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双銃  作者: 天照 暁
19/39

#019:熱いからって日本は日本!

 皆様、お待たせしました。そして、長らくお待たせしてすいません。

 今後は月一か隔週でお届けできるようがんばらせていただきます。

道前中学校(ナレ:鬼)

 本日は道前夏の陣。いわゆる、夏の運動会だ。そもそも、体育祭とはこれほどまでにピリピリしているのだろうか?ちなみに現在、左頬がひりひりしている。何故なら、この間休んだときに、休む理由について佐藤に話してなかったからだ。鉢合わせして三秒後、平手で来ると思いきや、爪で来るとは・・・・侮れない。

(鬼)「佐藤サン。ものすごくいたいんですけど。」

 佐藤はそっぽを向いたままだった。

(井)「大丈夫?傷は浅いから大丈夫だと思うけど。でも、何で避けなかったの?」

(鬼)「気を許しすぎていた。なんたる不覚。」

 何で避けれなかったのかがまだ分からないが・・・・。

さて、現在の状況なのだが、うちのクラスは八位である。この状況下では確実に優勝は不可能と考えるのがベストである。しかし、あきらめていない者が一人いる。我が学級委員長、矢竹弓恵やたけ ゆみえである。こいつは「俺に付いてこい」的なことを言いながらも、肝心なところがいまいち。ただ、ポニーテールのその姿は一見武道をたしなむもののような風格もある。

ここだけの話だが、作者が書く、最近の内容には覇気が感じられない。ましてや、どっかの学園ものの話であれば出てきそうなキャラを出したのはかなり追いつめられている証拠。俺たち、話の中で生きているキャラは話が終われば無職だし。作者ガンバレ。


∞ルーム

(作)「取り込み中悪いけど、終わらす気は無いからね。とりあえず、こんな所では終わらせないからね。お前も嫌だろう。華のエンディングではなく、打ち切りって。」

(鬼)「はっきりと言うと、終わり方はどちらでも良いのだが・・・。」

(作)「つまらんやつ。」


運動場

 話は戻るが、この矢竹、女子の中では最強らしい。(権力的に。)

(矢)「オラーー!!野郎ども、なにへしゃげてんだよ!!このへっぽこ虫が!!ちんたらしてねぇーで、点取ってこんかい!!!」

 あなたはヤクザですか!!

(井)「矢竹さん、昔からああなんだ。少しきついこと言うけど、面倒見が良い子なんだよ。」

 由井は俺の考えたことを察してか、すかさずフォローを入れた。由井は彼女と小学校からの友達であるらしい。が故にの、フォローなのだが、あまりフォローになっていない。ただ、指揮官としての才能はあるようで、皆矢竹について行っているのが解る。

(鬼)「確かに、的確な指示が出ているところからして、そうだろうな。」

 そう、由井に言い、矢竹を改めて見たとき、目が合った。

(矢)「そこの二人、何ボケーと突っ立って、いちゃついてんだよ!!さっさとやってこんかい!!」

 何を?と聞きたいと思ったのなら、あなたは普通の人間です。

 そうやっている内に、種目のアナウンスが流れた。

「続きまして、クラス対抗リレーです。」

 男女合わせて四人がリレーをする。この競技のポイントがあれば、一位に浮上できるほどポイントが高い。尚且つ、過去の最速ラップを塗り替えると、その秒差×10ポイントくれるのだ。この競技なら確実に勝てる。なぜなら、うちには速脚のあいつがいるのだから。

(佐)「藍さんの出番だね。」

(藍)「私なんかでよいのでしょうか?もっと早い方がおられるのでは?」

 あなたに勝る人は同学年内ならたぶんいません。


 さて、出るメンバーというと、うちのクラスは女子にシャン、矢竹。男子に暁星と俺である。


 青空の中、スターターが朝礼台の上に立ち構える。

「位置について、よーーーい・・・・ドン!!」

 トップバッターには当然のごとくシャンを投入していた。一周三百メーターのトラックであるが故に最初に大きく差が付けば相手の戦意が落ちると矢竹は言っていた。

「あいつだれだー?」

「八組の美人スプリンター、藍さんだよ!!」

「すげー速ェーーー!!」

 あっという間に半周差を付けて戻ってきた。もう、ラップ更新による得点は確定だ。

(藍)「あなた!ハイ!!」

(登)「あなたって言うな!!・・・まかせとけ!!」

 暁星もかなり鍛えられているから、それなりに速い。他クラスは一週目の遅れを取り戻すべく、サッカー部やら陸上部やらの男子を投入するが、追いつけない。逆に離されていた。

そうこうしているうちに、矢竹に番が回ってくる。

(登)「矢竹さん、ハイ!!」

(矢)「走ったるでーーー!!!」

 勢いよく走っていく。もう追いつく事を他クラスのランナーはあきらめかけていた。

 ホームに戻ってきて、俺に渡そうとしたとき、足がもつれて矢竹は転んでしまった。

(鬼)「大丈夫か?」

(矢)「これぐらい大丈夫だ!!」

 勢いよく立とうとしたとき、彼女は叫んだ。

(矢)「いってーー!!」

 それに気が付いたのか、バックストレーとを走っている女子達のスピードが上がる。バトンゾーンで無いため、まだ渡すことができない。

(鬼)「立って渡せれるか?」

(矢)「これぐらい根性で!!!・・・・イタ!!」

 足をひねってしまっているみたいだ。

(矢)「匍匐前進でも何でもやって、つないでやるよう!!!」

 彼女がラインを超える頃には、三人くらいバトンをつないだ後だった。

(鬼)「行ってくる。」

(矢)「すまねぇ・・・」

 全力で走る。

 だんだん近づいてくる、先頭。

 三位を避け、二位を追い抜く。ラストコーナーで一位と張り合う。


 しかし、中学生の行事でもやはり不正がつきもの。

「これで勝ちだ。」

 そんな声が一瞬聞こえ、一位ランナーの肘がみぞおちへあたった。

「ドコッ」


 が、俺には通用しない。

「嘘だろ!!」

 相手は、唖然としていた。

 そいつをホームストレートで抜き去り、結果一位だった。


 ゴール後、そいつのクラスの委員長がレース中の不正について、頭を下げに来ていた。おれは、実被害が無かったからと言って、相手を帰らせた。


 その後、矢竹に近づく。顔は、自分のせいでクラスに迷惑をかけたという、悲しい顔半分、優勝したという喜びの顔半分といったところであった。別に左右で表情が違うわけでは無いが。

