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我らが異界の者を退治します!  作者: 里野さくあ
10/12

仲間

彼女への一撃は正確に首へと向かう。


(だめだッ!)

(避けられないッ)


「そこまでです!」


ピタッ


刃は彼女の首の皮に触れるか触れないかの位置で止まった。

辺りを包んでいた煙は次第に薄くなっていき、

シルエット状の姿は消え元の姿を現した。

そこにいたのは、彼女を守るためか彼女と俺との

間に立ちふさがる少年が一人。


「僕らの負けです。」

「なので、剣を引いてください。」

「それで、いいですよね。」

「かえでちゃん?」


「あぁ」

「それでいいよ。」

「私たちの負けだッ。」

「まったく、仕返しとばかりに首を狙ってくる

なんていい性格してるぜ。」


「褒めていただきありがとうございます!」


「いやいや、今のは褒め言葉じゃないからね。」

「どちらかって言うと馬鹿にされてるから。」


「そうなんですか?」


「意味はすきにとってかまわないぜ。」

「そういえば、私ら自己紹介してなかったな…」

「私の名前は日向(ひなた) (かえで)

「そしてこっちがパートナーの…」


三島 幸太(みしま こうた)です。」

「よろしく。」


「私たちも自己紹介を…」


「いいよ、いいよ」

「自己紹介しなくて。」

「名前も顔もすでに知ってるから。」


「そう…ですか」


「そーいえばおまえ達に聞きたいことが

あるんだけど。」

「なんちゃら協会ってのに登録したいんだけど

どこでできるか知ってる?」


「はい」

「知ってますけど…」

「その強さでまだ登録してなかったんですか?」


「私らも最近お互いの力を知ったからさ…」

「強さについてはいろいろあって…」


俺は耳打ちする形でしずなに言った。


「聞かれたくないこともあるんだろ」

「ここはさっさと切り上げて登録しに行こ。」


「そうですね…」

「そ、それじゃあ行きましょうか!」


「そーだな…」

「時間も時間だし」

「とっとと行こうぜ!」


そう言うとかえでは先ほどの戦いとは違った

年相応のかわいらし笑顔を見せた。



図書室前:

「着きました」

「ここです。」


「本当にここであってんの?」


「本当にここであってんです!」


「つべこべ言わず入ろうぜ?」


「そうですよ。」

「立ち止まってても何も始まりません。」


「ほら、信じてないのは蓮太郎くんだけです!」

「入りますよ!」


(なんだこいつ?)

(やけに強気だな…)

(もしかして、高身長イケメンと赤毛のやんちゃ

少女の2人が味方にいるからか?)


「早くしないと置いてきますよ!?」


「あっ、ごめん、ごめん…」



図書室:

「こちらが協会関係者の河野先生です。」


「こんにちは。」

「今日はどんなご用で?」


「協会に登録しにきました。」


「それはそれは」

「わかりまし。」

「少しお待ちください。」


「なかなか綺麗な人だな。」


「そうですね。」

「しかも若い。」


(確かにそうだな若くて綺麗だ…)


「お待たせしました。」

「こちらが契約書になります。」

「ご記入下さい。」

「今回二組同時に登録となるので」

「しばらくは四人で依頼や任務に向かって

ください。」


「どーしてですか?」


「時期が時期ですから異界者を退治できる人数が

ほしいのです。」

「なので、死者を出さないためにもダックを

組んでお互いに助け合ってもらうのです。」


「じゃあ、新しく入った奴ともダックを

組んでもいいのか?」


「はい」

「かまいません。」

「書けましたか?」

「それではあなたたちと協会との契約は

完了です。」

「もう、時間も遅いので依頼等の受注は

明日からになさって下さい。」


「わかりました。」


「それじゃあみんな帰ろうぜ」

「明日から討伐開始だしゆっくり休も!」


「そーだな」

「これからよろしく」


「こちらこそよろしくだ!」


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