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第三章(19)

 皆様、今回もお立ち寄りいただき、ありがとうございます。

 ギルドの依頼の話しとか、ちゃんと書きたいのですが、この世界の成人年齢15歳まで、少し巻きながら進めていこうとおもっていますので、省略しています。

 ギルドの依頼に関しては、15歳に成ってからエピソードを交えて行こうと思いますので、御了承下さい。

 王妃様達の視察があった翌月からプリンセスは毎週週末の夕方に、マークさんと馬車に揺られてやって来る。

 護衛の近衛騎士は、毎回10人だが、毎回ローテーションで入れ替わっている、どうやら、僕との対戦希望者でローテーションを組んでいるらしい。

 王城の近衛騎士団では、誰が一番に僕から一本取るか賭けになっているらしい。


 そして、前回2人に負けたニッキーお姉ちゃんは、前回負けた騎士さんに、リベンジを果たす事が出来た。

 しかし、微妙に勝てそうで勝てないニッキーお姉ちゃんの対戦希望者は、増える一方で、次から次へと現れる対戦希望者に辟易していた。


 変わって前回全勝したマリーは、見た目が10歳位の女の子なので、騎士さん達も相手にし辛く、対戦希望者が、現れなかった。

 現れない対戦希望者に、業を煮やしたマリーは、20歳位のナイスバディの美女に変化して、対戦希望者を募ったところ、ニッキーお姉ちゃんの列に並んでいた騎士さん達が、我先にと殺到したのには、ニッキーお姉ちゃんも苦笑いしていた。



 一方、ハク姉ちゃんに習い事をするために、世界樹の森へと毎週通っているプリンセスは、到着後、ハク姉ちゃんと一緒にお風呂に入る。

 どうやら、女性にお薦めの入浴方が、在るらしくプリンセスのスカーレットちゃんと、おっきなスカーレットさんと3人で入浴している。

 初めてプリンセスが世界樹の森に来た時の、おっきなスカーレットさんの寂しそうな後ろ姿を見た僕は、おっきなスカーレットさんの嬉しそうな笑顔を見て涙がこぼれそうだった。

 入浴の後は、食事をするのだが、流石にプリンセスのテーブルマナーは、素晴らしかった。

 僕より3つ年下なのに僕より上手だったのだが。

 ヘレン師匠とマークさんが、テーブルマナー等、城に住めば嫌でも上手くなる!と庶民風の食べ方や、お箸の持ち方等、更には上品とは真逆の事を、嬉々として教えている。

 ここの王族は、大丈夫なのだろうか?


 夕食の後は、酒盛りを続けるゴールディさんとマークさんをよそに、皆で雑談や、その日の出来事などを話してから、床に就くのだが、プリンセスは、寝る時も、ハク姉ちゃんとおっきなスカーレットさんと一緒で何かしているのだろうか?


 そして、朝起きると、3人で散歩をしている。

 僕とマリーも世界樹の所まで、リリーへの朝の挨拶を兼ねて、王家の秘伝と云われる歩方の鍛練を兼ねた散歩をしているから、朝によく出会う。


 散歩の後、朝食が済むと、お昼まで、プリンセスは、座学の時間になる。

 講師は、ハク姉ちゃんと、ヘレン師匠と、おっきなスカーレットさんが、内容ごとに勉強を教えている。


 昼まで勉強した後は、帰るまで自由時間になる。


 自由時間は、僕達と近衛騎士さん達の試合を観戦したり、グレイシアに乗せてもらい、半島の中をうろうろしたり、オリヴィアやライアンと遊んだりして、何かしら自分で楽しめる事を探して時間が来るまで遊んでいる。


 プリンセスが、自由時間になると、ハク姉ちゃんは王城に転移して、王妃様や僕のお母さん達と女子会なる事をして、時間が来ると王妃様と転移して戻って来る。


 そして、プリンセスは、王妃様と馬車に揺られて帰って行く。

 たまに王妃様の都合が悪い時には、マークさんと馬車で帰る。

 プリンセスが王妃様と帰る日は、マークさんはもう1日泊まってから帰る。

 マークさんは、王妃様とプリンセスの母と娘の時間を大切に思っているみたいだが、ここで、妹ヘレンさんや、その子供達と一緒に過ごす時間を楽しんでいる様だ。

 口では、ヘレンさんの事、ドラゴンを手込めにした猛女等と言っているが、ゴールディさんと一緒になった事を一番喜んでいるのは、他ならぬマークさんなのだから。



 そして、僕やマリーの剣術修行だが、近衛騎士さん達の間で、ニッキーお姉ちゃんとの試合で勝つ事が出来たら、デートが出来ると言う噂が独り歩きし始めたお陰で、負ける訳にはいかなくなり、最近は、よく僕達と剣を振っている。

