プロローグ2
「久しぶりのお呼び出しだね、ごきげんよう御二方」
勇者と魔王は謎の空間に居た二人は自分が剣でさされ謎の力によって死んだ
ことは覚えているなぜこの空間にいるのか疑問だった
「おい 貴様は「お前は」誰だ」
勇者と魔王は同時に言葉を発した。
「僕?僕は転生神なんだけど?あれ二人が僕を呼ぶ儀式をしたんじゃないのかい?」
転生神は首を傾げた 自分が呼び出されるのは儀式によってのはずではなぜこの二人は僕を呼べたのか?
「あの、君たちさ儀式やったんだよね?」
「「儀式?」」
「そう儀式 邪剣と聖剣を使ったあれだよ」
「「していない」」
「君たちなんか息ぴったりだね親友?」
「「ふざけるな!」」
「ほら まあこの儀式をやるためには親友じゃ無理だからそうじゃないんだろうけど」
「まあいいや、君たちが死ぬ前のこと教えてくれる?」
それから魔王と勇者はいがみ合いながらも事の顛末を話した。
「それじゃあ君たちは聖剣と邪剣を逆に持っていたことになるのか」
「逆にとはどういうことだ?」
魔王は首を傾げた
「まさか!」
勇者は勘付いたかのように声を上げた
「そう、僕を呼び出す儀式には必要なことなんだ」
それから転生神は儀式の詳細を話した。
「しかし本来は人族領にあるはずの聖剣と魔領にあるはずの邪剣が逆の場所にあるなんて、伝承者が断絶したのかな?」
儀式の詳細を聞いた勇者と魔王は困惑した自分が持っていた剣が全く逆の効果を持つものだったなんて
勇者はそこで疑問が生じた
「でも魔族を邪剣でも斬れたぞ?」
勇者は聖剣は魔族に対し効果がある力を付加されていると聞いたことがある
逆に邪剣はあらゆるものを切り裂きその血肉を吸収すると言われていた。
「それは違うよ 邪剣は持つものの憎悪嫌悪が強いほど持ち主の願いを汲んだ性質になる一方聖剣は自分が悪と認識したものを斬ると斬ったものの性質を得るのさ まあ似た者同士なんだ結局は二本とも似たものなのさ」
勇者と魔王はそこで違和感に気づいた両者ともに互いを殺したいほど憎んでいたはず、なのにその感情はどこにいったのかさっぱりなくなっていた
「気づいたかい?この儀式は憎しみの連鎖を止めるために神の力を借りる儀式なんだ 後々現世では講和条約とか結ばれてるんじゃないかな?」
この儀式は本来種族間の争いを止めるために先人が編み出した秘儀だった。かつて現世では似たようなことが起こりこれを開発したのだ。
儀式にはその時代の最強の戦士二人が互いに憎悪し合うことが必要だった。
本来は両者の合意で行われるものだが偶然にも聖剣と邪剣が逆の位置にあったためこのような事になったのだった。
「憎しみはどこかで断ち切らないとね さて君たちは儀式によってここ、転生の間に呼び出された君たちの本意ではないだろうが魂の融合をして転生させる事になる 憎しみの連鎖を断ち切る際に使うエネルギーは君たちの魂の欠片だ そしてその魂が欠けた部分を補うために2つの魂を融合させる必要がある これは決定事項だもうキャンセルはできない いいかな?」
二人は渋々頷くしかなかった
「では君たちの魂を使って現世に影響を与えるちょっと意識が飛ぶよ 起きた頃には自意識は2つあるだろうけど頑張って共存してくれたまへ じゃあはじめようか」
こうして勇者と魔王は融合した。
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