一章 12 レアモンスター
開けているとはいえ全く敵が襲ってこないわけではない。琴葉が時々音楽でサポートしてくれながら出てきたゴブリンに先行攻撃を加えて倒していった。琴葉はMP消費0の地理使っているので、こちら側からしたら奇襲攻撃かけやすいのだ。しばらく倒すと、いきなりタブレットが現れて、
『ゴブリンの森B-2エリアが全滅しました。これにより5分後に一匹だけ強いレアモンスターがポップします。』
と、標示されきえた。なんで、タブレットが教えてくれるのか疑問だが、俺は三人に伝えた。
「どうやら今いるエリアのモンスターが全滅したらしい。少し強めのレアモンスターが出るらしいから気をつけて。」
3人とも首ひねるなか、1番最初に声出したのは琴葉だった。
「どうしてわかるのですか?」
もっともな疑問だ。というか俺も知りたい。俺は素直にタブレットが教えたとしか答えようがないからな。
「ちなみにどこにでるかわからないの?」
と、萌音にきかれた。
「それもわからない。出現するとしか書かれてなかったしな。あくまで警告だろう。」
俺が返すとそっか〜と納得された。そうやって4人で警戒しながら休息とっていると、俺が見てた先に黒い煙が集まりはじめた。あの警告?出てからそろそろ5分くらいたったし、どう考えてもあれだな。俺は確信してしまった。それにしても煙か。萌音が祓ったあとに出てくる煙ににているな。あれって祓えないのかな。そう考えたおれは、逆側を警戒していた萌音に話しかけた。
「ねー萌音。あれさ祓えない?」
俺が聞くと、萌音は振り返りながら、
「あれって何?って、うわぁ。いかにもモンスターがあらわれるって感じの煙だね。やってみるよ。」
そういうと、煙に近づき始めた。琴葉やメイもその言葉を聞いてから、そちらに警戒をむけた。なにかあったら困るし、俺もついていった。萌音が幣でその黒い煙を祓うと煙の色が黒から白に変わっただけで、集まるのがとまらなかった。
「うーん。色は変わるんだけど全然とまらない。失敗かな。」
萌音がぼやいた。まぁ気持ちはわかる。色の違いが何なのかは分からないが、おそらく魔物はでるだろう。
「祓うのやめて、少し下がろうか。出てくる魔物に備えたほうがいいでしょ。」
俺がいうと萌音も、
「確かに何が出るかわからないし、若干距離取っていたほうが安全だよね。」
と、賛成してさがった。
「念のため、僕は出現ぎりぎりまで地理でまわり見張っときますね。」
と、後ろから声がかかった。ゲームしまくってた俺からしたらレアモンスター出現のとき他のモンスターあらわれないというイメージが強かったが、ここはゲームではなくリアルだ。確かに備えていたほうがいいだろうな。
「了解。ありがとう琴。確かに、これに気を取られ過ぎて他をおろそかにするわけにも行かないしな。」
そうして、待つこと1分ほど、白い煙はどんどんかたちを作っていった。そして現れたのはレイスだ。
「で、でたー。いやぁーーーー。」
萌音は、レイスの出現をみると驚いて腰を抜かしてた。萌音は、幽霊の類は苦手なのだろうか?俺は萌音をかばうようにたち直して、鑑定しようとしたとき、後ろから
「えっ?あれ?」
と、声が聞こえた。琴葉もだめなのかと思っていたら、どうやら違うらしい。一回地理を終い、目をゴシゴシして、地理をを再び使った。
「やっぱり同じだ。なんで?」
地理の能力になにかおかしい点があったのか一点をみつめ首をひねっていた。流石に不審に感じたので俺が聞いてみると、
「その幽霊みたいな子が青表示なんです。」
と、返ってきた。え?青?確か青は味方のはず。なんで出現したばかりのやつが青なんだろうか。
「見間違いとかでなく?」
俺もしんじられなく、聞き返してしまった。
「僕も同じこと考えて、見直しましたがやっぱりあおです。」
と、琴葉から返ってきた。よく考えてみたら俺と琴葉が話してる間に。あらわれたレイスは、俺たちに気づいていながら襲ってこようとはしなかった。萌音もやっと正気に戻ったのか、
「な、仲間?これが?」
と、呟いてた。訂正する。正気ではないな。まだ、座り込んだまま、俺の足に隠れてレイスを見ていた。
「そういえば、レイスってなんですか?ここからじゃ鑑定が届かなくて。」
琴葉、が俺に訪ねてきた。あれ、レイスってゲーム用語だったかな?
