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第7話 動き出す200人

おそくなりました・・・。


 その後勝負は長引き、開始した時間から1時間が過ぎていた。

 やはり予想していた通り、将棋では渡辺が若干優勢で、チェスでは俺が少し優勢だった。

 

「ふぅ・・・伊藤君は強いねぇ・・・。」

「・・・・・・。」


 笑いながら指しているのが渡辺で、黙って指しているのが俺である。

 渡辺の指し方は、基本的に序盤は守り中心で、隙あらば俺の駒をせっせと集める。

 対して俺の指し方は、序盤からガンガン攻める。

 まぁ将棋はさほど得意でもないから、もちろんそんな攻めは渡辺には通じない。


「ふふふ、王手だよ。」

「っ・・・・。」

「どうやら、将棋は僕の勝ちだね。」

「・・・まだチェスが残ってる。」


 将棋はあっさりと詰まされて負けてしまった。

 当然の結果かもしれないが、やはり負けると悔しい。

 チェスでは勝たないとな。


「・・・チェック。」

「あら?・・・それじゃあここに。」

「チェックメイト。」

「あらら、罠だったか。やっぱり伊藤君は強いや。」


 チェスはなんとか勝つことができた。

 結果は予想したとおり、将棋で負け、チェスで勝った。

 渡辺は満足そうに片付けている。



「なぁ、こんな勝負になんの意味があったんだ?結果はやる前からわかっていただろ?」

「勝ち負けじゃないんだよ。君の指し方を確かめたかっただけさ。」

「俺の指し方・・・?」


 渡辺は俺の指し方が見たくて、勝負を持ちかけたらしい。

 しかし、俺の指し方などごく単純なものであり、一般的だ。

 シンプルに、自分の持ち駒で相手を攻め、追い詰めていくだけ。

 将棋で苦手なのは、相手から取った駒を自分の物として使えることである。

 だから、自分の持ち駒だけで戦うチェスの方が得意なのかもしれない。


「さてと、それじゃこれからノルウェー戦の戦略について話し合おうか。」

「待て待て、それが俺の指し方と何が関係あるってんだよ。」

 

 話が全く繋がっていない。

 それならばわざわざチェスと将棋なんてしなくて良かったはずなのに・・・。


「いいからいいから。おっと、その前に。伊藤君にどうしても伝えなくちゃいけないことがあったんだ。」

「俺にそっち系の趣味はないからな。告白するなよ、引くから。」

 一応、冗談を混ぜておく。

「違うって。僕は別に構わないけどね。」


 なにか不吉な言葉が聞こえたが、気のせいだろうか。

 渡辺は咳払いを一つすると、真剣な顔をして、俺に告げた。


「これから戦争をする際、僕達200人のことは全てチェスの駒として見て、使って欲しいんだ。」

「・・・・・・は?お前、何を言っている・・・?」

「そのままだよ。わからないかい?チェスの駒として皆を使えって言ったんだけど。」


 渡辺の口から出た言葉。

 チェスの駒として皆を扱え・・・・。

 そのままの意味なら、チェスのように、駒を操り、理想の戦略を立てていけ・・・ってことか?

 

「お前・・・冗談だろ?なんで俺が皆をチェスの駒として扱わなきゃいけないんだ。」

「はっきり言うとね、君がそのようにしない限り、まともな戦略は立てられない。僕も同じさ。だから僕はこの話を聞いた瞬間から、皆のことを将棋の駒としてみている。」

「お前・・・人間を駒扱いだって・・・・?!」


 思わず拳を握り締める。

 人間を駒扱いなんてふざけている。

 戦争だから仕方ない?ふざけるな。


「ああ、君が考えているのはちょっと違うかな。僕は何も人の感情抜きで駒として見ろなんて言ってないよ。あくまで、全体を指揮する以上仲間の力をしっかりと理解したうえで戦略を立ててほしいって意味で言ったんだ。」


