カメさんとトビネズミさんとチワワちゃんとカピバラさん(2)
カピカピ~、カピカピ~、カピカピ~
カメカメカメ、カメカメカメ、カメカメカメ
ぴょ~ん、ぴょ~ん、ぴょ~ん……
ワンワ~ン、キャンキャ~ン、ワンワ~ン、キャンキャ~ン
「トビネズミさんとチワワちゃんとカピバラさんといっしょに、くまさんのおうちに遊びにいきま~す」
カピバラさんの背中に乗っかって、カメさんとトビネズミさんとチワワちゃんは、ドライブ気分です。
カメさんたちは、くまさんのおうちの玄関までくると、
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン
「くまさん、遊びましょ」
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン
ところが、いくらインターホンを鳴らしても、返事がありません。
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン
「おかしいな。くまさん、いないのかな? でも、それにしては、ドアに鍵がかかっていないぞ」
カメさんたちは、みんなで輪になって、ハテと首をひねりつつ、今朝のニュースを思い出しました。
そのニュースとは、隣の町のマンションに強盗が入り、住人を皆殺しにするという、とても恐ろしいものでした。
「くまさん、いますか? 無事ですか? お返事してください、大丈夫ですか?」
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン
やっぱり返事はありません。カメさんたちは、くまさんのことがとても心配になりました。
「くまさん、今、おうちに入りますよ。いいですか? いいですね」
カメさんたちは、思い切って、くまさんのおうちのドアを開けてみました(みんなで力を合わせると、すぐに開きました)。すると……
「あっ、くまさん!」
おどろいたことに、くまさんは、うさぎちゃんたちといっしょに、お部屋の中でゴロンと横になっていました。そればかりではなく、
グーグーグー、スヤスヤスヤ、グーグーグー、スヤスヤスヤ
と、みんな気持ちよさそうに寝息を立てているではありませんか!
「よかった。くまさん、うさぎちゃんたちとお昼寝していたんだ。ということは、今日はみんなで『お昼寝会』に違いない。じゃ、カメさんたちも、いっしょに寝よう」
カメさんたちはホッとして、シマリスちゃんの隣で、みんな横になりました。
「おやすみ~」
グーグーグー、スヤスヤスヤ、 グーグーグー、スヤスヤスヤ
森の「お昼寝会」は、さらに続きます。