(鬼)「挽回しといた。」

(矢)「ありがとさん!!結構楽になってきた。」

 矢竹はバトンパスの後、這いつくばってトラックの中へ避難していた。そのため、横になっている。服も髪も砂埃にまみれていた。

(鬼)「医務室に行きますか?」

(矢)「これぐらい大丈夫だって。」

 顔は大丈夫と笑顔を作るが、無理をしている顔だった。

(鬼)「いいから・・・・・」

 そこで、少し強引に矢竹をおんぶする。

(矢)「おい!ちょっとまて。俺は子供じゃねぇ!」

 背中の上で暴れられる。上半身は元気そうだ。

(鬼)「歩けない人間は他人の背中に乗るのは当たり前だ。足の完治が優先だからなぁ。」

 少し沈黙した後、矢竹が小さな声で言った。

(矢)「由井に・・・・なんか言われても・・・・・・知らねぇぞ・・・・・・」

 その言葉の後、少しだけ空けていた体と体の隙間が埋まるように、矢竹は俺を抱きしめた。


その夜

喫茶店RedMoon

(井)「何で、矢竹さんをおんぶしてるのよぉ!!!」

 喫茶店RedMoonでコーヒーを飲んでいたときだった。

(鬼)「それは医務室に運ぶためで・・・・」

 全然、至って普通の理由だ。戦場では仲間の命こそ自分の命とも言うし。

(井)「矢竹さんだけず~~る~~い~~!!!」

 何がずるいのだろう?足をひねることがうらやましいのか?俺は嫌だ。かなり痛いし。

 頭に?マークをたてていると、由井があきれて言ってきた。

(井)「矢竹さんだけおんぶしたことがずるいって言ってるの。もう。」

 由井の顔は完全に膨れっ面である。

(鬼)「普通、『この浮気者』って言うのでは?」

(井)「戊流は嘘付かないし、事情は事情だからそれは良いの。だから!」

 理解が早いと思った。だが次の瞬間、由井が俺の膝の上に乗ってきて、首に手を巻き付ける。

(井)「お姫様だっこして・・・・・私の部屋まで連れてって。その後・・・・」

 顔を真っ赤にしていた。

 とりあえず、その後に何か嫌な予感がするが、承諾しようと・・・・・・、嫌ダメだ。絶対危ない方向へ行く気がする。

 しかし、俺が制御すればいい話でもあるため、悩んだあげく了承。

(鬼)「しょうがないなぁ。」

 由井を持ち上げようと力を入れようとしたとき。

(里)「ちょっと待ったーーーー!!!」

 いきなり、入り口の戸が開いて、買い物袋と大根を持った由里さんと段ボール箱を抱えた由来さんが帰ってきた。

(里)「外で聞いてたら、いちゃいちゃしてーーー!私にも、戊流をかしてーー!!」

(来)「話の内容だと、敵?が増えるそうですねぇ。」

 二人に迫られる、後ずさりが出来ない。

(鬼)「まぁ・・・・・・」

(井)「戊流を攻めちゃダメ!!戊流は優しいだけなんだから。」

 それが、だだをこねていた人の言う言葉かと疑問に思う。

 そして、俺が優しいというのは誤りだ。

(鬼)「俺が優しいというのは誤りだ。」


∞ルーム

(作)「何故、地の文で言ったことをもう一回言った?」

(鬼)「何気なく。」

 作者が久々に出てきたがそれは無視し、話を進める。


喫茶店RedMoon

(井)「十分優しいじゃん。」

 由井の目を見るたびに、自分がやってきたことへの負い目を感じてしまう。

(鬼)「しかし、いろいろ汚れ仕事を・・・・・」

 そう、絶対に消えることの無い自分の過去が足かせなのは事実。

(来)「それは戊流クンの責任ではない。それに、今はボク達のためにがんばってくれている。」

(里)「昔のことをとやかく言うやつはここにはいないよ。それに、もし戊流が今も暗殺の仕事をしていたとしても、理由があるはずだし、その標的もそれなりの人間だと思うから。」

 彼らの言葉に偽りは無いのだと感じられる。この人たちには本当に驚かされる。

(鬼)「ありがとう。」

 辛気くさい話をしてしまった自分に反省。

(井)「さーて、二人だけの時間になりましょう。」

 このあとを、由井とゆっくり過ごすのも良いな。

(里)「私も混ぜろよぅ!!一人だけずるいぞぅ!!」

(来)「ボクも・・・・」

 あれ、なんだか子供がおもちゃを引っ張っているような図になってきているぞ・・・・・・。


 その後、とことん朝まで三人の取り合いに巻き込まれ、終わる頃には原型が分からなくなるまで、殴られた痕が出来ていた。何故、殴られなければならない?


 次回についてですが、だいたいはできてます。そして、長いので分けて投稿します。

 内容は海水浴の予定です。

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