閑話 琴葉誕生日記念
本日は琴葉の誕生日なので、このストーリーとなります。今、彼女たちがいる場所は、2章の途中(下手してら3章かも)なので、ネタバレ要素はできる限り防ぎますが全部隠すわけにもいかなく、多少ネタバレ要素があります。気になる方はそこまでストーリーが進んでから見てもらえたら嬉しいです。このストーリー挟む場所は改めて説明いたします。
「「「「「誕生日おめでとう。」」」」」
孤児院の仲間が僕の誕生日を祝ってくれた。僕は今年で15歳。いよいよ受験生なの。僕は学校ではいじめられてて、近くの高校には通うつもりはないの。それに、今までは孤児院の仲間たちが助けてくれてたし、できれば自立したいの。そんなこと考えていると、ボーとしていたのか、
「どうしたの?またいじめられたりした?」
と、一人が心配そうに聞くと、
「そんなやついたら、俺が許さないよ。どいつだよ。」
と、男の子も憤慨してた。僕のために怒ってくれるのは嬉しい、でもそれだとまた甘えそうなの。複雑な気持ちが僕を取り巻いた。
「僕は……………」
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僕はホテルで目を冷ました。あれから一年たったんの。怒涛の一年だったの。まさか異世界に来るとは思っていなかったの。僕はそんなこと考えていると、同室の萌音先輩や、マナちゃんがいなかった。僕が寝坊したの。と、慌てて起きて外を見たけど、そこまで遅くはないと思ったの。太陽もそこまで高くなく、時計が無いから時間はわからないのだけど。僕は一階の食堂に降りてみた。萌音先輩やマナちゃん以外のテラちゃん、ユフィアちゃん。メイちゃん、シイかちゃん、シイナちゃん、そして結希斗先輩も見当たらない。元々今日は全員休みになっているから各々買い物とか行っているのかな?
「僕も買いたいのあるし出かけることにするの。」
異世界にきたとはいえ、今日は誕生日だから、ケーキは無理かもしれないけど、でも小さいプチケーキでも食べたいの。今までもケーキとかは食べたことないのだけどね。孤児院は人も多いし一人の誕生日のためケーキなどはないの。僕は露店などを見て回ったけどやっぱりそれらしいのは見当たらなかった。
「あっ琴葉おねーさん。」
僕が、散策していると、冒険者の男の子が話しかけてきた。
「どうしたの?ソウタくん。僕に用があるの?」
ぼくは、少し腰を低くしながら質問した。ソウタくんは答えづらそうにしながら
「ちょっと見て回りたくて、琴葉おねーさんも一緒に行きませんか?」
と、誘ってきた。僕は特に断る理由もなかったので、それに乗ることにした。
「そろそろ昼なの。ホテルに帰って昼飯食べるの。」
僕が、そう進めると、ソウタ君はやばそうな顔をして、
「そ、そうだ。せっかく休みだし、外で食べませんか。ほら、屋台とかありますし。」
と、ソウタくんは屋台を指さしながらそういった。屋台の料理食べたかったのかな。そう思い、僕はホテルに帰るのはやめて屋台に行くことした。そうして休みを楽しみ、夕方遅くにホテルに帰った。何度か、ソウタくんがホテルに帰るの嫌がったのが何度かあったけど気にはしなかった。遊び盛りだし仕方ないの。僕がホテルから帰り部屋に戻ると、
「「「「「「「「「琴。(お嬢様)お誕生日おめでとう。(ございます。)(にゃー。)」」」」」」」」」
と、結希斗先輩はじめとして、萌音先輩、メイちゃんなど全員が、僕の誕生日をいわってくれた。壁には、様々な飾りがかざってあり、それぞれの手書きであろう手紙が机の上に置かれていた。
「ソウタご苦労だったな。琴の足止め。帰ってきたらいなかったから探すの大変だったろ。」
と、結希斗先輩が、ソウタくんを励ましてた。
「いえそこまででは、ありませんでした。でも準備終わるまで時間稼ぎできてよかったです。」
と、ソウタ君は返してた。なるほど、ソウタ君が今日ホテルに帰りたがらなかった理由がわかった。本当に驚いたの。
