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双銃  作者: 天照 暁
34/39

#034:拡声器と銃声

20分ほどオーバーしての投稿。


本当に申しわけございません。

タワー最上階(ナレ:作)


 こちらに置いても、鬼帝達の侵入を予想して、エレベーター側に多く人員を割いていた。この配置を考えたのは、警庁長官自らであった。エレベーターのロープは切り、上に上がるための唯一の階段の扉を溶接したとなれば、もし侵入するならエレベーターの側壁を上ってくるのでは無いかと予想しているのである。現在この階にいるSPの中でも武装している部隊である、SUTの10人ほどがこの階のエレベーターの扉を開けて遠く下へ広がる暗闇に向かって銃を構えているのである。


「ギギギ・・・・・・ギギギ・・・・・・」


 油が差されていない扉を開けるかのような音が暗闇の中から聞こえる。


(SUT1)「報告します。先ほどより通信の途絶えている49階のエレベーター扉が現在何者かによって開かれようとしています。」


 SUTの人間の一人が警庁長官に報告した。


 先ほどまで顔色が悪かった警庁長官であるが、その報告は待っていましたと言わんばかりの顔持ちだった。


(警庁長官)「わしが合図するまで撃つなよ。奴らも必ず警戒して覗いてくるはずだ。」


 ここぞとばかりの体調の回復ぶりは他の年寄り達を驚かせていた。


 扉が開く音が鳴り響き初めて、十分後。扉自体は上から覗く事ができないが、光の差し込み具合からして開かれているとSUTの隊員は判断した。当然、人影が壁面にできており、二人である事も理解できた。


(SUT2)「敵は二人のようです。人影からして、身長は、一人は170センチでもう一人は180センチほどです。170の方は中肉。180の方は、ボディービルダータイプです。」


 SUTの隊員はその場得られた情報を警庁長官へ次々にインカムを通して伝える。


(警)「二人か・・・・・・。ウチの所の警備の悪さが前面に出ているな。この一件さえ終わればいくらにでもたたき直してやる。」


 警庁長官がそうつぶやくと同時に拡声器によって大きくなった声で下の階から声がした。


(坂本麺)「アー・・・・・・テステス・・・・・・。我々が今回の犯人でーす。」


 坂本の気怠げな声が響き渡る。


(坂)「我々が求める事は、2年前の落とし前の付け方についてどう責任とるかです。警庁長官並びに、国務大臣の皆様まで、そこにいる方々は全員前回の件に関わりのある人間である事を知っていまーす。至急返答を要求しまーす。」


 坂本の発せられた言葉に最上階にいた全員は苦虫をかまされたような顔をする。


(警)「私が答えよう。」


 警庁長官が拡声器を持ち下の階へと言い放った。


(警)「あの現場に我々全員が荷担していた事を知っているんだね。ならば話が早い。我々は我々の国の正義に従い動くのみ。必ずしも悪に染まってはならない。悪は必ず潰さなければならないのだ。君達は悪であり、排除の対象であった。ただ、それだけだよ。」


 警庁長官はここぞとばかりの決め顔で言った。誰も見ていないが。


(坂)「おやおや、その声は警庁の旦那じゃないですか。嫁さんにはまだ秘書のレイコちゃんとの浮気はばれていないのかい?」


 挑発する坂本によって、最上階にいた全員が横目で警庁長官を見る。それに対し警庁長官は言った。


(警)「そのことは今関係ない。貴様らは、人殺しだ。法によって裁かれる人間ではあるが。どのみち死刑の人間をこちらで処分しても世間的には聞こえが良い。特に大量殺人を犯していた人間なら、最近不祥事ばかりで陰っている我々にも日が差すからなぁ。」


 警庁長官は自分らによって行う裁きの正当性を論じた。


(坂)「でもよう、大人の俺たちをやるならまだしもお前さん達は、子供にまで手を出したよなぁ。当時12才程だった少年少女にお前さん達は銃口を向けたのだ。そして、引き金を引いた。」


 警庁長官は引き金を引いたというワードを聞いたとき顔を引きつった。


(警)「あれは、仕方が無い事だ。子供だからと行って、人殺しは人殺しだ。ちゃんと罰せなければならない。そもそも、あんな小さな少年少女を送り込んできたのはお前達大人の責任だろ。」


 警庁長官は自分の正当性を論じる事で精一杯だった。


(坂)「俺らは確かに子供を兵器として利用した大人達である。子供だからできる仕事をたくさんやらせたのも事実だ。だがな、こちらから頼んだ仕事には必ず俺らが付き添っていった。お前達は、仕事の依頼をして終わりで、こちらが片をつけると使い終わった道具は捨てると言わんばかりに殺しにかかっただろ。そこにいる全員が共犯者なわけだ。」


 他の長官達もこの言葉には言い返せなかった。


(坂)「まあ良い、今からそっちを堕としに行くから。下の階と同じように。」


 その言葉と同時に、エレベーターの扉内に銃声が響き渡った。


次回、戊流達とハーディーが・・・・・・


これ、前にも書いたような・・・・・・


二度ある事は三度ある。

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