「それを駒としてみるっていってんのかお前は?人を駒としてみるなんて絶対に間違っているはずだ。」


「・・・まぁ、言い争っていても仕方が無いね。どうやら僕の言っていることは理解してもらえなかったみたいだね・・・。」

 渡辺は残念そうにそう呟く。

「当然だ。俺は俺のやり方であいつらを指揮する。これだけは言っておく、俺はあいつらを駒としてなんて絶対に見ない。」


「そうかい。ま、僕らは仲間だ。君の考えが間違っていたら遠慮なく指摘させてもらうからね。・・・・仲間の力を見誤らないようにね・・・・。」


 渡辺はそういうと、身を翻してどこかへ行こうとした。


「おい、待て。作戦はどうするんだ?」

「・・・今回は僕らが別々に立てよう。君の考えと僕の考えじゃあまりに食い違いすぎる、きっと有意義な作戦会議は開けそうに無いからね・・・。」


 今度こそ渡辺は去っていた。

 心底残念そうにしながら。


 時刻はすでに夕方。

 俺は個室に戻ることにした。



「・・・ったく何なんだよあいつは。あいつらを駒としてみるなんて絶対間違っているだろ・・・。」

 一人個室で口から出た言葉がこれだった。

 渡辺との一件で、少々苛立っていた。


「駒扱いをしなければ、俺はまともな戦略が立てられない・・・。」

 渡辺から言われた言葉が脳裏によぎる。

 しかし、そんなことを言われたとしても、俺は考えを変えるつもりなど一切無い。


「あいつの考えは絶対に間違っている。それを証明する為には・・・・。」


 俺がまともな作戦を立ててみせるしか、ない。

 

 ・・・・俺は結局一睡もしなかった。




 翌日、ヴィクターから話を聞き、皆の場所へ向かった。

 話によると皆はそれぞれのグループでまとまり、ノルウェー戦へ向けての準備を行っているらしい。

 まずは情報処理組から当たっていくことにした。



「やぁ、伊藤君か。どうだい、作戦のほうは?」

「マルクか。いい作戦を立てるためにも、お前達に情報を聞きに来たんだ。」


 西区で情報処理組が集まっていると聞き、向かったところ、研究開発組も一緒に居た。

 

「伊藤、どうせあんたが聞きたいのはノルウェーの地理や軍力とかでしょ?」

「さすがだな、まずはそれを知らなきゃ話にならないからな。」


 実際、昨日から考えていたが、敵国について知らないことが多すぎた。

 地理、軍力などを知らないで戦争に望むのは自殺行為だ。

 それを知るためにも、まずは情報処理組から話を聞くことにしたのだから。


「まぁ、当然よね!・・・それじゃ、聞きたいことは全部教えてあげるから、私に聞いてみなさい?」

 自信満々に、薄い胸を張るミラ。

 確かに彼女なら、大抵のことは聞いても答えられそうだ。


「それじゃ、ノルウェーの地理や軍力を簡潔に教えてくれるか?」

 基本中の基本の部分を聞いておく。

 この情報をベースに、作戦を立てるのだから。


「んとね。簡単に言うと、でかさはあんたが住んでいる日本と同じくらいよ。気候も温暖だし、過ごしやすいところね。・・・まぁそれは省いて、この国で注意するといえば、山脈ね。森や山が多くて、平地が少ないというのが主な特徴かしら。」

「なるほどな。メモメモ・・・。」


「それと、軍力だったわね。ノルウェーは総員大体4万5000人の軍を持っているわ。そりゃ、アメリカなんかと比べりゃ少ないけど、私たちはたった200人。軍力の差は圧倒的ね。」

「そうだなぁ・・。メモメモ・・・。」

「陸軍、海軍、空軍も揃ってるし、かなり手強いんじゃないかしら。」


「・・・そうか。それじゃ、あと一つだけ。首都はどこだ?」

「はぁ?そんなのも知らないの?・・・オスロってところよ。ノルウェーの南東部にあるわ。・・・・はい、地図あげるわ。」


 ミラから地図を受け取り、場所を確認する。

 ・・・これで一通りのことは理解できた。


「サンキューなミラ。おかげで助かった。」

「ふん・・・礼を言いたいなら、まともな作戦を立てて見せることね。」

 ぶっきらぼうに言い放たれてしまった。


「そうだ、ここには研究開発組もいるな。・・・クリス、ちょっと聞きたいことがある。」

「なんですか、イトウさん?」「またお兄様を呼び捨てしました!!」

 バルチナス兄妹が一緒に俺のほうへやってきた。

 別にアリスのほうは呼んでないんだけどな。


「お前は確か、武器開発だったよな。それで聞きたいんだけど、武器の生産にかかる時間が知りたい。」

「そんなこと聞いてもどうするか知りませんけど・・・。実は今、武器を一通り生産に取り掛かっているんです。以前元帥さんが説明したと思いますが、人はいくらでも補充させてもらえると言っていましたし、武器にもよりますが、一週間あれば全ての武器が揃うと見積もってます。」


「なるほど、一週間か・・・。ついでにアリスのほうも聞いておくけど、薬などの用意にはどれくらいかかりそうなんだい?」

「イトウさん!私を呼び捨てにしていいのはお兄様だけです!訂正してください!」

 相変わらず、この妹の扱いはメンドクサイな。

 仕方が無いので、訂正することにした。


「アリスちゃん、薬の開発の時間を聞きたいんだけど・・・。」

「・・・ちゃん付けですか。・・・・まぁ、いいです。・・・・お兄様と一緒で私も一週間あれば一通りは準備が終わります。」

 てかこの子ってクリスとはなしている時以外テンションめっちゃ低いな。


「そ、そうか。ありがとう。後気になるのは・・・・と。」

 視界にレイラが移った。

 彼女は確かロボット開発だったような・・・。


「なぁ、レイラ。お前は確かロボット開発だったよな?開発にはどのくらいかかりそうなんだ?」

「クリスと同じで、私も一週間くらいよ。もちろん、どんな型にするかにも寄るけどね。あ、言っておくけど私は他にも乗り物とかを作れるわ。エンジンの稼動部分とか、ロボットとそっくりだしね。」

