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第四章(18)

 何故、僕が、料理番なのか?

 ヘレンさんに言われるままに、料理を作りながら悩んでいたが、一応、ヘレンさんは、僕の料理の師匠だし、レストランの最高責任者でもある、いつも通り、僕は、集会所で出来上がった夕食を呑気に食べればいい位に考えていたのだが、よくよく考えると、今日から、合宿で、大勢の学生達に、引率と称して、酒を飲みに来たマークさんが、この森に来ている。

 レストランの客を相手しながら、大量の夕食の準備をするのは、流石に難しいのは、考えれば解る事である。

 仕方ないので、先ず食材を見てみると、多分、レストランの方に持って行かれたのであろう。

 集会所の方には、麦と野菜しかない。

 食べ盛りの学生の腹を満たす事が出来ないかも知れない。


 急いで、マリーとリリーを呼び、


「肉が無い!夕食の準備、僕達でしなければいけないのに!」


 焦りまくりながら、マリー達にはなすと、


「取り敢えず、エドワードの収納には、食べ物無いのか?」


 マリーの質問に、少し落ち着きを取り戻して、


「ボアの肉が残ってた!これで、夕食の分ば事足りる、しかし、これから、何を作ればいい?」


「時間が無いから、手早く作れる物を考えるのじゃ!何かいい案無いのか?妾もリリーも、料理は専門外なのじゃ!」


「私は、料理つくれるわよ、マリーは、食べるの専門だけどね!」


「何ぃ!リリーよ、いつの間に料理を覚えたのじゃ?」


「私は、普通に手伝いしてたから!」


「何じゃと?では妾が、何もしていないみたいではないか!」


「マリーは、いつも魔法と剣の!練習ばかりしてたからね。」


「リリーよ、お主、あまり皆と練習しておらぬと思ったら、そんな事を!」


「何でも良いけど、何を作れば良いのか考えてよ!」


「おお!そうであった!」


「ねぇ、エドワード、間に合わないなら、街で、パンと出来合いのサラダでも買って来れば?その間に私が、お肉をソテーしておくから今夜は、それで間に合わせたら?」


「リリーありがとう、今夜のご御飯は、その手で、いこう!ついでに、明日の朝食用のパンも買っておくよ!」


「エドワードよ、もしかして、合宿の間、ずっと、お主が、料理をしなければならないのか?」


「分からないけど、ヘレンさんが!レストランメンバーは、合宿メンバーの御飯は、作らないって。」


「助っ人は、おらんのか?」


「合宿メンバーにアリスとリリアが居るけど、彼女達は、一応、練習させておきたいし……」


「仕方ない、妾も手伝ってやるが、あまり、期待するでないぞ!」


「ああ、期待はしないが頑張ってくれ!」


「そう言われると、チィと傷付くのう!」


「まぁ、そう言うな!それじゃ買い物行ってくる。」


 街まで、転移魔法で移動して、ギルドカードで決済出来る店で大量のパンを購入し、更に何種類かサラダを作るのに足りない野菜を買い求め、世界樹の森に戻り、マリー達とサラダを作り終えた時、ニッキーさんが、合宿メンバーを連れて、集会所にやって来た。

 ギリギリセーフ!心の中で、大声で叫んだ。


 合宿メンバーが集会所に集まると、マークさんが、


「今日より、競技会の2日前まで、皆は、ここに籠り、王国内でも、屈指の実力者が揃うこの地で、実力の向上に努めて貰う!皆の練習を見てくれるのは、武闘祭で上位の成績に輝いた者達なので、胸を借りて、遠慮せずに教えを乞うがいい!」


 うん!この調子じゃ、僕は、食事番の合間にコーチもしなければならない様な気がするのだけど、それで間違い無いと思う。

 

 誰か、食事当番制してくれないかな?

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