一章 28 チェリーボア
俺たちは原っぱを歩いてた。街を迂回してかつ最速でラフィガル皇国に行くためにはこれが一番の近道らしい。途中に昼休憩として、1.5時間ほど休憩したが、それ以外はあるき続けた。メイはもちろん、テラたちも一切疲れたなどの弱音を吐かなかった。だが歩いているとき一番気になったのはテラたちの足だ。テラたちは靴を履いておらず裸足なのだ。俺たち日本ぐらしのものからしたら外で靴履くのはあたり前だった。だからこそ裸足で歩かせているのが申し訳ない。
夕方ぐらいに近くに大きな木が生えてる場所を拠点に休むことにした。俺はテントを出してから。
「とりあえず夕暮れまで全員自由行動で。」
俺はそう宣言してから原っぱの近くにあったジャングルの方に足を進めていった。理由としては食料調達だ。流石にガチャから9人分の食事を一日3食分。合計して一日に27食をカバーするのはきついため何か食べれるものはないかと捜索に出たのだ。ガチャから出てくる簡易食料は10日分つまり30食しか出ないので、できるだけ早く見つけなければ明後日以降がきつくなる。
「一緒に行く。」
俺の後ろをメイがついてきた。特に断る理由もなかったので一緒に行くようにした。
「それでメイ、この辺で食べれる何かいるか?」
俺がそう聞くと、メイは受付嬢からもらった地図を開いて目的の場所をじっくり読んでから
「ボア。」
と、返してきた。ボアは確かイノシシのことだったな。確かにそれなら食べれそうだ。
「よし、それじゃいこうか。ボア退治に。」
おれとメイは二人でジャングルに入った。ジャングルは草が生い茂っていて、これじゃー見つけにくいかな。と、思っていたら早速見つけた。かなり見つけやすかった。理由は身体がピンクだからだ。目立つことこの上ない。俺は一応確認のためビンクのイノシシを指さしながら、
「あいつであってる?」
と、聞くと。メイは頷いて糸を飛ばした。あっさりと退治した。
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チェリーボア(死体)
装備品
無し
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「奥の方で血抜きしながら、せっかくだし勝負する?俺とメイどっちが多く狩れるかやってみようか?」
俺が冗談半分で、提案するとメイはやる気出していた。
「負けない。」
今更冗談ともいえないためルールを決めることにした。俺は使ってないのこりの血抜き促進縄を吊るしたチェリーボアの真下において、
「じゃー。ここに残りの縄をおいておく。一体狩るたびにここに戻ってきて吊るす。先に5体狩るか、夕暮れになったらそこまでに狩っていたほうが多いほうが勝ち。これでどうかな?」
俺が聞くとメイは納得したように頷いた。そういって俺とメイは別れた。少し歩くとさっそく気配を感じた。やっぱりチェリーボアがいた。
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チェリーボア
討伐ランクD
性別 ♂
Lv 24
HP 348
MP 26
STR 105 DEF 54
INT 14 RES 24
MDF 34 AGI 114
DEX 47
スキル
〘突進〙〘加速〙〘強インパクトLv9〙
装備
なし
春に活動的になるボア。その肉は美味しく、皮や牙も有効利用できる。ただし前にたつとかなり危険。突進後に強インパクト放つ。多くの人がボア肉を狙ってその強インパクトで散っていった。
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前にたたなければいいのか。俺は横の方にまわりこみ、地球のときに調べた心臓あたりに一太刀いれた。暴れるボアから少し距離を取って常に横に位置取りもう一発いれた。するとHP吸収もあいまってか2発で倒れた。念のため鑑定かけて死んでいるのを確認してから俺はボアを持ち上げて、元の位置戻った。すでにメイはやつけてたのか。一匹追加で増えていた。おれも負けてられないな。縄を、首に引っ掛けて吊るしたあと喉あたりに傷をつけてから次の獲物探しにでかけた。
二匹目、三匹目と同じように狩り続けた。それでもメイが速かったのか増えている。だが3回目にして、やっとメイがまた奥に入っていっている姿を確認できた。つまりそこまで差は開いてないということだ。俺はぱっとつって血抜きをし始めてすぐにジャングルに戻った。そして4回目、帰ってきたときメイは、吊るすのに手間取っているのかまだ作業中だった。まぁ糸で首きっているしな。吊るしにくいのだろう。俺はまたすぐパットつって最後のボアを探しにいった。
そして運命の5回目。俺とメイ同時に帰ってきて、ほぼ同時に縄を取った。
「これは引き分けだね。どうせこの縄長いし一つで2つ分つろうか。」
俺がメイにそういうと、若干悔しそうにしながら
「次は勝つ」
と、俺に宣言していた。それでもちゃんと俺の言う事は聞くみたいで一緒に二匹つった。メイは、そうとう負けず嫌いなんだな。
そして
吊った奴らの血が抜けきるのを待ってると、2匹ボアが近づいてきた。おそらく血の匂いでもかいできたんだろう。まぁ俺たちからしたら敵でなく一瞬でかたづけた。すると、タブレットがあらわれて
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ジャングルから一種類のモンスターが全滅しました。これにより5分後強い敵があらわらます。
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マジカ。やらかしたな。ユニークか。ちょっと狩りすぎたことを、若干反省しながら俺は戦いの準備を始めた。そして5分後現れたのはとってもでかいボアだ。普通ボアが80ないくらいに対して、このでかいボアは4mありそうな。
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チェリーボアボス (エリアボス)
討伐ランクA
性別 ♂
Lv 84
HP 1065
MP 57
STR 672 DEF 24
INT 11 RES 14
MDF 15 AGI 562
DEX 12
スキル
〘突進〙〘超加速〙〘特大インパクトLv10〙〘破壊〙
〘超加撃〙〘最後の一踏ん張り〙
装備
なし
攻撃に特化した進化をはたしたチェリーボア。その強さはエリアボスとして恥じない強さである。
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〘破壊〙
突撃して当たったものを壊す。
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〘最後の一踏ん張り〙
HPが1割切ったとき攻撃が10倍に膨れ上がる。かわりにDEF、MDF、LES、DEXが0になる。
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「まじかよ。メイ一旦ここはなれるぞ。流石に場所が悪すぎる。」
俺たちは障害物が多い方に逃げ込んだ。なぜなら障害物が多いほうではなく少ないほうだと突進が怖い。まっすぐくるから、多いほうだと障害物があって減速するのではないかというかんがえだ。