 ちなみに体術の修行は、ルイさんの教えてくれるハク姉ちゃんの故郷の南にある何処かの小国の王家の秘伝と云われる格闘術の伝授は終了したので、ハク姉ちゃんに神明流の体術を教わっている。

 ルイさんに教えて貰ったのは、独特の歩方によって間合いを外し、相手の力を利用して、最小の力で相手を傷付けずに戦闘不能にする、言わばカウンター戦術の格闘術だったが、ハク姉ちゃんが教えてくれるのは、効果的に相手を破壊して、無力化する危険な技ばかりで、覚えても悪人以外に使うんじゃないよと言われている。


 そんな日常を過ごしていたある日、


(エドワード、マリー何処に居るの?)


 凄く鮮明に念話が響いた。

 一緒に稽古していたマリーと顔を見合わせ、2人は、急いで世界樹まで走った。


 見上げると、リリーの蛹に一筋の、亀裂が入りそこから、真っ白な萎んだ花の様な物が出てきた。


 そして、亀裂が開き、背中と腰が出てきた。


 背中に続き肩が出ると、腕で身体を持ち上げる様に頭から上半身が、蛹の中から、現れた。


 上半身が、現れると一度に大きく背中を反らしてから、前屈みになると、背中の白い萎んだ花の様な物が、ゆっくりと開き始めた。


 それは、開ききると、透明な蝶の羽の形になった。


 あまりにも、幻想的な情景に僕達は、声をかける事も出来ずにいた。


 そんな僕の前にリリーは、フワッと全く重力を感じさせずに降りてきた。

 膝の辺りまでのプラチナブロンドの長い髪にスラッと長い手足スレンダーな体つきに、美しくバランスの取れた胸。

 目の前には、自分と同じ位の大きさの妖精、しかも、ハク姉ちゃんにも負けない美しさ、その上、全裸、目のやり場に困っていると、リリーが抱き付いてきた。

 僕が驚いていると、耳元でリリーだよって囁いて、僕にキスして、羽を羽ばたかせず浮かび上がると、蛹の中に手を入れて何かを取り出した。

 真っ白なワンピースだった。

 リリーは、服を着てマリーにも抱き付いた。


 その後、集会場にリリーを連れて行くと、すぐに後ろから、レジーナさんが飛び込んで来た。

 皆に、久し振りじゃない!と言われて。


「芋虫が怖くて、引き込もっていました。

 さっき羽化するところ見て、綺麗な妖精に成ったの見てやって来たの。」


 と捲し立てて、リリーの前にやって来て、ごめんなさいね、私、芋虫がダメで、こんなに綺麗になるなら、怖がって損した気分だよ。

 そんな事を言いながら、リリーの周りをフワフワと浮かんでいた。


「ちょっと待って、妖精にしては、大き過ぎない?」


 シーナさんの質問にリリーは笑顔で


「はい、私は妖精女王候補なので、普通の妖精より身体が大きいのです。」


「「「「「妖精女王候補?」」」」」


 皆、口々に驚きの声をあげた。


「でも、多分、私は妖精女王には成れません。

 本来、私は後100年位後に羽化する予定だったのですが、エドワードに、ここに連れて来られたお陰で、世界樹の神気にあてられ、急に成長が早まってしまったのです。

 その上、普通の人は、幼体の私達を見るとモンスターと思い討伐されてしまうのですが、エドワードは、どう言う訳か気に入って仲良くしてくれたものですから、お喋りがしたくなって、パスを開いたら従魔に成ってしまいました。

 その時点で妖精女王候補から、只の大きい妖精になってしまいました。」


「エッ?俺のせい?

 僕は、リリーの未来を奪ってしまったの?」


「そんな事は、ないですよ。

 先程も、申しましたが、私達、妖精女王候補は、幼体の時に、モンスターと間違われて多くの仲間が討伐されてしまいます。

 ですから、幼体の時に見付かって尚、成体に成れただけでも奇跡なのです。

 だから私は、妖精女王に成れるか分からない妖精女王候補でいるよりも、エドワードと一緒に暮らす事を望みます。」


 エディ、モテモテだね、とニッキーお姉ちゃんが言えば、シェーラ姉ちゃんが


「順調にハーレムメンバーが集まってるじゃないか、この色男!」


 と言われて


「そんなメンバー集めた覚えないですよ。

 何処に居るんですか?そのハーレムメンバーは?」


 と言ったら、ハク姉ちゃん、シェーラ姉ちゃん、ニッキーお姉ちゃん、マリー、レジーナさんが手を挙げた。

 それを見たリリーまでが、


「じゃあ私もお願いします。」


 と手を挙げる始末に、僕は、限りなく脱力感を覚えた。

 よく見るとシーナさんが、手を挙げていないので、シーナさんは、違うんですよね?

