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自分が先に好きになった恋愛で、付き合えたことがありません

作者: 七村 沙友
掲載日:2023/02/19

 人と付き合う過程には二パターンある。相手が先に好きになってくれるか、自分が先に好きになるかだ。まれに同時ということもあるかもしれないが、大抵はどちらかが先でもう片方が後、ということになると思う。



 私はこれまで二人の人とお付き合いをしてきたのだが、その両方が彼らから私に好意を寄せてくれて、それで私も「この人いいかも」と思って好きになったパターンだった。別に私があまり人を好きにならないタイプだというわけではない。むしろ私は惚れっぽくて、すぐ人を好きになってしまうタイプの女だ。


 じゃあなぜ、どちらも相手から好きになってくれた人だったのかというと、私は自分が好きになった人を自分に振り向かせるということができない人間だからなのだ。それはもう、私が生きてきた二十一年間、ずっと。私は恋愛におけるアプローチが超絶不得意な女なのだ。


 不得意だと言っても、アプローチしないわけではない。それなりに話したり、ラインで連絡を取ったりすることはできるし、していた。ではなぜいつもうまく行かないのか、というとその原因は薄々分かっているので分析していきたいと思う。



 第一に、好きな人の前で極度に緊張してしまうということ。好きな人と話しているときの私の心臓は、爆発しそうなほどバクバク波打っているのだ。そして会話もありきたりなことしか言えなくなる。「そうなんだ」「そうだよね」……そうそう、会話が長続きしないのだ。


 二人きりならまだいいのだが、集団のグループの中に好きな人がいる場合は、私はもはや話もできない。なんとか好きな人がいる輪に混じったり、近くにいったりして彼と誰かのやり取りを聞くくらいだ。そこでの私はただひたすら笑っているだけで無口になってしまう。心臓は馬鹿にうるさいのだが。


 そして家に帰って一人反省会が始まる。今日もあんまり話せなかったなあ。というか緊張しすぎて、しどろもどろになってしまった、恥ずかしすぎ。そしてどっと疲れる。




 一旦疲れ切ったところで、元気を振りしぼって二つ目にいってみよう。第二に、好きな人を目で追いすぎてしまうことである。私は同じ空間に好きな人がいると、何度も彼を目で追ってしまうのだ。だって、今何をしているかなって気になりません? 少しの瞬間も好きな人を目でとらえておきたくありません?


 ところが大変なのは、よく目が合ってしまうのだ。うわあ!

 私は恥ずかしさのあまりすぐ目をそらしてしまう。私が見つめているのだから当たり前といえば当たり前なのだが。


 そして1分くらい置いてから、大丈夫かもう一度彼のほうを見る。あ、何ともなさそう。他の人と楽しそうに喋って笑っているな。……という二度見までがセットである。モテる女の必殺技!目が合った瞬間にスマイル!ができたら苦労しないのだが、今までの人生で一度もできたことがない。わが人生に悔いあり。


 そして第三は、先の二つのことをを踏まえてなのだが、好きな人に好きなことがバレて避けられることが多い。いわゆる「好きバレ」というやつだ。


 私は思っていることが顔に出やすいタイプなので、好きな思いも全部あふれ出てしまう。好きが止まらないのだ。バレないようにうまく振舞えられればいいのに、それがどうしてもできない。好きバレは恋愛の一つのテクニックだとも言うのに、それが上手く使いこなせない。恋愛が下手くそなのだ、どうしようもない。



 このようにして好きなことが相手にばれた結果、だいたいの人は私を避け始める。それをさらに追いかける勇気なんてのはなく、「あ、もう辞めよう」と独断して泣く泣く諦めるのだ。失恋ソングをカラオケで歌って自分を慰める。ここまでがセットだ。



 ときどき、この人は友達だなと思う人にかぎって私にアプローチしてくることがある。それはそれはありがたいんだけど、本当にごめん、君じゃない。すみません。

 でもそういうときに思うことがある。心に余裕があるとモテるのだなと。私がいつも好きな人を振り向かせられないのは、余裕がないからだと。多分、人が一番モテる状態は、余裕がある状態のときだ。


 余裕を見せることができたら、私もあなたを振り向かせられるかもしれないよね。


間が飛びますが、2023年1月に書いたエッセイです。割と最近ですね。大学1年生のときと比べるとかなり考え方が変わっているなということを感じます。

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