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我らが異界の者を退治します!  作者: 里野さくあ
11/12

初依頼

教室昼休み:

「そーいえば」

「昨日はいろいろあって聞けなかったんだけど」


「何のことですか?」


「質問のこと。」


「質問ですか?」

「あれならもう打ち切りましたよ。」


「そこをなんとか一つだけお願い!」


「仕方ありません。」

「一つだけですよ。」


「よしっ!」

「じゃあ早速なんだけど人器との契約は

キスなの?」


「なっ!」

「こんな所でいきなりそんな質問しないで

ください!」


まわりがしずなの声に驚き視線を向けてくる。


「いや、あの二人も同じことしたのかなぁ~。」

「ってことと協会登録が名前書くだけの

シンプルなものだったから少し気になって。」


「いえ…」

「契約はキスではなく、最も強固と言われている血の契約です…」


「血の契約?」


「どちらかが相手の血を体内に入れることで

契約とみなされます…」

「なのであれはキスをしたのではなく、

唇についてた血を少しもらっただけです…」


「言ってくれればよかったじゃん。」


「いえ、もしも蓮太郎くんが非力で臆病者

だった場合今後の戦いから逃げるかもしれない

ことを見越して…」

「私の初めてを奪った罪悪感で無理やり

戦わせるためです…」


うつむきながらでも顔が真っ赤なのは

よくわかる。


(互いに初めてだったんだ…)


お互いの間に重たい空気が流れる…


ガラガラッ!


「おいッ!」

「蓮はいるかッ!」


重たい空気はその元気な声に吹き飛ばされた。


「いるじゃん!」

「いるんだったら返事くらいしろよな」


「どうした?」

「かえで」


「いや」

「どうしたじゃないよ!」

「依頼だよ依頼!」

「いいのみつけたからそれを受注した!」

「だから今夜それに行こうぜ!」


「ちょっと待って。」

「俺達に相談なしで受注したの!?」


「そーだよ!」

「一応こーくんには相談したよ!」


「チームメンバーは四人なのに相談したのは

パートナーの幸太だけかよ…」


「いいじゃないですか!」

「で、依頼内容は?」


「何だっけ?」


「学校近くの神社で夜な夜な黒い影が

うろついているらしくその正体の追求と

場合によっては討伐をしてほしい。」

「という内容です。」


「ありがとうこーくん!」

「だから今夜はその黒い影を討伐しに

行こうぜ!」


「それは場合によってはの話でしょ?」


「いや、絶対異界者だって!」

「だから深夜に神社前で集合な!」

「それじゃあまた今夜!」


そう言うとかえで達は自分の教室へ

帰っていった。



深夜神社前:

「よく来たな!」

「ビビって来ないかと思ったぜ。」


「そりゃ来るだろ」

「助け合えって言われてるんだから…」

「それよりかえでの方が

ビビってるんじゃないの?」


「そ、そんなことあるわけないじゃん!」


「あ、神社の中に黒い影が…」


「ひっい!」

「こーくん私を守って!」


「嘘だよ。」

「そもそも黒い影の討伐に来たんだろ?」

「それにビビってたら討伐どころか正体も

つかめないよ…」


「いいじゃん!いいじゃん!」

「私だって女の子だよ!」

「怖いものは怖いの!」


「だったらもとからそんな依頼受注するなよ…」


「好奇心には勝てないの!」

「ジェットコースターとか肝試しとか

やる前は面白そうって思うけどいざ

やってみるとやっぱり怖いってのと一緒!」


「好奇心でこの依頼面白そうって受けたは

いいが、やっぱお化けは怖いってことね…」


俺はそこまで怖いのは苦手ではないが

目の前の女の子にとっては半ベソかくほど

怖いらしい。


「みなさんお話はそこまでにしてください。」

「依頼内容通り黒い影が来ました!」

「戦闘準備をしてください。」


「わかった」


「怖いけど頑張る!」



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