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アリア 1-25  王都でお店巡り②


「甘いお菓子を(おご)ってくれたら許すなの。」


アリア達の前を早足で歩くネイアは、顔を少し赤くしながらそう言った。


「うん、分かったよ。許してくれてありがとう、ネイアちゃん。」


アリアが安堵した様子でお礼を言うと、ネイアの歩みが少しだけゆっくりになる。



それから3人でしばらく歩いていると、目的のお店に到着する。

ここも先日ダーナから聞いたお店で、ケーキがおいしいことで有名なお店であった。

店に入ると、アリアはショートケーキ、メルトがフルーツケーキ、ネイアはチョコレートケーキを注文する。


「昨日のパレードでね、・・・」

「ええっ。そんなことがあったの!?」


注文したものが来るのを待っていると、アリアたちの隣のテーブルの女性たちの会話の内容が聞こえてきた。


パレード、兵士、クーデター、国王など断片的な内容がアリアたちの耳に入る。

アリアたちは驚いた表情で視線を合わせた。


「昨日のパレードでクーデターが起こっていたってことかな?」

「そう聞こえるなの。私たちが立ち去った後に何かあったのかもなの。」

「ああ。兵士が国王にクーデターを起こしたみたいだな。」


アリアたちはもう少し話を聞こうと隣の女性たちの会話に耳を傾けるのであった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・




結局、そのあとに得られた情報は、クーデターに犠牲者はなく、国王の手腕で見事に収められたこと。

クーデターの原因となったのは、エリアスから運ばれた王妃様へのプレゼントであったということであった。


アリアたちは犠牲者がいなかったことに安堵するとともに、自分たちが運んできた物がクーデターの引き金になっていたことに更に驚かされる。


そのあともアリア達は静かに女性たちの会話に耳を傾け続けた。

だが、その内容は徐々にクーデターの首謀者は誰かという推測や噂レベルの話に移っていった。


そのタイミングで注文していたケーキが届き、アリアたちは隣のテーブルの話に耳を傾けながら、ケーキを食べ始めるのであった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・




食事が終わり、アリア達は店の外に出て話をしていた。


「あの女の人たちの話だと、俺たちが昨日、大通りから立ち去ってすぐにクーデターが起こったみたいだな。」

「なの。聞こえた話だと私たちがいた場所から少し進んだところなの。」

「そうだね。クーデターでは王都の人たちも、兵士の人たちにも被害はなかったみたいだし。でもクーデターの原因になった物って、僕たちが護送していたものなのかな?」


アリアは馬車1台を丸々使って運んでいた様子を思い出す。


「さっきの人たちは、王妃様へのプレゼントって言ってたなの。」

「どれだけの量のプレゼントを運んでたんだよって話になるよな。」

「他の物も一緒に運んでいた可能性も考えられるけど、気になるよね。」


アリア達はそれからしばらく、店で聞こえたクーデターについての話をする。

そんなとき、アリアは少し不思議なことがあることに気が付いた。


「そういえば昨日会ったダーナさんは、パレードの時に僕たちの近くにいたって言ってたけど、クーデターのことは何も言ってなかったよね。」

「そういえばそうだな。なんでだろう?」

「確かに、なの。うぅ、どんどん分からないことが増えていくなの。」


ネイアは考えすぎて分からなくなってきたのか、頭を抱える。


「ははは。まあ、分からないことを推測で考えても仕方ないな。」

「そうだね。何事もなく解決したみたいだからダーナさんも言わなかったのかも。今日は王都を回って、お土産でも買おうよ。」

「そうするなの。甘いお菓子を買うなの。」


それからアリア達はいろいろな店を見て回り、知り合いや自分たちのためにたくさんのお土産を買ったのであった。




・・・・・・・・・・・・・・・・・




そしてアリア達がエリアスの街に帰る日になる。


前日にアリア達は冒険者ギルドでエリアスの街に向かう依頼がないかを確認したのだが、アリア達の冒険者ランクで受けられるものは見つからなかった。


あの護送依頼が特殊だったのだと、アリア達はがっかりしたのであった。



アリア達はエリアスの街方面の近くの村に向かう乗合馬車に乗る。


乗合馬車は発車すると大通りを進み、商業馬車用の門に向かった。

アリアは近づく門を眺めていると、王都に来た時と異なる点があることに気付く。


(門の周りに兵士の姿が少ない?代わりに黄色い鎧を着た騎士が色々な所に立っています。)


アリアはその騎士たちが、ダーナから聞いた治安維持を専門とする黄光騎士団だと推測した。


先日クーデターを起こした兵士たちは配置換えされ、残りの兵士の監視を()ねて黄光騎士団が配置されたのだと推測する。

さすがに王都の主要な門を元のまま任せられなかったのだろう、とアリアは納得したのであった。



次の話が、アリアの1章最後の話になります。

そのあとでボルス君の話を書いて、1章が終わりになると思います。

それでは。これからもよろしくお願いします。

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