第一話 牢屋から始まる非日常
7月18日:ほぼ丸々書き直しました。
初めまして俺は、朝倉遥コレでもごくごく一般的な男子高校生だ。
まぁちょっとゲーム好きってだけの。
突然だが俺は今、薄暗い牢屋の中にいる。
なぜこんな事になっているのかと言うと、俺自身も状況を理解しているわけじゃない、が。
この状況になった経緯を話すことは、できる。
という訳で話そう。
・・・・・・
まず俺は、放課後の教室でゲームをしていたんだ、普通に一人で。
そしたら突然一通のメールが来た、まぁイタズラと思い適当に返事を返して。
すると、辺り一帯に隕石が降り注ぎ、気づいたら、全裸で街中に放り出されていた。
まぁその後、俺を見つけたご婦人が警官?を連れてきて、しょっ引かれたって訳だ。
・・・・・・
ちなみに、しょっ引かれてすぐ気を失っていたらしく、今どれぐらいの時が過ぎたのか全くわからん。
今が昼なのか夜なのかもだ。
「おい、目が覚めたようだな?」
部屋の外から男の声がした。
どうやら動き出したこちらの気配を察知したらしい。
「あの、今は昼ですか?夜ですか?」素直に質問してみる。
「あぁ?・・・今?あぁ夜だけど?」
男が当然のように言ってくる。
今が夜、って事は、少なくとも、半日は過ぎてるってことか・・・?
「あの!俺ってどれぐらい寝てたんですか?」
男に再び質問する。
「あぁ?どれぐらいって・・今。目が覚めたんだよな?って事は、三日か?」
男がめんどくさそうな声で教えてくれる。
三日ッ!?・・・三日もここにいたって事か、それなら親父か母さんが捜索願とか出してると思うんだけど・・・。
「あの、何か情報とか来てませんか?高校生を探してるとか」
「あぁ?コウコウセイ?よく分からんが、そういう事は、教えてやれねぇな」
「ニィそうですかい・・・」
やっぱそう簡単には、教えてくれないか・・・。
さて、今の会話で奇妙だったのが、高校生って響きに、疑問を持っていたことだな。
聞き馴れない単語だったんだろうな・・・。
でも、言語は通じてるっぽいし、海外って線は薄いだろう。
となると、もしかしたら面白い状況かもしれんぞ?
「そんなことより、お前服を着たらどうなんだ?」
考え事の途中に男から話しかけられる。
「ん?服たって俺持ってないぞ?」
持ってたらとっくに着てるわ!
「いや!ソコにあるの着ろよ、ベットの上」
そう言いながら、ベットの方向を指差す男。
そこには、いかにもな囚人服が丁寧に畳まれていた。
「何で今まで気づかなかったんだろう・・・」
とりあえず囚人服を着ようとしてある事に気づく。
いつも見慣れている俺の相棒、そう股間のアイツの形が違うことに!!
そう思ったら別な所も違う事に気づいた。
腕から手のひら。
足から指先まで。
「一体どうなってんだ・・・?」
俺は、慌てて男に鏡を貸してくれるよう頼んだ。
「鏡ィ?貸せる訳無いだろ?何するか分かんねんだからよ?」
そりゃそうだ、鏡は使い方次第で立派な凶器になる。
そんなもの、はいどうぞって貸してくれるわきゃないか・・・。
「分かった、アンタが持っててくれて構わないから、とりあえず鏡を持ってきてくれ」
「はぁ・・・わぁったわぁった!持ってきてやるよ!ただし変な真似すんじゃねぇぞ?」
そう言って鏡を、持ってくる男。
「ほれ」
そう言って、鏡に俺を映す。
「これが・・・俺・・?」
思わずそんな言葉が出た。
鏡に映っていたのは、見慣れたいつもの顔ではなく見知らぬ美少年だった。