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一章 36 錬金術

昨日は誤字報告ありがとうございました。ものすごくたすかります。これからもよろしくお願いしますm(__)m

錬金術師の女性は鍋の下に火をつけて、かき混ぜながら時々なにかの薬品を入れたりしてしばらくまぜながらやっていた。


「靴の色はぁ〜変えたほうがいいよねぇ〜。」


と、聞いてきた。俺は少し考えてから、


「確かに、それぞれの好きな色とかもあるだろうし。いくつかほしいな。」


俺がそういうと、


「了解〜。じゃー9色だねぇ〜。レイくんもぉ〜いるぅ〜?」


返事してレイに顔を向けた。レイは興味もないのか、全く考えずに首を横にふっていた。


「まぁ、やっぱりレイスのぉ〜。レイくんにはいらないかぁ〜。じゃーやっぱり9だねぇ〜。」


そういって、混ぜ終わった皮をいくらか取り出して、手頃の大きさに切ってから、一つだけ入れて、水色の色の粉を入れてた。あれが塗料なのかな。てか聞き流していたが9って俺たちの分も入ってねーか?


「そういや俺たちの分も作ってくれるのか?」


俺がそう聞くと錬金術師の女性は俺の足を指さしながら、


「それ。ローファーじゃぁ〜自分の身分明かしているみたいなもんでしょぅ〜?隠したいならあ~君たちも変えなきゃぁ〜。」


と、言われた。どうしてローファーのこと知っているんだろうか?他にも召喚者とかいたのかな?


「やっぱりバレるかな。これでは。」


俺がつぶやくと聞こえていたのか、錬金術師の女性は、


「そりゃーこの世界転生も多ければぁ〜転移も多いからねえ〜。結希斗君らみたいにぃ〜召喚され異世界に転移するものもいればぁ〜。転生者も少なくとも私は5()()知っているしぃ〜。全員味方だよぉ〜。はい。できたぁ〜。とりあえず1つ目だねぇ〜。あと8つ色付けするよぉ〜。」


と、いった。しかも話しながら全く手を止めておらずきれいに染まった青色の皮ができた。どういうわけか染まったって感じはなくまるで最初からそんな色のような仕上がりになっていた。


「へー。ムラもないし。きれいだね。」


俺がそう言うと。


「でしょぉ〜。でしょお〜。もっと褒めてもいいんだよぉ〜。」


と、すごく高らかに話してきた。褒められるのが好きなのか?そんなふうに調子乗るものは失敗しそうなものだが、全くその気配がない。


「失礼なぁ〜。調子乗って失敗しないのかぁ〜。とか考えたでしょぉ〜。感情で成功したり失敗するのは3流だよぉ〜。2流未満だよぉ〜。錬金術師たるものぉ〜。どんなに嬉しいときもぉ〜、どんなに悲しいときもぉ〜、どんなに苦しいときもぉ〜、どんなに怒っていてもぉ〜、例え自らの命脅かされていようとぉ〜、錬金術は失敗しない〜。それでかつぅ〜、普通以上の効果を出してこそ1流なのだぁ〜。だからもっと褒めてぇ〜褒めてぇ〜。」


どうやら顔に出ていたようだ。それにしても承認要求の強すぎる錬金術師だな。錬金術師ってみんなこうなのか?


