第二章 (1)
今回は、簡単に言えば、盗賊達の名前を紹介する為の回です。
盗賊達
ゴールディとルイが、テントを飛び出したのを見て、盗賊達も、眠い目を擦りながら、テントを後にした。
4人の為に設営されたテントは、エルフ達のテントから少し離れた場所に設営されていたので、食事を摂る為には、少し歩かなければならない。
4人は、朝食が準備出来たのだと思い、まだ少し薄暗い時間に、三つ並んだテントの真ん中の食堂として使われている一番大きなテントを目指していると、食堂のテントに向かって右側の女性用のテントから、眩いばかりの閃光が溢れ。
先頭を歩いていた盗賊達のリーダーが
「何だ、今の光は?」(リーダー以後リ)
驚いたて他の盗賊に尋ねると。
「おおかた、誰かが魔法でも、ぶっぱなしたんじゃないか?」(手下1以後1)
「兎に角、行ってみようぜ!」(手下2以後2)
「ても、右側のテントって女用のテントたから、俺達入れないんじゃない。」(手下3以後3)
「ニッキー、お前だけ入れるだろう」(リ)
4人が、食堂のテントの手前まで来た時。
女性用のテントから、ゴールディを先頭にハクタイセイ、ルイ、赤ん坊を抱いたシェーラ最後にシーナの順に出てきてそのまま、食堂のテントに入っていった。
4人も、それに続いて食堂のテントに入ると、ハクタイセイが
「兄様、私の見知らぬ人が増えていますが、よろしければ紹介して頂けますか?」(ハクタイセイ以後ハク)
ハクタイセイの問いかけに、少し眼を泳がせた、ゴールディは、
「そう言えば、儂もまだ名前を聞いてはおらなんだハハハ………」(ゴールディ以後ゴ)
「兄様って、そう言うところありますよね。」
「ハハハ……ハクよそう言うな。」
笑って誤魔化そうとするゴールディにルイは、醒めた口調で
「私は、昨日のうちに、名前だけは、教えてもらっていますので、私が紹介しましょうか?」(ルイ以後ル)
「いや、よい、この際じゃ、皆で順番に自己紹介でもしようじゃないか。
先ず儂からじゃ、皆も知っての通り。儂の名前は、ゴールディ・カイゼルグランデじや。」
「兄様が言ったなら、次は私ですね。
私の名前は、ハクタイセイ・ハイランドレインボーと申します。兄様とは、本当の兄妹では、ありませんが、兄妹の契りを交わした義兄妹と、言う事になります。」
「ん? ちょっと待って、ハイランドレインボーって言えば、天上界の虹龍様と同じ名前ですね。」(手下3改めニッキー以後ニ)
「よく、御存知で、私がその天上界の虹龍です。」(ハク)
純白で七色に輝く三対六枚の翼を拡げながら、ハクタイセイが答えると。
「と、言う事はゴールディ様は?」
「儂か? 儂は金色の皇帝龍じゃ。」
4人の盗賊は顔面蒼白になりながら、逃げようとするも、腰を抜かしたのか、下半身に力が入らず一歩も動く事が出来ないでいたが、リーダーが、意を決し。
「お、 お、 お、俺達、と、とトンでもねぇ人に剣を向けてしまった。
ど、どうか命だけは勘弁して下さい。」
そう言うなり、見事な土下座したリーダーを見て、残りの3人も、土下座しながら、ガタガタ震えていた。
「そう恐れずとも良い、昨夜は、一緒に酒を酌み交わした仲ではないか。
儂は、人を傷付けた事すら無い剣を持って、盗賊の真似事をするお前達の力に成りたかったのじゃ。
そなた達が、真っ当な生き方が出来る様、協力は惜しまぬつもりじゃ。
何も優しき龍は、ハクだけではないぞ。
そなた達が、修行が済み一人前になって、世間に胸を張って生きられる様になった暁には、儂を、友と呼ぶが良い。」
ゴールディの話しを聞き、4人は涙を流した、
「俺達、絶対に、最後まで修行をやり遂げて一人前に成ってみせます。
だから、これからも、御指導宜しくお願いします。」
リーダーは、言い終わると仲間の顔を見た、3人の誰もが、瞳に強い決意を秘めた輝きに満ちていた。
「それでは、その方達も、自己紹介をしてくれないか?
名前が、判らぬと呼ぶのに困るでな。」(ゴ)
「じゃあ、年の順で、あっし…じゃなくて、俺から、名前は、ミックです。 年は、24歳です。」(リーダー改めミック以後ミ)
「ヴィンスです。 年は、23歳火の魔法を少しだけ使えます。」(手下1改めヴィンス以後ヴ)
「トミーです。 年は、ヴィンスと同じ23歳です。」(手下2改めトミー以後ト)
「ニッキーです。トミーの妹で、年は、17歳です。
一番下位の治癒魔法が使えます。」
「エッ? 女の子だったの?」
ゴールディとルイが口を開けたまま2人の時間が凍り付いた。
今回も、ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
エドワードが目覚めて、第二章に突入しましたが、今回、完全に空気でした。
盗賊さんの修行の後、2~3年ワープする予定です。時系列を極端に前後させずに、物語を進めて行く予定ですので、主人公の活動が活発になるまで、むう少しだけ待って下さいね。
ちなみに、白の魔王の話しの処で、一度だけ300年前に戻る予定です。




