表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/102

第四章(28)

 今回もお立ち寄り頂きまして、ありがとうございます。

 今回、話しの通じないミシェルさんの回です。

 よろしければ、今回も最後までの、お付き合いお願いします。

 騎士養成校のルドルフとの話しが終わり、大会出場者用に学園が借り上げたホテルに戻る途中、誰かに後をつけられているのを感じたので、通りの角を曲がった所で待ち伏せてみると、尾行していたのは、ミシェル·リンドバーグだった。


「僕に何か用かい?」


「ああ、用事と言うか、君と契りに来た。」


「契りません。」


「君は、焦らすのが好きなのか?」


 ああ、始まった、この人は、何故人の話を聞かないんだ?


「焦らしているつもりは有りませんから!」


「じゃあ、君の宿舎でヤるのかい?」


「この後は、ホテルに帰って、夕食の後、お風呂に入って寝るだけです。」


「君が泊まるホテルは、何処なんだい?

 夕食にする?それとも私にする?ってやってみたいんたけど♡」


「質問が有るのだけど、ミシェルさんは、何故、僕の話を聞いてくれないの?」


「それは、君が僕の望みを叶えてくれないからさ。」


「じゃあ、ミシェルさんの望みは、何ですか?」


「勿論、君の女になる事さ!」


「僕には、既に婚約者が居るんですけど。」


「そんな事、僕は気にしないよ、めかけでもいいんだ、君と子供を成したいんだよ。

 君は、剣に魔法それから、徒手空拳の格闘技も全てにおいて、他の追従を許さない実力を持っている。

 そんな強い男の子供を産みたいと思うのは、女の幸せだと思わないかい?」


「言ってる事は、理解出来ない訳じゃ無いけど、余りに押し付けがましいのは、相手に嫌がられると思わないのか?」


「僕は、幼い頃より、男兄弟の中で、格闘技と剣術ばかりで、男の様に育ってしまったので、女らしい事が苦手なんだ、だから、こんなやり方しか思いつかなくて………」


「それならそれで、人の言葉にちゃんと耳を傾けて、相手の話を聞かないとダメだよ。」


「でも相手に拒絶されたら、それで、終わってしまうじゃないか!それなら、勢いに任せて、攻め落とせないかなって………」


「それは、ある意味、逆効果だよ、それよりも、り気無く、相手のして欲しい事をする方が好感を持って貰えるよ。」


「だから、唇を奪っても良いって言ったじゃないか、僕達位の年なら、異性の身体に興味が有ると思ったから、恥ずかしいのを我慢して、言ったんだけど通じなかったのかい?」


「あの場面でそんな事を言われても、僕を動揺させたり、平常心を奪う為に言ったとしか思えないよ。」


「じゃあ、この場でハッキリと言おう、僕はエドワード君、君と子供が作りたい!」


「僕の事が、好きとかじゃなくて、子供が作りたいというのは、ある意味、潔いと思うのだけど、僕は、愛した人と子供を作りたいと思う。」


「ああ、勿論エドワード君の事は好きだよ。」


「何か絶望的にずれてると言うか、まず、告白の順番が違うと思わないか?」


「エッ?だって、好きになって、愛し合って、子供を作るのだろ?

 ならば、行き着く究極の処は子作りじゃないか?」


「それは、話が飛躍し過ぎているよ。

 その考えで、告白するなら、一緒のお墓に入りましょう!って言っても同じ様な意味になるよね。」


「そう言われてみると、意味合いは同じ様なニュアンスだね、でも、お墓に入るより、子作りの方が気持ち良さそうなニュアンスにならないかい?」


「まぁ、お墓よりは、って違~~~~う!

 告白は、子作りよりも、まず相手に、自分が好意を持っていることを伝えてから、付き合うなりして、それから結婚そして、子作りって順番だと思わないか?」


「普通は、そうなんだろうと思うよ。」


「じゃあ!」


「でもね、さっき聞いた話しだけど、君には、既に

婚約者が居るんだろ。」


「ああ。」


「それに僕は、めかけでもいいって言ってるんだから、結婚の処は省いても良いんじゃないか?」


「ああ、埒が開かない。

 頭が痛くなって来たから、僕はそろそろ帰る!だから、この話しの続きは、また今度にしよう、今夜は、お互いに、自分の宿舎にもどろう。」


「それなら、OKだ!また会ってくれるんだね!約束だよ!」


 しまった!また今度なんて言わなければよかった。


 嬉しそうに帰って行くミシェルさんの後ろ姿を眺めながら、僕は、後悔していた。


 ホテルに着くと、恐ろしい事実が判明した。


 騎士養成校も同じホテルに泊まっていた。


 食堂で夕食を食べているところを、ミシェルさんに見付かり、再び討論が始まったのは言う迄もない。


今回も、最後までの、お付き合い、誠に、ありがとうございます。

 今回は、話しの通じないミシェルさんの話しでした。

 ちなみにミシェルさんの出番は、この後、結構用意してあります。

 それでは、次回も、お立ち寄り頂ける事を、お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