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異世界という名のゲーム攻略  作者: 山羊執事
第一章 異世界新生活
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第六話 釈放と自由

そんな訳で、遂に牢屋生活から脱したわけだが。


釈放にも色々手続きが必要で。

結局三日も牢屋暮らしを強いられてしまった。


そして遂に今日、外の世界に出ることができる!


「そんなに嬉しいの?」


あまりに興奮し過ぎて迎えに来てくれていたシャミアさんに笑われてしまった。


「そりゃ、こっちに来てから、まともに外に出たことなんてないですからね!唯一外に出てたのだって、こっちに飛ばされた時だけですし?ワクワクしちゃいますよ♪」


「興奮して、迷惑かけるんじゃねぇぞ?」


同じくシャミアさんと一緒に来ていたカルデンが口を開く。


てか、初めて声聞いたな。

落ち着きのあるいい声だ。


「わぁーってますって。てか、カルデンって喋れたんスね?改めてよろしくー」



そんな会話をしながら歩いていると、いつの間にか出口に到着する。


不思議なことに、出口には沢山の看守が並んでいた。


その中には、もちろん見知った顔のヤツも。

キョロキョロしていると一人の看守が前に出て喋りだす。


「えぇー本日は、お日柄もよくー・・・」


何か始まった。

皆綺麗に整列してる、もしかして見送りしてくれるのかな?


それにコイツだけ服装が違うな?看守長とかかな?


そんなことを思っていると、シャミアさんがタメ息混じりに話に割り込む。


「それ、毎回やらないとダメなの?」


どうやら恒例行事のようだ。


「規則なので、出所するクズをお見送りするまでが我々の職務です」


クズって酷いな・・・


「今回それ、はしょってもらえる?」


そんなこんなでシャミアさんと看守長(仮)の議論が続く。

その間に他の看守に外へ連れていかれた。



・・・・・・・・・



外に出ると、太陽の光で目の奥がジーンと痛くなる。


「キタァァァァァァァァァッッッ!!」


興奮して叫んでしまった。

だって久し振りの外だもん!しょうがないじゃないか!


因みに今俺の服は、シャミアさんが市場で購入した服を着ている。


丈の長いコートみたいな服だ。

確か、チョハとか言うやつだったか?

アレに似てる。


刑務所を出るてしばらく歩くと、大きな門に辿り着く。

どうやら此処までがこの刑務所の敷地のようだ。


門の前で待っているとシャミアさんが合流する。


「何なのよ!あんの!クソオヤジッ!」

・・・相当御立腹のようだ。

関わらんとこ。


俺の代わりにカルデンが愚痴を聞いてる。

いや、相槌打ってるけど聞いてないねアイツ・・・。


門を抜けるとヨーロッパを彷彿とさせる建物が並んでいる。


街行く人達もまたファンタジーな服装の人ばかり。


「おぉー!スッゲーッ!!まさに二次元ッ!」


こう言うのゲームで見たことあるぞ!

またも叫ぶ俺、道行く人の視線を集める。


「やっぱり、珍しいの?」


「そりゃそうッスよ!シャミアさん、俺居たの日本ですよ?こんな景色まず見れなかったッスからね?」


「やっぱり珍しいんだ、タクミと同じ反応ね」


そう言ってシャミアさんは、どこか懐かしそうに微笑む。


「んで、コレからどうするんです?」


話が途切れたところで、シャミアさんにコレからの方針を聞く。


「そうねぇ先ずは、宿屋に向かおうかしら?」


宿屋か、やっぱベタに飲み屋と兼用かな?


「よーし、宿屋ですね?んじゃ早速いきましょう!」


先陣切って歩き出す俺、暫く歩いて二人に振り向く。


「あーっと・・・宿ってどっちッスか?」



・・・・・・・・



暫く歩いていると、かなり賑やかな場所に出た。


客引きに夢中になっている人や、出店で買い物をしている人。

他にも、音楽を奏でる人や、大道芸をやってる人。


沢山の人で賑わっている。


「ここは、この街一番の繁華街[リバーブ通り]よ、ここだと珍しい物も売ってるの。どう?少し見ていく?」


そう言うとシャミアさんは、手前の店に入っていく。


俺まだ何も言ってないんだけど、、、


「いらっしゃい・・・あら?魔導師さんじゃないの?何か用かい?」


店に入ると赤い髪の女性がカウンター越しに挨拶してくる。


「えぇ、この子に色々教えようと思ってね?」


「ん?・・・その子は、お弟子さんかなにかかい?」


「まぁそんなとこ。紹介するわね、この子はハルカ、訳あって面倒見ることになったの」


「ほぉー?ハルカ・・・ちゃんかな?」


「君よ。」


「おぉハルカ君か、随分と美少年だね?」


女性が立ち上がり、右手を差し出して握手を求めてくる。


「私はステラ、ヨロシクね少年君♪」


握手をするとステラが微笑む。

綺麗な人だなぁ。



その後は、仲良く雑談を始める二人。

待ってるのも暇なので俺は、店内の物色を開始するため辺りを見渡していた。

すると、視界の端で動くものを捉える。


「・・・なんだコレ?」


そこに居たのは、動くゴミ箱だった。


「何じゃ?コイツは?」


ソイツの見た目は、ゴミ箱。

ゴミ箱に手を付けた感じだ。


「おや?付喪族を見るのは、初めてかい?」


そんな俺を見て、ステラが不思議そうに訪ねてくる。


付喪族?付喪神的な?


「この子はこの国に来たばかりで、分からないことが多いのよ」


「へぇー付喪族も居ないとこってことは、じゃぁ外界人なのかい?」


外界人?なんだそりゃ?


「えぇそうよ」


勝手に話を進めるな。


「あらら、そうだったの?それじゃ色々覚えないとね?

まぁここは、服屋だけど好きなだけ見ていってよ」


そう言うとステラが店の奥に消えていった。


「あの~シャミアさん?」


「ん?どうしたの?」


「さっきの会話に外界人っての出てましたけど、何なんすか?外界人って?あと付喪族って?」


「そう言えば話が途中だったわね?それじゃ話してあげようかな♪」


シャミアさんが店の腰掛けに座り、俺の質問に対し話を始めた。


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