「そ、そうなのか。わかった、ありがとう。」


 これで、押さえておくポイントは理解できた。

 話を聞く限り、1週間~2週間の間で全ての準備が整うはず。

 その中で、俺も最善の策を考えなければ。


 次の場所へ、俺は向かうことにした。




 

 次に向かったのは、北区。

 A隊、B隊らの戦闘能力を持った皆が集まっていた。

 ・・・手には、それぞれの愛銃を持って。


「伊藤か。どうしたんだ・・って、決まっているか。私たちの戦闘能力を見に来たんだろう?」

「・・・正解だ。やはり、それぞれがエリートであっても、能力は見ておかないとな。」

「ちょうど私たちもお互いの能力の確認を兼ねて、訓練中だ。好きなだけ見ていくといいさ。」

 

 北区には戦闘のシュミレーションなどができる、大型のグラウンドなどがあり、訓練にはもっとも向いている。

 それぞれが能力を試しあうために利用するのも納得がいく。


 グラウンドでは、銃弾が飛び交っていた。もちろん、実弾ではないが当たるとかなり痛そうだ。

 皆が敵同士、それぞれが撃ちあい、やられる前にやる。

 そんな状況の中でも、やはり目立つ人物はいる。



「どうした、その程度か!まだ隙だらけだ!」

 ヴィクターの声が響く。

 彼を倒そうと、何人も襲い掛かるが、彼はそれを正確に捌いていく。


「くそっ!ありえねえだろ、早いし正確だし、強すぎる・・・。」

「ちくしょぉ・・・化け物か・・・。」


 狙っていったものは先にやられてしまう。

 遠くからの射撃は避け、正確に、相手にダメージが通る箇所を撃ち抜いていく。

 遠めで見てもはっきりわかる。

 彼の戦闘能力はここではトップクラスだ。


 その後、かわし続けていた彼は一瞬顔をしかめ、身体をずらした。

 その身体の右肩の服が破けていた。


「・・・素晴らしい。避ける場所まで推定していたんだな。さすがは・・・黒瀬。」

 ヴィクターを撃ったのは黒瀬。

 ヴィクターは自分を撃った相手が見えなくてもわかったらしい。


 ヴィクターより少し離れていた位置から狙撃したのだろう。

 どこかに隠れているのか、彼女の姿は見えない。


「私に銃弾を当てるなんて・・・。さて、行くか。」

 そういうと、ヴィクターは一目散に走っていった。

 ここの勝負にはついていけそうもないし、違うところを見ることにした。


 

 さらに見回していくと、ユリアやジャックなどもそれぞれ目立っていた。

 2人とも恐るべき身体能力で相手を倒していく。


「ははは!おせぇ!おせぇぞ!おらっ!」

 ジャックはゴム製のナイフで相手を次々と切り裂いていく。

 相手からの射撃も全て避け、ものすごい瞬発力で突撃してくる。

 結局彼に弾は一発も当たらなかった。


「ほら、まだまだ甘いぞ?そんな隙だらけでは戦場でやられてしまう。」

 ユリアも、二丁の拳銃で正確に相手を撃ち抜いていく。

 実際、彼女の身体能力も素晴らしく、弾など軽々と避ける。

 二つの銃を自在に操り、相手を倒す。

 彼女もまた、ここではトップクラスの実力だった。


「くくく、ユリアさんじゃないっすか!切らせてもらいますよ!覚悟!」

「ほぅ、私を倒すつもりなのか。面白いな、その勝負、乗った!」


 仕舞いには2人で戦闘を始めてしまった。

 スピードとスピードの勝負。

 目を離すことはできなかった。


「ハッ!」

 二丁の拳銃からジャックに弾が飛んでいく。

「ふっ!」

 しかし、ジャックは一つをかわし、一つをナイフではじき落とした。

 その間にもジャックはぐんぐん距離をつめる。


「ほぅ・・・なら、こいつはどうかな?」

 二丁の拳銃から、目にも留まらぬ速さで4発の弾が発射される。

 ・・・高速で2発射撃したってことか?