 と尋ねたら、


「私は、考え中。」


 と答えられたので、目の前が真っ暗になった。


 僕は、まだ8歳なのにこんなに沢山お嫁さんの予約があるの?

 頭が痛くなったので、その日は、そのまま寝る事にしました。



 それから、数日経って、僕達の剣術の稽古を見ていたリリーが、いきなり私も剣術教えて欲しいと言い出した。

 素振りをさせてみると、凄く剣筋がいいので、僕が暫く指導してみたのだが、素質は、素晴らしいモノを持っているのだけれど、破滅的に体力とスタミナが無かった。

 暫くは、体力強化メニューで頑張ってもらう事になるのだが、もしかしたら魔法で底上げ出来ないか尋ねると、身体強化系の魔法は使えないと言うか、通常魔法が使えないらしい。

 しかし精霊魔法なら、統べての精霊にアクセス出来るらしいので、そのうちどんな魔法が使えるのか教えてもらう事にした。




 そんな感じの生活を送り続けて二年の日々が過ぎ、リリーは、普通の人並みの体力を手に入れた。

 考えてみれば、男の妖精なら兎も角、女の妖精って体力があると言うイメージが全く無い。

 元々、赤ん坊並みの体力しかない妖精のリリーを、遊びを通して人並みの体力を得る為のメニューは、やはりハク姉ちゃんの手によるものだ。


 それから、リリーが羽化した直後から、小動物がよく来る様になった。

 ウサギや猫、小鳥等がリリーの周りに集まるのだ。

 ウサギ等は、狩りの獲物として、見付ければ狩っていたのに、リリーの周りに集まって来たのを狩る訳にもいかず、世界樹の森の食事メニューから、ウサギ料理が消えてしまった。


 それからマリーは、尻尾が7本になり、これで、昔と同じと喜んでいるが、昔は、土地神として、地脈に繋がって得た力だったけど、今は、修行により身に付けた力なので、昔より確実に力は、上回っているとハク姉ちゃんに感謝していた。


 そしてグレイシアだが、最近、人の言葉を話す練習をしているらしいが、喋れる様になるのだろうか?


 プリンセスは休む事なく毎週やって来る、たまに、セリーヌ姉さんも連れて来て一緒に、ハク姉ちゃん達に勉強を見て貰っている。

 昔は、僕の事、無視していたが、最近は、挨拶位はしてくれるようになった。

 一緒に暮らしている訳じゃないので姉弟と言う意識があまり芽生えないのかも知れないので、もっと頻繁にここに来て貰いたいと、思っていたら、僕より、マリーとリリーとグレイシアが仲良くしていた。

 仕方なくオリヴィアの相手をしていると、よくプリンセスのスカーレットちゃんが交じりに来る、マークさんがよくオリヴィアを可愛がっているからだろうか?

 スカーレットちゃんもオリヴィアとは、仲がいい。

 そんなスカーレットちゃんの姿をおっきなスカーレットさんは、わが子を見る様な優しい目で見ている。

 初めて加護を与えた同じ名前の小さなプリンセスに母性を目覚めさせたようだ。


 レジーナさんは、相変わらずフワフワしているが、プリンセスが来る日は、集会場にはやって来ない。

 昔、エルフの大工3兄弟が、レジーナさんを見て幽霊と間違え気絶した事があるから、気を使っているみたいなので、プリンセスが、来ている時は、僕が時間の許す限り、レジーナさんの所に顔を出す様にしようと思う。

 これから、週末は忙しくなりそうだ。


 10歳になった僕は、ギルドの冒険者としては、C級に成ったのだが、B級は12歳A級は15歳以上と決まりが在るらしく、どれだけ依頼をこなしても12歳になるまでは、B級になれない。

 しかし、12歳までに討伐ポイントと貢献度を上げていれば、12歳の誕生日に、B級に昇格出来るので、これからも、定期的に討伐依頼をこなしていこうと思う。

 そして僕達、ニッキーお姉ちゃんマリーとリリーの4人は、折を見てモンスターの討伐をしながら、修行に明け暮れる日々を過ごしていく。


今回も最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。

 駆け足で8歳から10歳まで進めましたが、10歳のエドワードの話しは、この回で終わり、次回は、12歳B級冒険者のエドワードの話しになります。

 それでは、次回もお立ち寄り頂けると嬉しくおもいます。

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