一章 38 恐れていた追手
朝飯を食べ、本日も出発だ。そんななか、ふと気になって、
「靴の能力の効果わかる?」
俺が聞くと効果をあらかじめ調べていたのかメイが口を開いた。
「自分中心に毒をだす。」
あいかわらず簡潔に答えが帰ってきた。それに続いて、
「夜に月から光を受けてエリアバフがかかるの。そしてそれをためることにより昼間にはなてるの。」
と、琴葉がいった。
「私は私を中心に回復効果を撒くのと、誰か一人に強い回復かけるくらいかな〜。」
最後に萌音が口開いた。テラたちは鑑定持ってないしわからないみたいだ。
「なるほどな。基本が自分中心の範囲型か。そうなるとテラたちのも名前からしてある程度予想つくな。赤は炎、青は水、橙は地、緑は草、黄緑は風の自分を中心とした範囲攻撃的な感じかな。まぁ使えばわかるか。」
そういえば、エクストラスキルに気を取られていて、普通のスキルの鑑定忘れてた。まぁある程度は予想つくけど、
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〘衝撃無効〙
あらゆる衝撃を受けても、すべてを無効化する。
サファイアのワンポイントアドバイス
崖から飛び降りても大丈夫だよぉ〜。足で着陸したらねぇ〜。
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鑑定結果いじれるのか。俺は鑑定結果よりそっちのほうがきになった。まぁそれよりも飛び降りることってまずないと思うがこれはいい情報かな。
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〘マグマ無効〙
あらゆる火炎攻撃や、マグマを踏んだりしても無効化する。
サファイアのワンポイントアドバイス
マグマの上普通に歩けるよぉ〜。でもカバーされるのはぁ〜靴だけだからぁ〜それ以外とても熱いよぉ〜。気をつけてねぇ〜。
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そもそもマグマの上にいこうとする人いるのか?俺は疑問に思いつつも次の鑑定をした。ここまできたら毒無効も想像できるしいいか。次は成長でも調べてみるか。
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〘成長〙
使い続けるとその人にあった成長をする。
サファイアのワンポイントアドバイス
すでに固有だけどぉ〜これによりぃ〜、完全にオリジナルな君だけのものにぃ〜なるよぉ〜。ぜひぃ〜育ててみよう〜。
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〘連動〙
他のスキルやアイテムと連動することができる
サファイアのワンポイントアドバイス
使用者のぉ〜魔力を覚えることによりぃ〜、魔力で連動してぇ〜つなげることができるんだよぉ〜。例えばぁ〜魔法軽減のぉ〜装備スキルをぉ〜持っている鎧をきているとぉ〜、連動を使うことによりぃ〜靴も魔法軽減つかえるんだよぉ〜。他にもぉ〜収納スキルを持っていたらぁ〜靴からも収納できるよぉ~。すごいでしょぉ〜。褒めて褒めてぇ〜。
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やっぱりサファイアやな。最後で台無しだ。あとのスキルもわかるし鑑定はここまでだな。
「結希斗先輩。このサファイアって誰なの?すごくキャラが強いの。」
琴葉がたまらず聞いてきた。あっていないメンバーがキャラ強いって思うのは相当だよな。
「昨日夜中あったんだ。どうやらボアの牙探して夜に森に入ったらしいんだが見当たらなかったようで。それを聞いて、どう考えても俺たちのせいと感じたから、牙あげたんだよ。そしたらお礼に作ってくれたのがこれ。まぁ俺の感だけど、おそらく琴とメイが昨日あった人の関係者じゃないかな。あそこで待ち合わせしているっていってこの靴完成後にすぐ行ったから。」
俺がそういうと、萌音が反応した。
「へぇ〜。そうなんだ〜。今度会えたらお礼言わなくちゃだね。それと琴ちゃんたちがあったのメルカさんだったよね?そんな偶然あるんだね〜。」
萌音が感慨深く呟いた。
「そうなの。メルカさんなの。でもなんで関係者なの?」
と、琴葉が頷き俺に聞き返した。
「本人曰く隣の国、ラフィガル皇国っけ?そこの公爵に使えているらしいよ。他国で待ち合わせっていっていたから、そうじゃないかなって思っただけ。サファイアも昨日話した限りこの国に敵対心持っているようだったしな。」
俺がそういうと、2人はなるほどと頷いた。
「確かにそこまで聞いたら関係ありそうに感じてきたよ〜
。もしかしたらただの友達とかかもしれないけどね。」
萌音の言葉に俺は頷いた。
話しながらも軽く走り続けたため、夕方には国境が見えてきた。靴に〘加速〙がついているため、体力をあまり消費せず、さらに馬車よりも速くはしれた。徒歩なら2日かかる距離を一日もかからず抜けれたのだ。国境と言っても線が引かれているわけではなく、琴葉の地図で、大体この辺って書かれている感じらしい。だから国境に関所みたいな場所とかもなく、ただただ荒れた大地が続いているだけだ。
「よかったの。これで少しは安全なの。」
琴葉が安堵のため息をふき、それを聞いた萌音も
「確かに。この国からしたら私達は処分対象だしね
。いつ敵がくるか心配で、たまらなかったよ。」
と、言った。ラフィガル皇国で休めればいいな。俺はそう考えながら、
「まだ気は抜くべきではないよ。琴のお陰で魔獣に先に気付けるけど、街とかの中じゃないしね安全とは言えないし…………………………」
俺がそういって途中後ろから嫌な気配を感じた。俺が振り向くとそこには上等な騎士服に見を包んだ男がたっていた。琴葉も気づいたのか、
「赤、敵なの。」
と、いって注意を促した。各々武器を構えながら軽く広がって戦える準備を整えた。
「おやおや危ない危ない。危うく隣の国に逃げられるところでした。あなた方ら召喚された方なのに、この国の素晴らしさを理解できなかった人たちでスキルを得ることができなかったひとたちですね。しかも、俺がこの国で働けることの素晴らしさを教えようとしていた部下たちも殺してくれたみたいで。お礼をしに参りました。」
と、その男はいった。どうやら恐れていた追手がついにきてしまったようだ。そしてその男はいきなり剣を構え横に振った。すると斬撃みたいなのが飛んできた。狙いは琴葉のようだ。
「琴、避けろ。」
俺がそうさけんだが、間に合わず、俺と琴葉は若干位置が離れていたために俺が守ることもできず、琴葉はまともに食らってしまった。琴は、数メートル吹き飛ばされた。




