5/41
短歌
蜜柑の恋
──────────────────────────────────
徐ろに目が合う画面越しの君 無いはずの記憶がよみがえる
ひたむきに歌うあなたの眼差しの矢に射抜かれる 不可抗力で
禁断の果実の正体は蜜柑 待ち受けていたのは甘い罠
勘違いさせているのは誰のせい そんな声で私を呼ばないで
真っ直ぐに君が差し伸べてくれた手の温もりを ただ感じていたい
今だけは許してほしい 何もかも柑橘の香りのせいだから
──────────────────────────────────
記憶と嗅覚の話。
✔︎「徐に」: ゆっくりと動作を起こすさま




