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異世界でも選択は人生を左右する  作者: 平凡BLACK
第一章 べーグン戦争
9/51

元世界1位

今、俺の目の前にいるその女性は綺麗な黄金のポニーテールにした髪を揺らし、剣を構えた。そして俺に一言。

「君。逃げたほうがいいと思うの。」

「あ、あの、はい…」

そして俺は村の方へ駆け出した。

「ククククク…こんなに早くアリス…お前に逢えると思わなかったよ!!」

ラジミリアは背中のコウモリのような羽をバサバサと動かした。

「魔王軍幹部は数字の数が小さいほど強いのよね。悪いけど私5に勝ってるの。それでもやる?」

「フォーミックのことか…あいつはただの殺人ロボットだプログラムでしか動いていなかった。だが!我は違う!さあさあ!戦おうじゃないか!」

ラジミリアはそう言うと周りの死んだ生物から血を取り銃弾としてマシンガンのように飛ばした。

アリスはすべての血の銃弾を正確に剣の刃にあて体制を少し低くして斬りかかった。だが、ラジミリアはものすごい瞬発力で服のポケットから出したまがまがしい形をしたナイフでその剣を受け止めた。

「いいぞ。アリスさすがは世界1の剣士だ。いや…2番目といったほうが正しいか?」

ラジミリアの挑発に対しアリスは目つきを変えた。

「黙れ!」

アリスはそう叫びラジミリアの首もとに剣を振り下ろしたが、ラジミリアは後ろに飛び、かわした。

「あー悪かったよ。世界ランキング元1位だったお前の夫。ワードはもう死んだんだもんなぁあ!ハーハッハッハッ!」

「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れぇええええええ!」

アリスは剣を振りかざすとその剣は青い光を発した。

「加護応用剣技…」

そう言うと思い切り剣を振り下ろしこう言い放った。

「セイクリッドスーパーソニック!」

振り下ろした剣からまばゆい光の斬撃波がラジミリアに向かってものすごいスピードで飛んでいった。

「ちっ…眷属召喚!ダークバットよ!我を守れ!」

ラジミリアは自分の前に魔法陣を作ると、そこから大量のコウモリが出てきてラジミリアを守るように盾になった。

コウモリにアリスの攻撃が当たるとその盾は一瞬で破壊された。

「な、なにぃっ!?」

そして、アリスの攻撃はラジミリアに直撃した。ラジミリアは後ろに思い切り吹っ飛んだ。

「グゥオワァァァァ!」

ラジミリアは地面に落ちると体を少し起こしアリスを睨んだ。

「我はまだ本気ではないぞ…グッ、次はお前を殺すからな!」

アリスはそれを聞いた瞬間飛び出しラジミリアの横に立った。

「次?あると思ってるの?」

「な?!貴様ま?!うぐぉっ!!」

ラジミリアが何か言おうとした瞬間アリスはラジミリアの首を斬り落とした。

そしてアリスは横に転がったラジミリアの死体の下に魔法陣を作り加護を使った。

「浄化の加護…発動」

アリスがそう言うとラジミリアの死体が光ったそして消滅した。

いつの間にか目つきは元に戻っていた。そしてされた小さな声で一言言った。

「ワード…もう嫌だよ…」

そして村に向かって歩き出した。

村に着くと村での戦いは終わっていた。

「アリスさん!」

俺はアリスさんを見つけると駆け寄った。

「どうも先ほどはありがとうございました。やっぱりあなたがアリスさんだったんですね。」

「あーさっきの子ね?無事で良かったわ」

俺がアリスさんと話していると村長の家からメイアが飛び出してきた。

「し〜〜しょお〜〜!」

メイアはアリスに抱きついた。

「あらあら?メイア久しぶりね。」

「はい!無事でよかったです!」

こう見るとアリスさんはとても落ち着いた人に見える。なんというか母親のような…でも世界1の剣士なんだよな〜

「そういえば幹部は?」

俺は聞いてみた。アリスさんはその質問を聞くとうつむいた。

「殺しました…」

「え、そうですか…」

本当は、凄い!と、思ったがどうやら本人の気持ちは違うらしい。

「ま、まあ師匠!一度家に入りましょう!」

「うん」

メイアとアリスは村長の家に入った。

俺は村を見渡した。俺が帰った時にはもう戦いは終わっていた。村は所々家が崩れたりしているが、死んだ人間、エルフはいない。

「よかった…」

俺がそう言うと、後ろで誰かが言った。「そうね。」

ルシアだった。

「ルシア。俺はアリスさんに助けてもらった。その時逃げたほうがいいって言われたんだ。確かにそう思ったさ。でも…」

「何かしたかった…でしょ?」

「あぁ」

俺はメイアと修行をした。確かに前よりは強くなった。だけど、それでも足りないんだというのがわかった。ここに来た目的は魔王軍の幹部を倒すためではない。だけど倒せるほどの力が欲しい。

「ルシア。俺、アリスさんに頼んで特訓しようと思うんだ。あそこにある大木あれに傷をつける。それが今回の目的だけど、今のままじゃ無理な気がするんだ。」

「そう…私はいいと思うわ。雄賀が強くなれば私も嬉しいし。」

俺はアリスの元へ行き頼んだ。

「お願いします!」

アリスはクスクスと笑うと

「いいよ。」

と言った。

今日はもう暗いので特訓は明日からになり、今日は村の損傷を受けていない家でルシアと2人で泊まることになった。

布団が一枚しかなくルシアにそれを譲り、俺はソファーに横になった。

「雄賀。今日は大変だったね。」

「あぁ…そうだな。」

「私、さっき雄賀が強くなれば嬉しいって言ったけど、死ぬのだけは嫌だよ。雄賀は私が違う世界から呼んだ他人間。だから私が巻き込んだようなもの。だから…」

「いいよ。別に楽しいし。まあ…たまに死にかけるけど。今日はアリスさんが来たから助かった。俺があいつに飛びかかったり、動かなかったりしたら、死んでた。やっぱり選択って大事だよな。」

俺は加護やエナジー、魔法をまだしっかりと使えない。これから覚えていかなければならない。いろいろと考えていると、いつの間にか眠ってしまった。そして夜が明けた。

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