一章 32 春ガチャ続き
さていよいよ、Rか。やる気出しているレイに譲った。そして、レイが手をかざした。
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R
お花柄の寝袋4人家族用×2
魔法のハーモニカー
コピーの書
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とりあえず寝袋はテラたちでいいだろう。足りなかったしちょうどいい。
「とりあえずテラたちは、そこの寝袋を選んどいて。」
俺がそう言うと、テラたちはキョトンとした顔をした。
「すみません。寝袋って何でしょうか?」
と、テラが代表して聞いてきた。
「あれ?寝袋知らないの?」
萌音も疑問に思ったのか、そう聞き返した。テラたちは全員一度考える風にしてから首を横にふった。
「うーん。やっぱりわからないにゃ。」
と、答えが帰ってきた。こっちじゃ使われてないのかな。そんなこと考えていると、萌音と琴葉が使い方を説明していた。
「こうやって中身を取り出して。袋みたいなのをとりだすんだよ。」
「そしてこの中で入って寝るの。気持ちいいの。」
といった感じだ。その説明を聞いていたテラたちは、
「このようなもの私達が受け取ってよろしいのでしょうか?私達は奴隷ですよ。ご主人様たちと同じような寝具など。そこらへんの地面などで問題ないですのに。」
と、テラがいった。他の4人も同じなのか頷いてた。
「少なくとも、俺に契約してといってきたのはテラたちだろ。俺たちには俺たちのルールがある。少なくとも旅している間はテントの中で寝袋に入って寝る。誰かを外で寝かしたりなどしないよ。」
俺がそう言うと、全員が驚きそして顔には涙を浮かべていた。
「ぶっちゃけ俺からしたらさ、奴隷だとかそういうのどうでもいいんだよね。下に見るつもりもないし対等だろ。そもそもさメイに聞いたが奴隷にだってなったのはめられたとかなんだろ?いきなり奴隷の身分に落ちた人を差別するの俺的に嫌いかな。」
俺がそう話すと、萌音も頷きながら、
「私達、この世界じゃ異端の方と思うけど、奴隷とかに馴染みないんだよね〜。だからこそ、私達は普通の人ととして接するよ。」
と、いった。そして琴葉も、
「そもそも僕は人を見下すのは嫌いなの。今までいじめられたからいじめられる側のことをわかるの。そっちにだけはなりたくないの。」
と、琴葉がいった。
「弱いものいじめ嫌い。」
と、最後にメイがいった。
「ここは、そういう場所だ。だからテラたちも自分たちを下にさげる必要はないよ。傍から見たら奴隷だが、俺らからしたら仲間。それには変わらねーよ。」
俺が最後にそういうと、ついに涙腺が決壊した。俺たち泣いた彼女たちを慰めて、
「ここまで優しくされるとは思ってなかったにゃ。ほんとに今日はいい日にゃ。」
ユフィアがそういった。その言葉からわかるが奴隷の扱いって酷いんだな。
「嬉しいです。もう夜の恐怖がないのです。」
夜の恐怖は分からないが、傷をえぐるのも悪いしな。全員が落ち着いてから、ガチャは再開することにした。ちなみになぜか俺の膝はメイが譲ってシイカとシイナが座っている。そして、メイが手を伸ばして、SRに手をかざした。
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SR
女子のクローゼット(春物)
マジックバック(ワンショルダーバック)×2
自動解体ナイフ
魔導やかん
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こんな春ものが多い中、やかんは目立つな。さぞかしいい効果なのを期待するしかないか。
「「やかん。(なの)?」」
萌音と琴葉もそこに引っかかったようだ。そりゃー地球出身なら馴染みのあるやかんだからな。まったくもって同じ気持ちだ。とりあえず一旦放置することにする。そしていよいよ、SSRだ。今度は萌音が開けるらしい。
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SSR
桜巫女服
冒険者革鎧(女性用)
ジュース各2L1ダースセット
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でてきた巫女服を手に取る。ちらっと萌音を見る。目を輝かせてる。左に動かす、目が左に動く。右に動かす目が右に動く。決定萌音行きだな。今回は鑑定してから後で渡すか。
「すごくわかりやすいの。」
と、琴葉にも少し呆れられたように萌音はみられた。
「我慢は毒だしね。」
と、萌音は開き直ったようにいった。まぁ一言で言うとそれが萌音だからかな。
そして最後の、URだ。メイ以来2度目のURだ。俺は少し開けるのを緊張していた。他の全員も緊張したかのように手を強く握ったりしている。そして俺は手を伸ばし最後のガチャをあけた。
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UR
樹霊の宿った桜の苗木
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と、植木鉢に入った桜がでてきた。あまりにも想像の斜め前過ぎて俺は思考停止した。
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???サイド
数時間前
「ある程度したら撤退するよ。残っている5人の解放もしたし。」
私が宣言すると強面の顔の男たちがあつまって来て、膝ついた。
「ここにいる奴らいかがいたしましょう。やれって命令されたらいつでも。」
と、一人がいった。
「やれって言いたいけど今回は独断だし、お父様にご迷惑かけたくない。もうすぐメルカくるし彼女に記憶いじってもらうから大丈夫。だから帰ろうか。」
私がそういうと、半分ほどが
「はっ」
と返事してその場から散っていた。のこりは私の護衛だし、一緒に帰るのだろう。
「ところで首は大丈夫なのでしょうか?」
と、1人が心配そうに声かけた。
「首?何で?」
私が聞き返すと、他の人も心配そうに、
「その潜入とはいえ奴隷の首輪までつけてしまうなんて。」
と、いった。あーそういえば本来は破壊できなかったね。
「これってさどういう仕組みで首刎ねるかわかる?」
私は奴隷の首輪を足で蹴りながら聞いた。すると全員が首を横に振った。それをみた部下の中では偉い方の一人が、
「申し訳ございません。我々の知識足らずでわかりません。」
と、謝ってきた。まぁこれも常識じゃないからね。
「これってさ命令違反したときに周りの魔力吸い取って刃の部分だすんだよ。私の持ってる遮断を使えば空気中から切り離される。それならどれだけ命令違反しても首は刎ねられない。だって周りから吸える能力がないからね。」
私が説明すると、納得したように皆頷いた。
「それでも心配になるので二度としないでください。」
と、注意はうけたけど。そんなことしているとメルカがやってきた。
「メルカここは任せた。」
私がそういってここをあとにした。後ろから、
「お嬢様は相変わらずあたし使いが酷いですね。」
と、聞こえたが無視することにした。