「わーすごいすごい(棒)」


心からすごいと思っても褒めてと強要されるとなぜか逆らいたくなるものだ。俺は感情を込めずにそういった。


「棒読み酷い〜。」


と、落ち込みながら、それでもオレンジの皮を作り上げている時点で超一流なのだろう。だいたい染めあげるのに5分くらいか。最初の工程まであわせて約一時間立った頃に、


「よし染め上げ終わりぃ〜。ここから靴の形にしてぇ〜、裏にゴムをつけたら完成だよぉ〜。」


そういって染めたげた布を半分にして、靴の形に折っておそらくゴムであろう液体を錬金鍋に流し込んでグルグルまわし始めた。それから10分くらい回したあとに、


「よーし完成ぃ〜。あとはぁ〜、乾かすために干しておけばぁ〜、今日の朝には完成のはずだよぉ〜。」


と、いって。靴に魔法かけて浮かせながらいった。


「乾き終わったらぁ〜地面に落ちるように設定してるからぁ〜、地面に落ちたらぜひ使ってねぇ〜。」


と、いった。


「いろいろすまんな。むしろ俺がもらいすぎな気がするが…………」


俺が申し訳なさそうにそういうと。


「別にいいよぉ〜。錬金術は趣味だしぃ〜。困ったらお互い様っていうでしょぉ〜。それに謝るくらいならぁ〜褒めてぇ〜。」


なんか最後で台無しだ。それでもお世話になったし、


「とても使い勝手よさそうだ。ほんとにありがとな。」


と、心からお礼いった。


「そう、それだよぉ〜。あー達成感がすごい〜。というわけでわたしのいくねぇ〜。約束もあるしぃ〜。」


と、一通り俺の感謝に喜び震えた後にたちながらそういった。


「約束?こんな夜中にか?」


俺は聞くと錬金術師の女性は首を横に振り


「違うよぉ〜。ただ私が60時間遅刻しているだけだよぉ〜。」


と、いった。俺たちの靴を作ってた時間だけかと思ったらまさかの2日過ぎてた。どんだけルーズなんだこの人は。


「2日以上じゃん。それはそれで大丈夫なのか。つかそんなときに作ってもらってほんとにわるいな。」


俺がそういうと、笑いながら


「言ったでしょぉ〜。これは趣味ぃ〜。それに3日以内なら誤差だよぉ〜。待ち合わせあの街だしぃ〜。」


と、俺たちが来た方角を指さした。つまり琴葉たちをひどい目に合わせた街か。


「へーその街で、何するんだ?」


流石に琴葉たちをひどい目にあわせた街に行くと聞いて黙っておれずにそうききかえした。


「あの街ではなにかはしないだろうねぇ〜。私もスパイだしぃ〜情報届けなきゃだからぁ〜無闇に敵対できないしぃ〜。まぁ公爵が攻め込む前にぃ〜疫病流行らせるのも手かもぉ〜。」


と、喜々として言っていた。その言葉に全く嘘を感じられず、もしこれで嘘なら大女優もびっくりな演技力だな。


「そうなんだ。いやすまんな。あの街にも仲間が嫌な思い出あるから。」


俺がそう言って琴葉たちの身に起きたことをはなすと、


「やっぱりこの国終わってるなぁ〜。私の師匠もさぁ〜。死ぬ前に心残りあるって言ってたんだけどぉ〜、それがこの国滅ぼせなかったことなんだよねぇ〜。ほんとは攻め落とす以外で、来たくなかったんだけどぉ〜。まぁ約束やししょうがないかぁ〜。」


と、答えてくれた。俺は琴葉がいないから分からなかったことを聞くことにした。


「あなたは俺たちの敵になるのか?」


と、こういう質問だ。今現在ここまでいいものを作ってくれたんだから敵ではない。が、ならないとは言えないからだ。


「少なくとも私がぁ〜この国の王を殺そうとしたときにぃ〜()()()()()で王の盾にならない限りぃ〜敵対はしないとおもうよぉ〜。少なくとも力が足りないだけでぇ〜、国を相手にする力あるならぁ〜、結希斗君もこの国の王殺しているとおもうしぃ〜。この国がある限り()()()は叶わないとおもうしねぇ〜。それよりさぁ〜、あなたじゃなくてぇ〜、名前でよんでよぉ〜。日付変わるまで一緒にいた仲でしょぉ。」


と、いってきた。


「じゃー敵にはならないな。たしかにあなたの言う通り力があるなら殺してたと思う。あまりにも理不尽にかんじたからな。それと事実だが変なふうにいうな。ただ錬金術を近くで見ながら話していただけだ。それと名前は聞いてないし、しらべられないからわからない。」


俺がそういうと錬金術師の女性は少し考える素振りをして、


「あれぇ〜?名前言ってないっけぇ〜?そういえばただの鑑定では私の鑑定妨害と鑑定偽装突破できないかぁ〜。ごめんごめん〜。じゃ私の自己紹介するねぇ〜。私はぁ〜、サファイア〜。恩ある師匠にぃ〜授かった名前だよぉ〜。職業は一応錬金術師でぇ〜、一応公爵に仕えているのかなぁ〜。まぁ書類上はだけどぉ〜。かなり私自由聞くしぃ〜。あっ公爵っていうのは隣の国だからねぇ〜。この終わった国なら絶対に仕えないからぁ〜。」


と、自己紹介してきた。自己紹介したら返すのが常識だろう。


「まぁおそらく鑑定持っているんだろ?俺の名前知っているし、一応俺の名前は結希斗だ。よろしくなサファイア。」


俺はそう言って手を差し出した。そういやここ異世界だよな。握手の文化ってあるんだろうか。俺はそう考えたが杞憂だったようだ。サファイアも手をだしてきて、


「こちらこそよろしくねぇ〜。結希斗くん〜。」


と、言いながら握手してきた。その後、握手が終わると


「じゃーまたねぇ〜。」


と、だけ言い残して錬金鍋をなおしてから走り出した。と思ったら戻ってきて、


「そうそう。こっちの常識ないから知らないと思うけどぉ〜、右手で握手はこれからよろしくって意味だけどぉ〜、左手は結婚しようだからぁ〜。間違っても出したらだめだよぉ〜。そして左手出す人には気をつけてねぇ〜。そういう場合右手で弾けばぁ〜いいからねぇ〜。」


と、だけ言い残してまた走り出した。忙しない人だな。と、思いながら俺は、それが見えなくなるまで見送ると、ためになった最後の話を萌音と琴葉に話しとこうと心に留めた。2人共モテそうだからな。知らないうちに恋人扱いされたら困るだろう。さて夜もふけてきたし俺も寝ようかな。









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