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プロローグ

「というわけでやってくれるかのぅ?」




 さてどうするか。


 このまま終わりでもいいし、もういちどやり直してもいい。


 今までの人生も中途半端に終わったことだしね。



 どうやら俺は死んでしまったらしい。

 死んだ原因は交通事故。

 神様からの情報によると交通事故に見せかけた他殺らしい。


 生前俺はデバッガーというあだ名のゲーマーだった。


 パソコンのMMORPGや据置機のゲーム、スマホのゲーム、様々なゲームで多くのバグを見つけていたからだ。


 昔はテスターやデバッガーといったバイトをたくさん雇って発売前のゲームにバグがないかの確認を念入りに行っていたが、オンラインでバグ修正とかが容易な時代になり、バグ取りが不十分なまま発売開始するゲームも多くなっている。


 俺も別にわざわざ見つけようとしてやっていたわけではないが、他とは違うことをやってしまう癖がある。


 そしてバグを見つけたら、どういった状況でそのバグが起こるのか確認、再現性があるのかを調べ、運営に報告している。


 大体はお礼のメールが来て終わりだが、場合によっては謝罪文とともにバグを使用した内容を巻き戻される場合もある。


 というのも俺だけレベルが高かったりお金がカンストしてたりとか他プレイヤーと公平でないからだ。



 死んだ原因というのは俺のちょっとした?反抗心といたずら心にある。



 いつものようにゲームでバグをみつけたので運営に報告した。

 するとその運営は俺のアカウントを不正利用のためという理由でアカバンにしやがった。


 当然俺は巻き戻してもいいし、バグを報告しただけだからアカウントの復帰をと願い出た。


 しかし運営は決定を変えることはなかった。


 それに対してちょっとムカついた俺はその運営会社の他のゲームのバグを探しだし、ネットで公表するといったことを繰り返した。


 その際に貯金すべてで運営会社の株の空売りをおこない、

 自分の無実を主張しつつバグを晒すことでネットで炎上させ、

 ゲーム業界最大手と呼ばれるクラスのその会社のゲームが次々と糞ゲー認定されるほどに貶めていった。


 当然株価は大暴落、会社も倒産寸前、というあたりでその会社の重役の一人に殺されたんだそうだ。



 今目の前にいる老人は異世界の創造神らしく、俺にその異世界のバグというか不具合の確認をしてもらいたいらしい。


 そこで冒頭に戻るわけだ。





「実際生活しての不具合報告って、不具合あったらどうするんですか?」




 不具合があって世界の刻の巻き戻りとか、マップ修正とか実際に起こったらやってられない。




「恐らくじゃが、相当酷いもの以外はそのままのつもりじゃ。そこで見つかったバグはわしが次の世界を創造する際に役立たせてもらう予定じゃ。その世界でお主は好きに生きてもらってよい」




 ふむふむ、ということはいい話ではある。


「異世界へ行くにあたってチートはもらえるのだろうか」




「少し考え違いをしているようじゃが、お主は異世界へそのままいくわけではない。俗に言う赤ちゃんからの異世界転生じゃ。デバッガーモードとして最初から最強というのもありじゃが、今回お主には普通の人としてやってもらう予定じゃ」




 アイテムボックスや鑑定スキルはどうなんだろうか。


「もちろんなしじゃ」ん、考えを読まれた?


「これでも神じゃし」


 いやまぁいいけど




「とりあえず口にだして言わせてもらうよ。あかんぼ転生了解、チートスキルなし了解。記憶はいまのまま引き継げるんだよな。チートではないがいくつか普通に生活するにあたって欲しい能力があるがいいだろうか」




「ふむ、とりあえず言ってみるがよい」



 老人は長い白い髭を扱きながら促してくる。




「とりあえず異世界言語翻訳は欲しい、あと今までの生活と異世界との生活の違いから生水とか飲めたり、体の抵抗力をあげて欲しい。他には精神抵抗力というかモンスターを殺したりしたときとかの忌避感なんかをどうにかしたい。

 あとこれまでの記憶の保護なんかをして欲しい。年数たって記憶が薄れたり、もしかして日本のことは夢想した内容だったかもしれないとか思いたくない」




「まぁ、もっともな話ではある。翻訳は産まれた国の言葉のみ。エルフ語や古代語などの他言語翻訳はなし。身体能力、抵抗力なんかは転生するわけなのでその体に備わっているものをそのまま使用するということで追加はなし。軽い自分の感情制御スキルはつけておこう。これで人を殺したりとしても感情的に耐えられるはずじゃ。あと記憶じゃが、これまでのものをロックし保存、呼び出し利用できるようにしておこう」




 質問し忘れていたが、基本的に感情、思考は年齢に沿うそうだ。


 地球での年齢を加えて擦れた考えの子供なんて可愛くない。

 子供は無邪気でないといけない。


 しかし感情スキルにより自分で少しは制御もできるそうだ。


 他色々話し合ったが、チートスキルはやっぱりなし。

 転生先は貴族とか指定はなくランダム。


 しかし性別が男になることだけは条件として勝ち取った。




「では、我が名アルヴァにおいてお主の新しき人生に祝福を」






とりあえず12万字書きためからの投稿

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