「いや、俺が勝手にレイスとよんでいるだけで、まだ鑑定はしていない。レイスとは物理の効かない幽霊系の魔物をさす言葉だよ。基本夜しか活動できず、太陽が弱点の。」
俺は琴葉にそう返して、そのまま鑑定を起動した。
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シャードーレイス (固有ネームなし)
討伐ランクB (夜の間のみ)
性別 オス?
Lv 1
HP 872
MP 954
STR 37 DEF ∞
INT 145 RES 168
MDF 15 AGI 84
DEX 48
エクストラスキル
〘侵食する闇〙
スキル
〘夜目〙〘影潜り〙〘影縫いLv1〙〘闇魔法Lv1〙
〘物理攻撃無効〙〘月光浴〙〘ポルターガイストLv1〙
称号
〘夜の支配者〙
装備
頭 無し
上半身 無し
下半身 無し
靴 無し
武器 無し
アクセ 無し
所持品 無し
もともとは、爆発によって倒されたゴブリンの怨念が集まってできたものだったが、身体を形成しているときに、何らかの力をうけ、怨念や悪意がすべて魔の気配とともに消失したレイス。また、魔の気配が消失したことにより、身体を形成するために必要な成分が足りなかったため、存在進化をはたし、身体形成に必要な成分を夜の間なら月から補充できるようになった。存在進化したため、普通のレイスには覚えてないスキルなども獲得している。
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〘侵食する闇〙
闇魔法を使ったときに効果が跳ね上がる。また、昼の間でも少しだけ普通に行動取れるようになる。
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〘夜目〙
暗い中でも普通に見えて、行動することができる。
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〘影潜り〙
誰の影にも潜ることができる。潜れるだけで効果はない。
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〘影縫い〙
影の中にいるときにできる攻撃。食らった人は、スタン状態に落ちる。ただしRESが強いときかない。
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〘闇魔法〙
闇属性の攻撃魔法を放てる。混乱や精神攻撃などもできる。
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〘物理攻撃無効〙
物理攻撃が聞かない。ただし例外はある。
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〘月光浴〙
月の光を浴びると、HP、MP、などが回復する。
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〘ポルターガイスト〙
物を操ることができる。操れる重さはレベルに依存する。敵牽制に便利。
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〘夜の支配者〙
戦闘時に敵の能力を-10%のデバフをかけ、自身に20%のバフをかける。これは夜の間は常に発動している。なお、このスキルは進化の可能性を秘めている。
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つよいな。存在進化してるとはいえ、今の俺たちでは勝てなかったな。それにしても、何らかの力って、どう考えても萌音の幣で祓ったおかげだろ。そんなこと考えていると、レイスが近くにあった木の枝をポルターガイストで動かし始めた。それ見た萌音はまた悲鳴をあげた。レイスは木の枝で、地面になまえはと書いた。そういえば固有名なしって書かれていたな。レイスを味方につけた萌音はそんなこと考えるような状態ではないし、俺がつけるか
「レイとかどうだ?」
俺が聞くと、レイスは、木の枝動かして○とかいた。ポルターガイスト便利やな。意思疎通しやすいし。
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『レアモンスターの発生をしたあとに、討伐もしくは仲間にするという条件が達成されました。レア確定10連ガチャをFランク魔石100個で引くことができる、イベントガチャが開催されます。』
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今回まじで何もしてないが、イベントガチャが解放となった。確かにレア確定とかイベントらしいな。