一章 15 夜飯
俺はリュックがマジックバックとわかってから、そこにいれてたバスケットを2つとりだした。
「夜飯にしよう。おにぎりとメロンパンどっちがいい?」
おれが聞くと、
「僕はおにぎりなの。」
「あっ私も〜」
と、琴葉と萌音が答えて、メイは
「パン」
と、答えた。もちろんだがレイは無回答だ。見事に別れたな。まぁ別にいま食料に困っている訳やないし、やっぱり好きなものたべるほうがいいだろう。そう考え、メイにメロンパンのバスケットを預け俺たち3人はおにぎりのバスケットを囲んだ。そして、おれがバスケットに手を突っ込んで取り出した。すると紙皿に乗ったコンビニとかで見るくらいの大きさの、おにぎりが2つ出てきた。これは一回ごとに一食でるはずだからおにぎり2個で一食分計算か。ちょっと少ないかな。ちなみにメロンパンの方をみるとメロンパンも2個だった。それを美味しそうにメイがかじりついてた。
「何味なのかな?」
萌音も我慢できないとでもいうように自分用のおにぎりとりだした。琴葉も同じように取り出して、
「梅が出たら交換してほしいの…………」
琴葉は梅が苦手なのか、気まずそうにたのんできた。スッパいし気持ちはわかるな。
「別にいいよ。俺は食えるから。」
俺がそういうと、明るい顔になりさっそくおにぎりを半分にわり中を確認してた。中は梅と鮭だった。またしても気まずそうにしながら半分に割った梅を俺に差し出してきた。俺はそれを受け取り、俺のおにぎりを一つ琴葉にわたした。念のため琴葉は半分にして、中を確かめた。今回は大丈夫だったらしく食べ始めようとしてた。
「この肉おいしー。」
と、声が聞こえ、俺と琴葉が振り向くと、萌音がおにぎりから焼き豚みたいな肉がはみ出ていた。
「おいしそうなの。」
「肉かいいな。それにしてもこれって入ってるやつ全部違うのか?」
実際に、おれが今食べているのはシーチキンだ。まぁ確かに味の指定はなかったけどな。そして、メイもはじめて食べたのか、メロンパンをリスのようにほうばって食べてた。
結局あのあと俺はもう一皿たべおえた。琴葉と、萌音、メイの三人は一皿で満足したみたいでそれ以上は食べてなかった。ちなみにお茶はコップがないため、2リットルのペットボトルを1人一本ずつそれぞれのマジックバックにいれてる。メイは、マジックバックがないため、飲み終わったら俺があずかっていた。食べ終わって満足したのか、全員おのおの休んでた。琴葉は地理起動して警戒しているが、全く敵はこない。というのも、俺たちが食事はじめたあと、暇になったレイがふよふよと俺たちのいる開けた場所を中心に飛び回ってるからだ。だから俺はゆっくり続きを開けることにした。
さて、いよいよ、SRや、SSRの時間だ。
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SR
ナイフ投げ用のナイフ×10 (ナイフ収納ボックス付き)
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SSR
魔獣の卵
特上寿司30人前
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今回のはよくわからないやつがおおいな。まぁ特上寿司はいいとして、これは一旦琴葉に直していてもらうか。生だから腐るといけないし。琴葉の持ってるマジックボックスなら時間もとまってるしな。
俺はとりあえず、さっき出たやつも含めて一回全部だした。まずはテントからかな。
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大きいテント R
〘防火〙〘防塵〙〘防水〙〘空間拡張〙〘防音〙
中は異空間が広がっており、最大10人まで一緒に寝ること可能。また中の音は一切外にもれないので作戦会議などにも使える。
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寝袋一家族セット R
〘温度調節EX〙
寝袋が4つ入ってるセット品。例え火山の近くで寝ようが氷の大陸の上で寝ようが温度は一定に保たれる。
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これは助かるな。このふたつのおかげで野宿しないですむからな。そんなこと考えていると、メイが目をこすりながら歩いてきた。隣で琴が支えてあげていた。
「ご主人様。眠い。」
メイが俺にいってきた。
「ちょっと前からうとうとしてて、かわいそうだから連れてきたの。」
と、琴葉もいってきた。俺は近くにおいてた寝袋をメイに渡して、
「わかった。先寝てていいよ。」
と、メイの靴を脱がせてから大きいテントの中に入った。テントの中は、見かけ以上にやはりひろく入口のところに下駄箱があったためそこにメイの靴をおいてあげた。中にはトイレマークが書かれているところもあり、テントという概念がくずれそうなテントであった。メイはテントの真ん中近くに寝袋を敷くと、その中に入り、
