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異世界でも選択は人生を左右する  作者: 平凡BLACK
第一章 べーグン戦争
5/51

小さく重い

外が何だか騒がしい。目覚めた俺たちはどこに行くか決まってないが出発の支度をしていた。

「ちょっと見に行きましょう?」

支度を終えたルシアがドアの前で言ってきた。

俺はそれを承諾し、外に出た。街の少し大きな通りに人が沢山集まっていた。

「森から兵士達と優秀な戦士達が帰って来たぞ!」

「今回こそやったよな?」

「そうだといいのだけれど…」

街の人々が話しているのを聞き、ルシアに聞いてみる。

「そういえば強い奴らが森に行ったって言ってたな?何しに行ったんだ?」

「神殿よ。神鳥の神殿。」

神鳥?何か昨日聞いたな。もう少し深く知っておこう。

「神鳥って何なんだ?」

その言葉に対しルシアが話し始めた。

「上を見なさい。大きな鳥が飛んでるでしょ?あれが神鳥よ。この世界には車とかそういうのはないの。まぁこの世界での移動手段みたいな物ね。」

おぉ!じゃあ俺も乗れるのかもしれない!

「神鳥の神殿は神鳥に乗るときに神殿である儀式が必要なの。でも魔王軍が神殿を占領してしまったから。新しく神鳥に乗れなくった。だから倒しに行ったのね。これで3回目の挑戦だけど。」

3回目?!え?強いんだよね兵士達?そんな話をしていると兵士達が帰って来た。

1人だけ強そうな装備の髭を生やしたおじさんがいる。そのおじさんが急に右手の拳を上に挙げ叫んだ。

「作戦は成功したぞ!!!神殿にいた魔王軍は全てたおしたぞぉぉぉおお!!」

すると街中から歓声がわき起こった。

「あの髭を生やしたおじさんはこの作戦の隊長ニシキよ。」

ルシアが、そう言った。ニシキ?日本人ぽいな。

「これはあれか?王様とかの指令か?」

ルシアに聞くとルシアはニシキの胸のマークを指差した。

「あれはランガレルアのマークだけどこの国は王がいないの。この国はこの国中心に活動してる大きなギルドがいくつか力を合わせて成り立ってるの。」

「ギルド?」

「そう。私達はパーティだけど、人が多ければ◯◯ギルドとか◯◯団になるの。その中でも特に大きいのがこの国を守ってるの。」

ギルドか〜何か面白そうだな。とか思っていると、大きな二本の角を持った馬が荷車何台か引いてきた。その上には大きな物体がいくつか積んである。

それを見て街の人々を何も言葉を発さなくっなった。ニシキは下を向き、悔しそうな顔をしている。何となくだがあれが死体だとわかった。ルシアも黙って見ている。

カダガタと車輪の音がその場に響いていた。すると突然ニシキが話し始めた。

「今回の作戦で犠牲者0は…ダメだった。私の仲間も沢山死んだ…だがこの死んだ者達が戦ってくれたから勝てたのだ。」

ニシキは涙を流していた。後ろの戦士達も数人泣いていた。突然後ろから悲鳴が聞こえ、1人の女性がニシキの前に走って行って魔法を唱えた。

「ボム!」

その魔法によってニシキの腹の前で小さな爆破が起こりニシキが吹っ飛ばされた。装備のおかげで怪我はないようだ。すぐに女性は兵士に取り押さえられた。だが兵士に対しニシキは放してやれ。と、言った。

「ライトは?ライトは?ライトは…死んだんですね?」

女性はニシキに聞いた。多分息子の名前だろう。

「ギルド名、石の鉄槌。副隊長ライト・ストライクは敵の攻撃により…死亡しました。」

ニシキはそう言うと土下座し謝った。

「すみませんでした!私は隊長でありながら…石の鉄槌の隊長でありながら全員の命を守ることができませんでした!500人で行った作戦で145名の戦死者を出してしまった。本当に申し訳ない!」

ニシキは守れなかった自分に対し悔し涙を流しながら謝った。

するとルシアが下を向きながら俺の服を引っ張り言った

「雄賀…行きましょう」

それはとても小さく重たい言葉に感じた。俺は何も言わず街を出た。

街を出ると広い草原にでた。ルシアは座ると目に涙を溜めながらこちらを向いた。

「前もあんな光景を見たの。戦いで死ぬのは仕方がないこと。でも…」

俺はルシアの頭を撫でた。ゆっくりと、優しく。

「雄賀?」

「大丈夫。みんな頑張ったんだよ。でも泣いたって死んだ人は帰ってこない。今の俺らの目的は死んだ人達と同じだったと思う。だからその人達のためにも魔王を倒そうな!」

俺はそう言って立ち上がった。


街に戻りある店に行った

「ここよ。ここで神鳥の儀式に必要なの物を買うの。」

元気になったルシアと移動手段が欲しいという話をして道具だけ買うことにした。

「いらっしゃい。」

俺たちは中に入ると背の低いおじさん店主がいた。

「神鳥のネックレスこれが必要なの。値段は3金貨かぁ…高いわね…」

今の俺らは金貨4枚と宿でのおつりの銀貨が数枚。確かに高い。すると店主が近づいてきた。

「お嬢ちゃん可愛いから金貨二枚で良いよ。」

「本当?!雄賀やったわね。」

「おう。」

ネックレスを購入した俺たちは神殿に向かった。確かに何もいないな。作戦は成功したらしい。死体とかも全部回収したのだろう。神殿に入ると大きな魔法陣があった。

「ここで儀式をするの。早速やるわね。」

ルシアはそう言うとネックレスを身につけ何か言い始めた

「神の使い神鳥よ。私達は魔王を倒すためここへやって来た。私の絶対の意思それを信じ私に力をください。」

その言葉を言っている姿は光っているようで綺麗だった。言い終わるとさっきまで石だったネックレスが青く光っていた。

「雄賀成功よ!これで神鳥を仲間にできるわ」

パーティを組んでいれば俺も神鳥を仲間にできるらしい。仲間にするといっても売ってないので野生のを捕まえなきゃいけないらしいけど…

「じゃあ早速冒険、いや魔王を倒すための冒険の始まりだな!」

俺はそう言い出口の方を見た。その瞬間神殿の中に

ドンッ

と、音が響いた。後ろを振り向くと血を流し倒れたルシアと骸骨化した兵士が銃を構え立っていた。

「ルシア…?お、おいルシア!ルシアァァ!」俺はすぐにルシアに駆け寄った。

「雄….…賀…」

まだ生きているようだ。急所は避けたのだろう。骸骨はこちらに近づいてくる。

ろくにエナジーや加護の使い方を知らない俺だが、立ち上がり前のように拳に必殺の一撃の加護をかけた。拳は赤く輝いた。骸骨はこちらに近づいてくる。

怖い怖い怖い怖い怖い

でも怒りがある。

「うぉぉおおおおお!」

俺は骸骨に向かって走り出した。だがパンチを、当てる前に銃弾を撃ち込まれた。その瞬間後ろから何かが目に見えないほどのスピードで骸骨に向かい骸骨を斬りつけた。骸骨は淡い光に包まれ消滅した。そして俺は床に倒れた。

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