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第13話:保健室にて




 試合も順調に進んで、最初にボールを蹴るのが僕の番となった。



「よ、よし……いくぞぉ!えいっ!」



 僕は思い切りボールを蹴ろうとしたが、ボールにかすっただけで、そのまま後ろに倒れてしまった。


「いっ…!」


 僕はそのまま気絶してしまった。



「七美っ!!」

「七美ー!?」

「笹田くん!」

「七美が気絶した…!」

「この人でなしっ!」

「ボールは人じゃないだろ…」



「おーい!どうしたお前らー!」


「先生!七美くんが頭ぶつけて気絶しちゃったっぽいです!」


「何…!よしわかった、私が運んでおこう。お前達はそのまま続けておいてくれ」




〜side彩乃〜



「失礼します…む、いないのか…」



 私は件の気絶してしまった男の子を保健室へ運ばせたが、運が悪く保険の先生はいなかったようだ。



「とりあえずベッドにでも寝かせておくか…」



 そういえば急いで運んだものだから誰かわかっていなかったな…。



「よっと………っ!!??」


「う〜ん…う〜ん……」



 そこには、うなされているがなんとも愛らしい生物だった!


(じゃない!この生徒は…確か一年五組の笹田七美だな…。普通にかわいいと思っていたが…寝るとこんなにもなのか…!?)


「むーー……」


「しゃ………写真撮りたいっ……!ってダメだ!生徒の写真を無断で撮るなど…というか撮る時点でダメじゃないか!?」



 ってダメだダメだ!怪我人だぞ…私よ…。まともな思考判断ができなくなっている…。


 でもよく考えたら頭を打った人って何をすればいいんだ?冷やすのか…?


 はっ!?



「ふ…ふふふ……そう、これはちゃんとした手当なはずだ……」


 私は“手当”をするため、頭に手を近づけた。



(そう、撫でてあげればちょっと痛みがなくなるかもしれない!ということで少し撫でさせてもらおう……)



 そう自分に言い聞かせ、前髪あたりを撫で始めた。



「ん………ん〜(ニヘェ)」


「はわっ!!??」



 撫でられたのが気持ちよかったのか、ニマッと口角を吊り上げた。



(な、なんだこの破壊力……人をダメにする寝顔だな……)



 そろそろやめないと本当にダメになってしまいそうだったのでやめようとすると。



「ん〜……もっとぉ〜……」


「………」



 私は…何も言わず、授業をしているグラウンドへ向かった……。






 このあと先生が一対三十でも無双した伝説ができた。




(あれは……ダメだ……反則だああ…!!)



 そんなことを思いながら無双する先生であった。

七美くんは結構頑丈だから。


うん、大丈夫だ、問題ない。



あと先生すごいけどそれぐらい七美くんがすごいってことだからね。

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