とある未来の予想図
本当だったら、この程度では済まない。
最悪を想定すると同時に今回の企画用にレーティングを下げてます。
実際にこんなこと起きれば、もっとひどい状態になる。
ある時、与党の会合で爆弾テロが起きた。
与党の重鎮たちは多くが死に、その遺族が悲しみに暮れていた。
そんな中でも、補欠選挙は行われていた。
後継者を出せない与党の混乱に対して粛々と対立候補を擁立し、選挙戦を有利に戦った結果、野党が政権を奪うことに成功した。
そんな新政権の第一党の名は共民党。野党の多くをまとめ上げた政党である。
その政権が掲げた公約が憲法違反の存在である自衛隊の解散とその予算の民間への還流をあげており、自衛隊へのアレルギーともいうべきものを持っていた政権支持母体は狂喜乱舞した。
順次、自衛隊の戦力を軽減していった結果、自衛隊はもはや何もできない、災害救助の団体となっていた。
そんなとき、某国の軍隊が堂々と攻め込んできた。
当初、プラカードを掲げて戦争反対とデモをする行進をする民間人が多く集まったが、軍隊側はそれを占領政策に対する妨害行為として鎮圧していった。市民だから武器は使わず、素手で殴り飛ばし、捕獲した人間は軍の憲兵が引き取っていった。
それを受けて与党は警察へ、軍隊の鎮圧を命じた。かつての自衛隊であれば警察の職務で逮捕出来た実績があるから、今回もそれでいけると踏んでいた。
警察は軍隊の進軍ルートと推測される大通りにパトカーと警官を集めていた。
「軍隊の諸君、武器を捨て、投降しなさい。君たちの行為は不法入国、銃刀法違反などの犯罪である!」
警察側は英語、アラビア語、中国語、韓国語と様々な言語で軍隊に呼び掛けた。
「警察の諸君、我々は戦争状態にある正規軍である。よって、君たちの行為は交戦者資格を持たない者による戦闘行為と解釈する」
軍隊側は戦争行為であり、戦時国際条約を盾に警察こそ、違法であると宣言。
この膠着状態に警察は手順通りに、けん銃を構えた。
「武器を捨てて投降しなさい」
警官全員が一斉に銃口を空に向けて手順どうりの威嚇射撃を行った。
「抵抗勢力による不法な武器使用を確認、制圧用意!パトカーのそばにいる警察官は退避しておけ!警告射撃を行う!」
軍隊側はアサルトライフル、機関銃、そして装甲車の上部にある大口径車載機関銃。
それらが警察に向けられるも、一両の装甲車の大口径機関銃が威嚇のためにバリケード代わりにしていたパトカーへ向けられると警察官が退避したのを確認した後、そのパトカーを目掛けて機関銃弾を連続して叩きこんでいった。
所詮は普通の車でしかないパトカーはエンジンを撃ちぬかれ、車体はボロボロ、タイヤはホイールが削れ、いつ火が出るか分からない危険なスクラップへと変わっていった。
「再度、警告する。次は対人射撃を実施する。警察には占領後の治安維持を要請したいので被害を抑えたい。だが、邪魔するのであれば排除しないとならない、返答は如何に!」
その場にいた警察は抵抗すること出来ずに、降伏し、逆に犯罪者として捕まってしまった。
警察と軍隊の衝突というこの事件での被害者は死者重傷者はでなかったが、かすり傷や割れたガラスでケガをした軽症者が多く、警察では対応できないため、共民党政権は侵略してきた軍に降伏することとなった。
これはもしかしたら、本当にあり得るかもしれない最悪の記録。その1つである。
はい、よく、市民団体や野党の一部極端な皆さんが自衛隊はいらない、憲法違反、その時は警察に任せようと騒ぎますが、最悪を想定していないことがよくわかります。
戦争状態になった場合、基本としては軍隊の行動を妨害していいのは国を守る軍隊だけです。解釈も強引なルール解釈で国が組織した軍隊以外の戦力という風に解釈することができるので、戦うことはできるでしょうし、捕虜になる権利を認めてもらえるかもしれません。しかし、その解釈を認めるかどうかは交戦相手次第となります。
警察が侵略してきた軍隊相手に威嚇射撃の手順を踏んだ時点で、軍隊側は自衛のために、とテロリスト認定を与え、警察を殲滅することすら解釈では可能となります。
そして、戦時国際法に関しては、そういった軍隊に準ずる組織ではない警察は参戦することができないとも解釈されているので、作品の中では威嚇で済んでいますが、本当ならパトカー貫通の弾丸が当たるとか、装甲車とかで踏みつけるとかのことも排除行為として可能となります。参戦してはいけない団体が参戦した場合は捕虜になる権利がないですから。