第四章(31)
お立ち寄りの皆様、更新が遅くなった事を、お詫び申し上げます。
私事ではありますが、少し仕事でごたつきまして、長々と更新期間が開いてしまいました。
ストーリーを忘れた方の為に、あらすじを載せようかとも思いましたが、普通に本編の続きからのスタートさせて頂きます。
昨夜、食事も摂らずにノビてしまった事もあり、そろそろ空腹が限界に近づきつつある。
「お腹空いたので、御飯食べに行くよ。」
「おいおい旦那様、この時間はまだホテルの食堂開いてないぞ。」
「エドワード、どうするつもりなのですか?」
「森の集会所の厨房で何か作って食べます。」
「ああ、その手がありましたね。
貴女、料理は、出来ますか?」
「僕は、身体を動かすのは得意だが、家事は、何も出来ないんだ。」
「それは、仕込み甲斐がありますね。」
3人でベッドから降りると、ハク姉ちゃん転移魔法で、世界樹の森の集会所に移動すると、
ミシェルさんは、驚いて腰を抜かし、
「転移魔法、使う人初めて見た!」
「そうですか?空間系の魔法を習得すれば使える様になりますよ。」
事も無げに言うハク姉ちゃんだが、姉ちゃんが使ったの、光属性の転移魔法だから、使えるのハク姉ちゃんぐらいしかいない。
「エドワードは、集会所で食事を済ませなさい。
今なら、まだ何人か食事してると思います。」
「エッ?早くない?」
「今日は、また、お弁当を販売しますから、早い者は既にレストランで仕事をしています。
私は、この娘と一緒にレストランを手伝ってから朝食を摂りますから。」
「エッ?手伝いって何ですか?」
「花嫁修業の一環です、エドワードの奥さんになりたいのなら、つべこべ言わず付いて来なさい。」
ミシェルさんは、有無言わず、ハク姉ちゃんに引っ張って行かれ、その後ろ姿を見送ってから、僕は、集会所に入った。
集会所では、アナスタシアさんが僕に気付き、食事の用意を整えてくれた。
食事を済ませ、制服のまま寝ていたので、シワになった制服を着替える為に、自室に戻ると、僕のベッドには、スカーレットさんの妹で、先日から、僕の専属メイドになったソフィアさんが、僕の枕を抱き締め、ヨダレを枕に垂らしながら眠っていた。
ソフィアさんには、事有る毎にセクハラ紛いの事をされていたので、ソフィアさんが目を覚まさない様に、音を発てずに制服を着替え、部屋を出て行こうとしたら、後ろから抱き付かれてしまった。
「ソ、ソフィアさんいつ起きたんですか?」
「御主人様が、この部屋に戻られた時ですわ♡」
「ソフィアさん、その御主人様はやめましょう。」
「では、旦那様と♡」
「それもダメ!」
「分かりました、ダーリン♡」
「普通に、エドワードと呼んで下さい。」
「貴方がそう言うなら、愛しのエドワード♡」
「ソフィアさん、わざとやってませんか?」
「うふふ……!エドワードの困った顔が可愛いからね♡」
「困った女性ですね。
でも、起きてるなら丁度良かった、レストランに皆さんの手伝いに行くから付いて来て下さい。」
「え~!嫌よ、私はエドワードの専属なんだから、貴方の世話しかしないわよ!」
「じゃあ、僕のお弁当を作って下さい、ソフィアさんの手作り弁当を今日のお昼に食べますから。」
「そう言う事なら仕方ないなぁ♡」
何かいきなりデレられてしまった。
そう言えば、ソフィアさんがメイドになってから、僕自身の頼み事っ初めてする様な………
レストランに着くとソフィアさんは、真っ直ぐ厨房に向かい、
「これから、腕によりをかけて、美味しいお弁当を作らせて頂きますので、楽しみにして下さいね♡」
と妙なテンションで厨房に入って行った。
僕は、皆の邪魔にならない様に、販売用のお弁当の盛り付けをしながら、ハク姉ちゃんをみると、マンツーマンで、ミシェルさんの指導をしていた。
今日で競技会も終る、今日1日、気を引き締めて行こうと思っていたら、お弁当に詰めるコロッケを床に落としてしまった。
今日、大丈夫だろうか?
競技会の2日目(最終日)がこれから、始まる。