「おやすみ。」
と、言って目を閉じた。
「おやすみメイ。」
俺は、もうすでに聞こえてくる寝息にそう返してテントをでた。
「あっメイちゃん。もうねたの?」
萌音が俺に聞いてきたので、おれは静かに頷いた。
「そっかー。まだ話したいことあったけどまた明日かな。それで結希斗君は何してたの?」
「とりあえず開けてなかった残りのガチャ開けて、今鑑定中。そういえばさ生活魔法の書2つおちたし、これコピーとるから3人で覚えよう。メイが使ってて思ったがとても便利そうやしな。」
おれがさっそくコピーをだして、生活魔法の書にくっつけた。するとコピーの書は生活魔法の書に変わって、生活魔法の書は3つに増えた。
俺はコピーしたやつを取り、残り2つを二人に投げた。
「ありがとう〜」
「ありがとうなの」
2人はお礼をいってさっそく使用して無事に覚えた。俺も無事に覚えれた。
「それにしてもこのテントすごいね〜。ぱっと見3人が限界そうなのに10人とか。とてもひろいんだね。」
萌音の感心はテントにうつったのかそう言ってきた。おれも中に入るまでは半信半疑だったが、中にはいるとやっぱり地球じゃないんだな。と、思ってしまった。だから感心もつのも理解できる、
「空間拡張されているからな。流石異世界といったことろだろ。ほら寝袋はそこにあるから、二人も寝たいときに寝ていいよ。あっでも琴はちょっとまって。一応特上寿司も鑑定するから、その後収納BOXに入れておいてくれ。生ものやし腐らせたくないから。」
おれがそういうと、琴葉は、
「了解なの。」
といって、自分用の寝袋を選んだあと、俺の近くにすわった。
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特上寿司 SSR
とても高級感のある寿司。わさび抜くかどうかは一人前をとって、食べる前に宣言すれば変わる。ちなみに宣言しなかったらわさびは普通に入っている。なお、量も変更可能。お好みにどうぞ。
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俺が琴葉に、もういいよと伝えてかたづけてもらった。
「まさか寿司出るとはねー。しかも特上とか食べたことないよ。」
萌音も俺の近くに腰をおろして、一緒に鑑定したようだ。
「僕は、寿司じたいないの。ゆいいつあったのは2月に食べる手巻き寿司くらいなの。」
と、琴葉がいった。琴葉は確か孤児院だっけ。それなら仕方ないよな。おれも一時期入っていたが、質素なものだったからな。もちろん栄養は考えられてあったが。
「なら、明日の夜みんなで食べるか?流石に朝からは重いが、夜なら問題ないだろう。朝、昼をおにぎり、メロンパンで済ませてな。」
俺がそういうと、琴葉も萌音も目を輝かせて
「いいの?」
「やった〜」
と、いった。なんか自然と俺がリーダーっぽくなっているが、俺自身食べてみたいからな。
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MP増加薬 R
飲むとMPが30増える。ただ、毎日飲んだりなどすると効果が薄れる恐れがある。3日に1回くらいがちょうどいい。
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火魔法の書 R
読むと、火魔法を使えるようになる。
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俺はこの2つを琴葉のほうにやりながら、
「この2つ琴にあげるよ。琴の能力的に後衛だけど、今、琴が自衛できるようなスキルもないしね
俺が言うと、萌音もうんうんと、頷きながら、
「確かに。一応ゲームとかで考えると、私と結希斗くんとメイちゃん、そしてレイくんも前衛で、後衛は琴ちゃんだけで万が一にも前衛抜かれたときは琴ちゃん1番危ないね。水素爆発も前に私達いるから使えないしね。だから特に問題ないよ。」
萌音からも無事に賛成もらったため、俺は琴葉に手渡した。
「ありがとうなの。この恩は返すの。」
と、いって申し訳なさそうにうけとった。おそらくだが、俺たち二人に言われて諦めたんだろう。そんなにもらえないよ。的なこといいそうな顔してるからだ。
そして最後は謎の卵だ。
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魔獣の卵
なにが産まれるか、どんなスキル持っているかは不明な魔獣の卵。ときがきたら産まれる。
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鑑定しても謎は謎のままだった。俺は諦めて魔獣の卵を自分のリュックにかたづけた。