望まない帰還
ゴーレムとの戦闘から2週間程たった。
あれからローグにはあっていない。雄賀はまた、エルフの村に戻っていた。あれからアリスは用事が入り、今はルシアとメイアと一緒にいる。
「ルシア、雄賀ってあんな戦えたっけ?」
メイアの質問に対しルシアは首を横に振りながら答えた。
「おかしいくらいに速く強くなっているわ。本当驚いてしまうわね。ゴーレムとの戦いで詠唱魔法使った時だって初めてなのにあの威力で成功させた。アリスさんの特訓のおかげっていうのもあるかもだけど、雄賀自身が何らかの影響で強くなってるのかも。」
2人は雄賀に視線を向けた。雄賀は剣を持って素振りしていた。ゴーレムとの戦いが終わってから少し様子が変だった。雄賀は毎日毎日いつもの倍特訓していた。魔法は軽めのものなら簡単に出せるほどになっていた。
その夜3人は止めさせてもらってる部屋で久しぶりに3人で食事をとった。
「雄賀、何かあったの?」
ルシアが雄賀に質問した。
雄はスプーンを置きふーっと息を吐いた。
「いや、あの戦いの時ほぼ無力の俺は何とか魔王を追い払えた。でも、それは他のみんながいたおかけでもあるし、最後はローグに助けてもらった。それが悔しかった。だから俺はもっと強くなりたいんだ。」
「もう雄賀は前線で活躍出来るくらい強くなってるの思うわよ?」
「メイア、俺は自分が今どこまで行けるか知りたいんだ。まだこの世界に来たばかりだけど、目的はあるからな。だから…ランキング登録してみようと思う。」
その発言でみんなの手が止まった。
「本気で言ってるの?確かに強くなってるけど、ランキング登録はメリットもあるけどデメリットもあるのよ?」
「分かってるよ。ルシアでも、そのデメリットって言うのは[狙われるだろ]。」
「そうよ。ランキングは1~500位までがランキング用紙に反映される。ランキング用紙は偽造が出来ない証明書みたいなもの。ランキングが高いほどお店とかでサービスを受けることも出来る。でも、ランキングに参加する1番の目的はお金。」
「上位にいれば大きなクエストがバンバン入ってくる。それをこなす事により大金が手に入る。でも、大体はギルドのため。自分たちのギルドを大きくして国とするため。」
ルシアとメイアが説明をしてくれた。雄賀はそれを一応は知っていた。でも雄賀はギルドには所属していない。雄賀には他の目的があった。
「ルシア、メイア。俺は金が目的じゃない。これを見てくれ。」
雄賀はポケットから1枚の紙を取り出し見せた。
「剣士選抜…これって」
「そう。魔王軍との戦いでギルドに入っていなくても最前線で戦える権利が貰える大会。参加資格はメイン武器が大剣、長剣、短剣、双剣、二刀流、魔剣、神剣、聖剣のどれかでランキング登録されていること。」
「確かにこの権利を貰えればある程度支援を受けることも出来るけど…」
ルシアは悩んだ。するとメイアが話した。
「私はいいと思うよ!雄賀の目的はルシアの手伝い、魔王討伐。それに近づくならいいと思う。本当に参加するなら私も参加する。ルシアは?」
ルシアは覚悟を決め、立ち上がった。
「わかったわよ。やってやるわ!」
「よし!じゃあ明日申請にいこうな!」
そして3人は寝るため解散した。
「で、どうしてお前らここで寝るんだよ…」
「しょうがないじゃない今は家が少ないんだから。」
ルシアが言った。メイアはもう寝たようだった。
そしてそれから何時間かした夜中、雄賀はまだ眠れていなかった。雄賀はベッドから起き上がると外に出た。
「やっぱり、さっきから何か気配がすると思ったぜ…」
「あら?よく気づいたわね。」
魔王だった。また黒いフードを被っている。
「エルフの村は安全って聞いたんだが最近は魔王軍が多く来訪してるみたいで、アンテナはってたんだよ。」
「そう。私も殺気がてでしまったかしら?」
「殺しに来たのか?」
「違うわ。言いたいことがあって来たの。」
雄賀は一応剣を持つ準備をした。
「私、いい事を思いついたの。あなたが成長するのが楽しみ。強いあなたと殺りあいたい。だから当分の間魔王軍は静かにしているわ。その時が来たらまた私達は動きだす。」
「何でだ。何故こんな1人の他人間に…」
雄賀が話そうとした時魔王の言葉によって遮られた。
「自分でもわかってるんじゃない?自分の力。ま、そういう事よ。」
雄賀はわかってわからなかった。そして魔王は煙に包まれ消えていった。
雄賀は家に戻り眠った。
そして夜が開けた。カーテンの隙間から光がもれ、鳥の鳴き声が聞こえる。雄賀は目をつむったまま起き上がり目を軽く擦りながらルシア達に呼びかけた。
「お前ら…朝だ…ぞ…」
雄賀が目を開けるとその光景を疑った。見覚えのあるものが沢山ある。そこにはルシア達はいない。なぜなら見覚えのある物は本当の自分の世界の自分の部屋ものだからだ。
「嘘だろ…なんで…服もいつも寝るとき用のジャージになってる…」
雄賀はわからなかった。異世界から急に戻ったこと、そして自分が異世界に転移した場所は学校だったはず。そして考えたすえ、ある答えが頭に浮かんだ。
「まさかな…夢かよ」




