閑話 ジルヘッドその後4
その夜俺は城に忍び込んだ。そして、召喚された者たちが寝静まっているところに忍び込んだ。ちなみに召喚された者らは一人一つ個室を持っている。正直女子の部屋に忍び込むのは少々思うところはあるが、そこは割り切ってやるしかない。
それにしても、重要施設や王族などの寝室などは、みはりや護衛が多いが、この辺はほぼほぼそういうのがないな。なぜほぼかというと悪いこと考えていそうな騎士をよく見かけるからだ。もちろん報告されても困るので、気づかれる前に完全に意識を取っている。封印されてた斬撃も帰って来ていたためよりやりやすかった。ちなみにだが、何も装備せずに斬撃を使用すると、手刀が飛んでいく防御が弱ければ基本一撃で気絶させることができる。ほらまた一人いた。と、俺が構えるとそいつは俺の目的の部屋に入っていた。そしてしばらくすると、衣服乱れた騎士が吹っ飛んできた。はぁ。俺はため息しか出ない。このあと俺が入ったら俺も仲間と思われそう。とはいえ、俺が城に帰ってきてから調べれたのたった二人だ。後回しにしたって今日行くしかないよな。二人以外行き当たりばったりとか怪しまれることこの上ない。それくらいならすこしでも味方につけておいて情報を出してもらった方がいい。
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SIDE ???
はぁ、私は、思いっきりため息をついたのだ。同じため息が近くから2つ聞こえる。それは、私の部屋に集まっている2人の女の子から出たため息だ。私達は同盟組んでいる。それは、あの方の親衛隊なのだ。まだメンバー3人しかいないけど。とはいえ、親衛隊とは名ばかりなのだ。なぜなら、あのとき、あの方は追い詰められてた。それなのに身体が動かなかった。そのことを後悔したのは、あの方がいなくなった夜なのだ。その日は泣き明かした。そして、同じく動けなかったらしい仲間と合流して、夜のたびに情報交換しているのだ。でも、著しい情報がでない。だから私達はため息をついたのだ。
その状態で数時間すぎたのだ。いや数分かもしれないけど、そんなときに空気を読まない侵入者が現れた。
「お嬢さん何かお困りでしょうか。ぜひこの私が相談に乗りましょう。もちろん夜の方の相談も。」
と、出会ってそうそう苛つかせる男が現れたのだ。私は、自分のエクストラスキルを発動した。
「お断りするのだ。」
私がそういうと、兵士の服が破けながら廊下に吹っ飛んでいった。
「ほんとに失礼なお客様ですの。」
「あの方とは大違いですわ。」
私の言葉に2人の女の子にも、賛成したように頷いた。そして、本日は解散しようかなと、思ったときにもう一人入ってきた。
「すげー能力だな。」
その人は兵士の格好しておらず、どちらかというか侵入者だ。
「貴方様の先程の仲間ですの?」
仲間の一人がきいた。そして武器を出している。いつでもエクストラスキル出す準備していた。
「はぁ。ほんとに変なタイミングできたな。信じて貰えないかもだけどあいつとは無関係。」
仲間はその言葉を聞いたが信じられなかったのだろう。エクストラスキルを発動した。構えたハンマーが男に飛んでいっている。男は気にした様子なく携えていた剣を構え打ち返した。そしてなんか玉を取り出して、
「へぇあいつの親衛隊なのか。」
と、私達の称号を見たのであろうそう呟いた。その言葉に私達の動きが止まる。少なくともここ数日は見たことがない男だ。知っているということはあの方がここから去ったあとに見たことがあるということになる。
「知り合いなのだ?」
私が聞くと、男は考えたような顔をして
「知り合いといえば知り合いか。その頃の俺は操られていたし、敵対したが。」
と、答えた。私は、敵かどうかの判断ができず、もうひとりの女の子に顔を向けた。
「一回も嘘はありませんわ。そしてあなたに伺いますわ。あの方は生きていらして?」
と、きいた。男は、
「生きていると思う。生死は確認してないがな。俺はもう操られてないし、狙うメリットもねーから生きていたとして敵対はしねーよ。よっぽど俺の敵として立ちふさがれない限りだけどな。」
と、答えてきた。その言葉に質問した女の子が頷くのを確認して嘘ではないことがわかった。生きている。それだけも私達にとって朗報だ。
「さて、俺が訪れた要件だがこの玉に触れてみてくれ。何悪いことは起きない。そっちの女の子に聞いてみろ。エクストラスキルで真偽鑑定できるんだろ。」
その男は紫の玉を取り出しながらそういった。嘘ではなかったのでわたし達は触れた。すると今までかかっていた靄が晴れるような気がした。
「やっぱり予想通りの結果になったか。お前らはこれでこの国の命令権に縛られない。5日後この城をぬけだす。その準備だったりでまた明日来る。今から俺が指定する名前の子供をここに集めておいてくれ。」
そういってその男は、次々と名前出した。計14人だ。
「それにしても都合良かった。部屋知ってるやつが二人共そろってて、行く手間が省けた。後はよろしく。」
男の人はそれだけいってその場からさっていた。
「あっそういえば、ここの城クズ多いから鍵はかけておいたほうがいいよ。明日、おれはタン、タタン、タンタンのリズムで叩くからそれ以外のやつには注意しろ、今日見たくふっとばしてもいいから。」
ドアから出ていった男はそれだけを言いに戻ってきた。少しの間ポカーンとしていた私達は、慌てて自分のステータスを開けて状態を確認した。すると男の言う通り〘勇者(仮)〙の称号なくなってて、いくつかの状態もなくなっていた。私達は喜びながらそれぞれの部屋に戻った。私達は次の日謎の男の指示通り集めるのだ。
申し訳ありません。ジルヘッド視点もう一日続きます。その後もう一つ別の閑話を入れて、2章となります。




