表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/102

第四章(30)

 あ~!全回の話のお陰で、続きを書かなくてはならなくなり、競技会の後の話しの構成を少し考え直さなければならなくなりました。

 なるべく早く、次以降を投稿する予定ではありますが、遅くなってしまうかも知れません。

 遅くなってもご容赦して下さいね。

 目が覚めると、まだ薄暗く仄かに白み始め、夜が明ける直前だというのが分かった。

 そして、見馴れない天井に気付き、空腹感に襲われた、寝起きの鈍い思考回路で、ボンヤリと昨夜の記憶をたどり、夕食を食べていない事まで思い出した。

 ああ、ハク姉ちゃんが、また勝手にハーレムのメンバーを増やしてしまった。

 しかも、もうすぐメンバー30人!どないせいちゅうねん!

 そんなに養えるのか?まあ確かに、ギルド預金は、かなりの額が入っているけど、現在は、学園の講師しか仕事してない、講師の報酬だけでは、30人もの人数は、養う事が出来ない。

 頭の痛い問題である。


 しかし、そんな事より、お腹が空いた!


 空腹のあまり、何か食べ物を口に入れたくなり、起きて収納ストレージから何か出して食べようとした時に、両腕に何か柔らかい物が絡み付いている事に気付いた。


 左腕が見ると、シルクの様な純白の髪の毛が見える、ハク姉ちゃんが僕の腕を胸の谷間に抱き締め寝息をたてている。

 そして右側を見ると、見覚えの無い金髪のショートヘアが同じ様に腕を抱き締めている誰だ?

 恐る恐る、顔を覗き込むとそこには、騎士養成校のミシェルさんがいた。


「うわぁーー!」


 驚きのあまり、叫び声を上げてしまった。


「おはようエドワード、早いわね!」


「なっ、何でミシェルさんが隣に!それに、ここは何処ですか?」


「エッ?ホテルの貴方の部屋だけど………」


何故か、ハク姉ちゃんが僕と目を合わしてくれない。


「ハク姉ちゃん、もしかして、何か企てましたか?」


「エッ?エッ?何の事かしら?」


「ミシェルさんは、何故ここにいるのかなぁ~?」


ハク姉ちゃんの目を見詰めると、面白い様に、目が泳いでいる。

 日頃、見る事が出来ないので少し面白いのだが、今の状況は、面白くない。


「おや、旦那様、もう起きたのかい?」


「何故、僕の事、旦那様と?」


「そりゃあ同衾したのだから、もう夫婦も道前!」


「ハク姉ちゃん!ハッキリと言います!

 ある程度迄は、許容できますが、僕の講師の収入で、30人もの人数は養えません!」


「大丈夫!その辺は、抜かり無いわ!」


「何か、途轍も無く嫌な予感しか有りませんが、どうやって、その人数を養っていく算段が有るのですか?」


「まず、エドワードが成人すれば、兄様が、侯爵として王都北部、世界樹の森一帯を拝領して、領主に成ってエルフ居住地の代官に貴方が任命されます。そこの税収と、現在、営業中のレストランのオーナーとして、ハーレムの女性達に経営して貰えば、帳面上は、税収だけでも、どうにかなるはすですよ。」


「ゴールディさん、OKしたの?」


「ヘレンさんと所帯を持った時点で、ある程度の事は、覚悟していたみたいですね。

 私の為に!」


「ちょっと待って、ハク姉の為?」


「そうです!私が過去に、触れた事の有る男性服は、父と兄達と、討伐した鬼神だけなのです。

 そして、なりゆき上とはいえ、武闘祭で闘った相手以外で私から触れ合った男性は、後にも先にも貴方だけなのですよ。

 幼い貴方を育て、私は……………………………………………」


最後の方は、ハク姉ちゃんの声が小さくて聞き取れなかったが、明け始めた朝日のせいか、ハク姉ちゃんの顔が、真っ赤に染まって、とても可愛く思えたので、ミシェルさんが抱き締めていた右腕を振りほどいて、ハク姉ちゃんを抱き締め、


「多分、僕の命は、ハク姉ちゃんよりも先に燃え尽きてしまうだろうけど、僕の事、忘れないでね、」


 と言いながら口付けを交わすと、ハク姉ちゃんは、笑顔で、涙を流しながら、


「私は、貴方の、母として、そして姉として、そして、これからは貴方の妻として、貴方の事を愛していきます。一生忘れはしないから、死が2人を分かつまで、エドワードの奥さんで居させて下さいね。」


 ハク姉ちゃんの、告白に涙が溢れ出してきた時、


「旦那様、私にも、そんな熱烈なプロポーズしてくれないか?」


 ミシェルさんの台詞に、感動のシーンが台無しである。

 心の中で、空気読めよ!と思ったはずが、声に出していた。


「ミシェルさん、空気読んで下さいよ!」


「悪い!苦手なんだ!」


 何で、そんなに元気一杯に答えるのだろう?

 心底、残念に感じたのだが、


「ミシェルさん、貴女は、もう少し、人の心の機微と言う物を、感じる様に成らなければ、いけない様ですね!

 これからは、私が、何処に出しても、恥ずかしくないレディに成れる様に、私がレッスンして上げますね。」


 こうして、ミシェルさんはハク姉ちゃんの新たなる、教え子になってしまった。

 


 前書きにもかきましたが、構成上昇、競技会が終わってからの話を前に持ってきました。

 実際の予定では、第四章の最後から、2番目の話として、103話目が今回の話しになる予定だったのですが、調子に乗って(100話目に間抜けな事をして、101回目は、プロポーズになってしまいました。※某有名ドラマとは、全く関係ありません。)次回は、競技会の話しに戻りますが、この章予定より少し話しが続きますが、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