#016:オーラを見分けるのが社会で生き残る術でもある
前枠のここで、いろいろやってきたけどホントにマンガの単行本の作者の一言的な感じでやってます。
鬼帝宅(ナレ:鬼)
先日のこともあり、一週間臨時休校となっている。
そして、今日はやっかいな人からの手紙から始まる。
内容は後ほどとして、今後ともお世話になる人だから挨拶に行くことにした。
一人でと思っていたのだが、行く途中、由井や佐藤、暁星にシャンといつものメンバーがそろってしまった。
(佐)「どこ行くの?」
(鬼)「警察署に。」
(井)「戊流。とうとうばれちゃったのね。でも、私は刑務所から出てくるのを待ち続けるから!!」
涙ながらに言われた。
確かにそれなりのことをやっていますけど・・・・。
(鬼)「由井、違うから。今から投獄されに行くのじゃあ無いから。」
(登)「楓姉さんにだろ。」
(藍)「楓姉さん元気ですかねぇ。」
そう今回、会いに行くのは三十路前にして署長を務める、山本楓に会いに行くのだ。
(井)「どんな人?」
(鬼)「手紙見ればだいたい解ると思う。」
そう言って、朝届いた手紙を取り出した。
鬼帝戊流様へ
お元気ですか?私は疲労がたまりまくっています。
こちらに来るのなら、早く言ってくれれば良かったのに。
最近、ごた事が多いですがあなたがやったのですか?
私の睡眠時間を返してください。さもないと、撃ちます。
今度こちらに寄ってください。
山本楓より
(佐)「何か、危なそう。」
(鬼)「まあ、あの人がいろいろと俺たちの仕事について、責任持ってくれているからね。」
(井)「黙認してくれているの?大丈夫なの?」
(鬼)「大丈夫らしい。」
(佐)「女署長なんてあこがれるなぁ。」
そんなことを言っていると、道前署に着いた。
受付で手紙を出すとすぐに通してくれた。
最上階へと案内され、署長室の中へ入った。
(鬼)「お久しぶりです。」
奥のいすに楓さんは座っていた。
(楓)「帰って来ているなら、声を掛けてよ。」
昔と変わらず、キャリアウーマンとしてのオーラは健在であった。
(鬼)「とりあえず、後ろにいるのが今回のメンバー。」
(楓)「暁星とシャンちゃんはお久しぶり。後の二人は?」
(鬼)「うちの学校の生徒だ。ちなみに、暁星とシャンも。」
すると、楓さんは眉を寄せた。
(楓)「一般市民を巻き込むのはいただけないなぁ。」
(佐)「覚悟は出来ています!!」
(井)「私も!!」
すると、楓さんは元の表情に戻った。
(楓)「聞きそうにない顔だ。これじゃあ、戊流も断れないわけだ。解った、手配をしておく。」
(鬼)「ありがとう。」
しばらく話をした後、俺以外は用事があるため先に帰った。
全員がいなくなると待っていましたと言わんばかりに楓さんが寄ってきた。
(楓)「これで気楽に話せる。」
(鬼)「何か言いたげですねぇ。」
(楓)「よくおわかりで。実はカゴンなんだけど、公安が喜んでいた。だけど・・」
(鬼)「だけど?」
楓さんは一度うつむき、考えてから話し出した。
(楓)「あそこ、若干、気付いてきたみたい。二年前の時のあなた達が今でも動いていることを。」
(鬼)「そこをお願いできるのが、あなたなんですから。」
(楓)「しょうがないなぁ。」
(鬼)「賞金首のことも何か解った?」
(楓)「どこが仕切っているか、結局解らなかった。クライアントさえ見つかればいいのにね。」
(鬼)「見つかったとしても、オオカミのしっぽじゃあ踏んだらこちらの終わり。さて、どうするか。」
(楓)「少しずつ裏で二年前の資料をあらってみようと思うの。」
(鬼)「頼みます。」
その後、「つまらない物だけど食べていく?」と楓さんに差し出されたまんじゅうで腹をこわしたのは後々まで引っ張ることになる。
今回も前回引き続き短くなってしまいました。しかし、次回は長いです。美人が二名登場!!それも誰かさんのいとこだとか何とか。
また、感想、お便り待ってます。