「なっ・・・・!くおぉぉ!」

 しかし、ジャックは二発を前方に飛び込んで避け、もう二発をナイフではじき落とした。

 さらに飛び込んで勢いで、手にしていた二つのナイフを同時にユリアへ向け投げつけた。


「・・・さすがだな、ジャック。しかし・・・。」

 ユリアはその行動を読んでいたらしい。

 難なくナイフを撃ち落し、彼へむけ、驚くべきスピードで直進していった。

「な・・・嘘だろ・・・がはっ!」


 結果はユリアの勝ちだった。

 彼女はナイフを撃ち落した後、ジャックに突っ込み、彼の顔面にスライディングキックをお見舞いしたのだった。

 もちろん、吹っ飛んだジャックは無残に銃を突きつけられ、勝負はついてしまった。


「ふふふ、いい勝負だったな。またいつか、手合わせを願いたいものだ。」

「お、女に俺が負けただと・・・。くそが・・・。」

「ジャック、戦いに男も女もないさ。君は強い、戦場で安心して君に背中を預けられそうだ。」

「ふんっ!・・・いつか、倒してみせますよ。」


 興奮して、目を離す事ができなかった。

 実にいい勝負だった。

 俺は2人にそっと拍手をして、そこから移動した。



 そこから少し離れた場所では、特殊能力組が互いの能力を確認しあっていた。


「おお!やっぱ俺の身体は鉄砲玉なんてきかねぇな!」

 八雲さんの肉体硬化は、どうやら銃弾も弾くことができるらしい。

 興奮した様子で自分に銃弾を放っていた。


「行くぜ兄弟!」「おうよ!」「いこうぜ!」

 ブレイ三兄弟が八雲さんに向けて、一斉に攻撃を仕掛ける。


「ぬあっ!ちょっと待てよお前ら!」

 火球・水流・電流が一斉に八雲さんへ向け飛んでいく。


「お前ら、卑怯だ。そんな奴には、お仕置きだな。」

「「「なっ・・・!」」」


 突如リアが割り込み、リアに攻撃がヒットする。

 しかし、リアにはダメージが通った様子は全く無かった。


「水は水蒸気に・・・雷は静電気に・・・火は凝縮して石に・・・。」

「ふひぃ・・・・サンキューな、リア。」

 どうやらリアはブレイ三兄弟の能力を全て無効化したらしい。

 照れた様子でリアは頭を掻いていた。


「別に、お礼を言われることじゃない。あいつらは卑怯だから正しただけのこと。」

「「「卑怯って言うなよ!俺達は兄弟だぜ?!」」」

 しかしこの兄弟も本当に息がピッタリだな。

 

「あ・・・皆!離れて!!」

 突如リアが大声を出した。

 そんな声に呆気に取られてか、誰一人動かなかった。


「早く!状態を変化させた物質が元に戻る!早く離れて!」

「まじかよ!」

「「「そりゃやべぇ!」」」


 しかし、時既に遅し。

 水が雨のように降り、電流も復活した。

 これはいくら俺でもさすがにわかる。

 水と電気が混じれば大変なことになるということぐらいは・・・。


 そのまま威力を増した電流が皆にふりかか・・・


「ふぅ、危ない危ない。もう大丈夫だよ。」

「・・・え?」


 ・・・ることは無かった。

 

「え・・・あ、アレックス?」

「うん、たまたま見かけて危なそうだったから助けたんだけどね。」


 どうやらアレックスがとっさに電流の軌道を変化させたらしい。

 約5mほど離れたところに煙が立っていた。


「いやぁ、助かったぜアレックス。」

「「「まじサンキューな。」」」

「ははは、力を試すのもいいけど気をつけろよ。それじゃ、俺はこれで。」

「あ、ありがとう。」


 何はともあれ、悲惨な事故だけは回避できた。

 アレックス・・・奇跡の超能力者・・・か。

 謎は多いけど、あいつの能力は凄まじいな。


「あれ、伊藤・・・。」

「ん?ああ、リア。ちょっとお前らの能力を見に来たんだ。といっても、さっきから見てたけど。」

「そう。いい作戦、考え付いた?」

「いいや、まだこれからさ。そのためにも皆の力を見に来てたんだから。」

「そう。まぁいいや、じゃあね。」


 リアはそれだけ言うと、移動してしまった。

 

「・・・俺も戻るかな。」

 

 とりあえず、今日一日だけで収穫がたくさんあった。

 みんなの能力も、どれを見ても素晴らしいものばかり。

 これなら・・・・。


 個室へと戻る俺の足並みは軽かった。



 





 とある一室にて。


 「くくく・・・あいつら、必死こいて動いてるね。オイラも見ていて楽しいよ。」

???「そうですね。準備も滞りなく進んでおります。」


 2人の声が部屋に響く。

 視線の先には、200人の活動を移した映像。


 「キミにも期待しているからね。キミたちが負けては、オイラも困るからね。せいぜい頑張ってよ。」

???「ハッ・・・。全力を尽くします。」


 「ふふふふ・・・・期待しているよ!」


 やや高めの声が響いた後、部屋から音が消えた。


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