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淫魔族最後の男の生存戦略  作者: ぴゅあぴゅあな真っ黒いはーと
9/10

淫魔族最後の男の確認完了

遅れました……。

親族が亡くなりまして、その通夜の経読みやら遺品整理やらに駆り出されまして。

役所関係もある程度落ち着いて、ウィークリーマンションで一息付けたので、投稿再開です。

疲れたらまた投稿できない日もあるかと思います。二十日まではご容赦ください、申し訳ないです。


……予約投稿? やだよ、怖いじゃん。

レミルを連れて向かった洞窟の入り口が見える場所。


その中の一つである茂みに潜んで俺たちは洞窟の入り口を、いや正確には俺は「魔族や天界族だったら絶対に彫っておく洞窟の入り口付近にあるだろう情報を入れた魔方陣」を探していた。


魔族や天界族が人間界で何かしらの活動、特に人間界では禁忌とされる実験関係をする場合は、「亜人に危害を加えることなく、かつ他の亜人以外がそうとわかるよう判りやすい位置に情報を古代魔法言語で書いた魔方陣を設置すること」が義務として存在する。


よって、異様に多い魔物からして実験を疑った俺は、偵察と言ってこの魔方陣があるかどうかを確認しに来た。


ちなみに古代魔法言語で書く理由は二つ。


一に、魔力の変質ができないと書けない。二に、読めない者にはそもそも見えない。


この二つの理由により亜人に絶対にばれない情報伝達手段として重宝される。


古代魔法言語はそれそのものが魔力でないと書けない。そして「古代魔法言語」という物の性質の一つが「深淵覗きし者」に分類されるので、まったく読めない者にはそもそも見えないのである。作ったのは天界族の偉人らしいが、なかなか意地が悪いと思う。


因みに、獣族はこんな実験関係はしないし、獣人族でも実験をする者はしっかりとこの魔方陣を刻む。


誰だって、協定を破って魔族と天界族を敵に回したくはないのである。正直この二つが本当の意味で手を組んだら準備期間を含めて一か月と経たずに世界はこの二つの種の天下である。


さてそんな理由で目を皿のようにして魔方陣を探すが、入り口や付近の壁にも見当たらない。これは実験説はないかな。


となると一回戻る手間が途端に面倒臭くなった。レミルはある程度筋の通った誤魔化しを通せばわかってくれるだろう。


とここまで確認と考えを終えてレミルに話しかける。


「(見張りはウルフと指揮の為のゴブリン……シャーマンか? それが四組、それにオーガが二体。いや、見事だな)」


「(そうね。見事に前衛、中衛兼遊撃、後衛を分けてる。こんなに統率された群れ見た事無いわね)」


「(でも見る限り見張りが倒れたら自動的に警告が内部に行くような魔法措置や機構はないな、ならこれ魔法ですぐ終わるかな)」


「(そんなの領主様の館くらいじゃないと用意できないわよ……って、今なんて?)」


「(いや、この洞窟出入口は三つしかないからさ。全部の出口の見張りを倒すなりなんなりして、毒煙焚いて塞げば終わりだろ?)」


「(待って、あなたさっき簡単な魔法はって……ああ、そういう事……。性格悪いわね、あなた)」


「(鏡を見て言おうか。まさか君に言われるとはね)」


「(鏡なんて高すぎて持ってないからあなたに言わせてもらうわね)」


「(減らず口が減らないな、まあだからこそ減らず口か。で、どうする? 俺はもうそうしようかと思ってるけど、レミルはどうする?)」


「(どうするって、付いていくわよ。この群れならどうせゴブリンライダーとかが周りをうろちょろしてるでしょ。見つかったら終わりよ)」


流石。言う前に気付いてるか。じゃあ、付いてきてもらいますか。


「(なら、少し我慢してくれな)」


「(? 何を?)」


答えるより早くレミルを抱き上げる。そのまま俺は体に魔力を巡らせる。よし、全身に回った。


「ちょ!? こんなことする必要ある!? あなたやっぱり体目当ての部分あるんじゃないの!?」


いやそうだが。体というか母体というか。初めからそれ以外に目的などないんだが。それはさておき。


口をレミルの耳元に寄せて、擦り込むように声を耳に入れる。


「(あまり大きな声を立てないでくれ。バレたら効きが悪くなる)」


そうした時のレミルの反応は劇的だった。


「ひっ!!?? いきなり囁かないでよ!? ((耳、耳が、今……!!))」


うんうん、かなり小さい声だがしっかり聞こえてるぞ。反応は上々。いや、俺も腐っても淫魔族だからな。経験の少ない女性の手玉の取り方はいくらでも教わったし実践できたからな。それにしても反応が良い。里の女子でもここまではならないからなぁ。いや、耳たぶとかはみたくなるな。


「(さて、じゃあ行くか。少し揺れるからしっかり捕まってくれな)」


「(いや、やっぱり私降り……)」


何か言ってるな。まあ戯言だろう。


「(強化)」


俺は魔力を全身に張り、骨と筋肉を補強、洞窟の上へと跳んだ。


「ひっ!?」


「さて、地味だが、始めるかな」

次回はちょっと頑張って書きました。感想とか貰えると死ぬほど嬉しいです。


……ん? 通夜は経を読むのに葬式では読まないのかって?

……まだ覚えられてないんです。

観音経で検索してください。そうすれば私の気持ちがわかると思います。

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