「確かに。うちで捜索担当琴ちゃんだしね。ご苦労様。そして琴ちゃん。ボーっとしてないで、ここ座って。主役だからね。」
僕は、案内された席に座った。そしてちょっと待っててね。と、萌音先輩が言ったあと、とても大きなケーキを運んできた。
「じゃーん。誕生ケーキだよ〜。とはいえ、イチゴとかなかったし、パンケーキだけどね。いつかこの世界でもっといいのを作るから楽しみにしててね。」
と、萌音先輩がいった。
「琴、これは俺からプレゼントな。」
タイミングをみて結希斗先輩が小さな箱を僕に渡してきた。それに先に反応したのは萌音先輩だ。
「あープレゼント私が先に渡すつもりだったのに〜。はいこれ琴ちゃん。これは私からだよ。」
と、萌音先輩からもプレゼントもらえた。
「あ、ありがとうなの。まだ脳がついていってなくて驚いてるの。」
僕がそう返すと、結希斗先輩と萌音先輩はハイタッチして、
「作戦成功だな。」
「バレないように徹底したしね。」
と、言うのが聞こえた。ずっと一緒に行動していたけど全く気づかなかったの。
「ほんとに驚いたの。」
僕がそうつぶやくと、テラたちが僕の前に僕の身長の半分くらいの箱をおいた。
「これは私達からです。ご主人様や、萌音お嬢様からお聞きしました。誕生日のときはプレゼントを送る習慣がございますらしいので、何贈ればいいか分からなかった私達は大きいのを一つ贈らせてもらいます。喜んでもらえたら幸いです。」
そのあとレイがなにかをふわふわと運んできた。これはレイからなの?
「最後はメイ。」
と、メイからは一番小さい箱もらった。
「ありがとうなの。開けていいの?」
僕が聞くと、全員うなづいてくれた。まず、結希斗先輩からもらったものだ。中を開けてみると、そこには手袋みたいなのが入っていた。
「それは、こないだ当たった布を使ったグローブだ。効果は鑑定通りの魔力補助、効果アップがあるからこれからの戦闘に役立ててくれ。この世界は杖が魔法の強化できるらしいからその代わりだ。わざわざ手を塞ぐ理由ないからな。」
と、結希斗先輩がいった。
「ありがとうなの。絶対活用するの。」
僕はさっそくつけてみた。ピッタリだった。
「似合っているよ〜。さあ次は私のだよ。」
萌音先輩が、そういってきた。僕はさっそく開けてみた。中から出たのは、洋服?
「それは、パジャマだよ〜。私達のパーティー持ってない人多いしね。結希斗君もラフな格好になるだけだし〜。」
と、いった。結希斗先輩は軽く目をそらした。痛いところつかれたからなの。
「ありがとうなの。今夜さっそく着るの。」
そして、次はテラさんたちの分だ。一番大きかったから少しきになっていた。開けてみると、大きいクマのぬいぐるみが出てきた。
「わーすごく可愛いの。」
僕がぬいぐるみに抱きつくと、テラさんから声がかかった。
「以前にぬいぐるみほしいと、仰ってましたので、私達で探して購入いたしました。気に入っていただき幸いです。」
と、一礼しながらそう言ってきた。普段のボヤキ聞いていたんだ。僕は少し恥ずかしくなった。
「次はこれなの。」
僕は恥ずかしさをごまかすようにレイからもらったものを開封した。中から出てきたのは本だ。しかも読みたかったもの。
「レイ話せないから俺から説明すると。こないだ、帰りに琴がこれを気になっていたことに気づいたみたいで、それを買ってきたらしいよ。」
と、結希斗先輩が説明してくれた。僕の欲しい物バレすぎなの。結希斗先輩もなんだかんだいってほしかったものだし、最後はメイちゃんからかな。僕が開けると、櫛とヘアゴムが出てきた。
「櫛とヘアゴム。朝大変そう。」
と、メイちゃんが僕に言ってきた。確かに寝癖とかついていたらなおしたりしているの。
「皆ありがとうなの。ずっと大事にするの。」
僕は、そう言ってみんなからもらった物を大事そうに抱き込んだ。その後はみんなでケーキを食べた。16人で分けると大きいと思っていたケーキも一人前くらいになった。ほんとに最高な誕生日だったの。
本日もご愛読ありがとうございます。
明日から2章となります。これからもよろしくお願いいたします。




