロックオーガに襲いかかった。


「なんで、どうして?」


 私が聞くと、琴葉ちゃんは筆で叩きながら、


「テキストブックのレベル上げによって地理も効果上がってるの。HPが減ったり、疲れていたりする人は青丸が小さくなるの。だから飛んできたの。仲間のピンチは救うものなの。」


 と、琴葉ちゃんは当たり前のように言った。助けは来ないと思っていた私からしたら衝撃だった。


「信頼か。」


 私は誰にも聞こえない声で呟いた。おそらく仲間の中で1番私が信頼してないかもしれない。私はちょっと自己嫌悪に陥りながらも横から攻撃をした。


「硬いの。僕の攻撃ほぼ入ってないの。」


 琴葉ちゃんがぼやいていた。確かに琴葉ちゃんの筆がどれくらいの攻撃力あるかわからないけど、琴葉ちゃんはあまり攻撃入ってなさそう。


「科学入れるの。萌音先輩、マナちゃん大きく距離とるの。」


 琴葉ちゃんがしびれをきらしたのか。ゴブリン以降封印していた科学を使用するらしい。私はすぐにマナちゃんの手を引き離れた琴葉ちゃんも距離をとっていた。


「何が起こるのです?」


 マナちゃんは首をかしげながら私に聞いてきた。そっかマナちゃんたち加入前だしね。ロックオーガは離れている私達を追いかけようとしているが距離はだいぶあいていた。


「いくの。」


 その宣言と、同時に後方から大爆発が起きた。


「い、い、い、今のは、な、な、な、なんです?」


 マナちゃんが声を震わせながら私に聞いてきた。威力が大きいから驚くよね。始めてならなおさら。


「アレが琴ちゃんの1番強い技なんだよ。全魔力を使うかわりにね。それで減ったHPは……………」




 ……………………………………………………………………………




 ロックオーガ 


 討伐ランクC


 性別 ♂


 Lv 68


 HP 187/654

 MP 73/249




 ……………………………………………………………………………




 琴葉ちゃんのおかげで約5割は削れたみたいだ。MPもだいぶ少なくなっているみたいだ。ただこっちも琴葉ちゃんがほぼ戦闘不能。HPは問題ないけど、これ以上は戦えなさそう。さてどうしようかな。私が考えていると、ロックオーガに矢がささった。ダメージは入ってなさそうだが、矢が飛んできた方をみると、そこにはテラちゃん、ユフィアちゃんがいた。


 そして逆側から地面が凍った。ウル君も気づいたみたいだ。体調悪そうにしている琴葉ちゃん背に乗せていた。琴葉ちゃんのお陰で外に出ていたメンバー全員集まったみたい。この戦い勝てる。私は、そう確信できた。


「マナちゃんまだいける?」


 私が聞くと、マナちゃんは大きく頷いた。私とマナちゃんで凍って動けないロックオーガを倒しに向かった。














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