06
「人数が揃ったという事で会議を始めようか」
私はよく分からないまま、瀬崎さんの隣に座らされ会議がスタートした。
内容も分からないままの私は社長を前に冷や汗たらたらだ。
「では、会議を始めるにあたって関連資料をお配りしますね」
と、その声の先には美紀が。
そうか、彼女は社長の秘書に最近移動したんだっけなー。
「はい、どうぞ」
意味ありげに、こっそりウィンクしてくる美紀。
今は仕事中でしょ、と思いながら資料を貰った。
「さぁ、開いてくれ」
社長の声で一斉に開かれた資料
その資料には大きな文字で『テスター・ハウス』と書かれていた。
「テスター・ハウスですか?」
思わず聞きなれない言葉だったので、声に出してしまっていた。
「そうだよ相田くん。テスター・ハウス
このプロジェクトは今期最大のものになるからね」
どうやら、社長はこのプロジェクトに社運をかけている感じが大きく伺える。
「では、説明するよ」
と社長はニコニコとそして楽しそうにプロジェクトの概要を話始めた。
「うちの会社は住宅、主にマンションの開発そして売買だが
最近の世情があってか売れ行きが悪い。
そこをどうにかしようというのが、今回のプロジェクトだ。
今回、新規で新しいマンションブランド。
まぁ、完結にいうとルームシェアハウスを作るんだ。」
確か、最近主人公がルームシェアするドラマがあったみたいだし。
可愛い外装と内装で、けっこう売れるんじゃないかと心の中で呟く。
「確かに、家賃は人数分で割れますし
社会人であれば寝に帰る様な感じですから良いかもしれませんね」
と瀬崎さん。
ん?私って、呼ばれる必要あったっけ?
「いや、それだけじゃないんだよ今回は。
このシェアハウスは、ただのシェアハウスではなくて
こう、どいうのかな同棲するカップルの未来型シェアハウスなんだ」
ん?
「君達には、今度も特殊任務として、そこに住んで
ブログなんかで広報して欲しいんだ」
んん?
「もう、知らない間同士じゃないだろう
この前の、アレで」
えーーーー!!また、巻き込まれるの!?
やっと始まりのような感じです 汗