#027:政府に対して
ちょっと短めですがきりが良かったので。
鬼帝家(ナレ:作者)
道前署より帰った鬼帝はすぐに登と藍を呼び出した。
もちろん、内容は山本より聞かされた、政府内部より自分たちが抹殺対象であるという事についてだった。
鬼帝自身は帰る途中いくらか自分の身辺について再度考えていた。山本に対してはじめは一人スッと消えることができると言ってみたもの、山本に絶対に君らがもうすでに築き挙げている縁や絆は切れない物だと言われ悩んだ。いままで、自分がいろいろな国に行き潜入作戦を行った経験から、簡単なことだと鬼帝は思っていた。しかし、今回はいつもとは違う何かを感じていた。特に、鬼帝の中で由井や由里、由来の存在が大きくなってきているのも事実である。
結局悩んでも答えは見つからないまま、家に到着してしまった。
そして現在、鬼帝と登と藍はいつも会議に使っている、円卓を囲んで話している。
(鬼帝戊流)「今日、楓さんのところで、前回同様に政府がそろそろ動き出すという話を聞いた。で、前回同様に動こうかなと思うのだけれども・・・・・・。」
(登暁星)「鬼帝。僕にはもう戊流がその方法で行けるとは思わないのだけれども。まあ、楓姉さんにも同じこと言われたと思うが。大事なことだから、僕も言う。その方法以外の方法を考えよう。」
(藍香)「私もそう思います。鬼帝さんかなり精神的にまいっていますよね?顔色も悪いし、考えて答えが出ないから、体の中で不純物が循環しているような感じを感じます。」
鬼帝自身この二人の発言に対しては驚いていた。そこまで、自分は切れない縁を持ってしまっているのか、今まで疑問であったがそれが確信へと変わってしまった。
でも、鬼帝にとってはこれ以外の手は思いついていなかった。この国の政府がしつこいことも解っていたし、金で解決したいがそんなのでつれる奴らではない。
いつもとは違う現状に頭が割れそうなぐらい悩んでいたため、頭を抱えてしまっていた。
(登)「まあ、鬼帝はこの状況を打開する方法を考えているんだろうけど、なかなか思いつかないって所だな。」
その時だった。
(坂本麺)「方法ならある!!!」
坂本がこの部屋の扉を思いっきり開け、言った。
その場にいた三人は一瞬、身構えたが、坂本であるとわかり体勢を解く。
(坂)「登と藍!お久しぶり。結構大きくなったな。」
坂本はそう言い、登と藍と握手をかわす。坂本は急いで来たため、少し息が上がっている。
(鬼)「坂本さん?なんで?」
鬼帝を始め、残りの二人も少し困惑気味。
(坂)「エディだよ。あいつから情報が入ってきたんだ。前回と同じ状況に今陥っているから、どうにかできないかと。わしだって元JOKERの人間だ。君らのいたKILLERSより、頭を回す事が多かったし、こういう情報は君らの場合仕事に差し支えが出ないようなレベルでしか聞くことがないがわしらは全情報を見て考えることなんて日常茶飯事だった。そりゃ、こんな事ぐらいでは音を上げんよ。」
坂本の発言に鬼帝が言う。
(鬼)「じゃあ、どうやってこの状況を返すの?」
鬼帝の少し覇気のなくなった問いに対し、坂本は答えた。
(坂)「逃げる事ばっかり考えるからダメなんだ。相手に納得させちまったら良いんだ。」
その言葉にすぐ反応したのは鬼帝だった。
(鬼)「此処の奴らは金じゃどうにもならない。話し合いですら無効だ。」
そんなことはもう考えていると言った感じであった。
(坂)「鬼帝、それだけか?考えられる手段は。俺らの世界でも同じだろ。」
三人は必死に思考を巡らせるが、なかなか答えが出てこない。
坂本はポケットからタバコを取り出し、口にくわえながら言った。
(坂)「仕方がないな。超スペシャルヒントだ。俺らの世界でもこんな事はあるだろう。俺らの世界とこの国の政府も似たようなもんだ。・・・・・・負けた奴は・・・・・・勝った奴に従う!!!」
この言葉を聞いて三人はひらめいたかのように目を合わせた。 そして、坂本は口にくわえたタバコに火をつけると一度吸い、口から煙を吐き出し、そして言った。
(坂)「政府を制圧する!!!しかもコロサズにだ!!!」
すいません。政府の方の状態までは書けませんでした。
とりあえずこの段階で坂本が出てくるのは急遽決めた事ですが、上手いことフラグはしっかり回収していきます。