表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/43

第14話「小さな呟き、大きな決意」

 船から降りた2人。

 船長があらためてお礼を言う。

「本当に船と乗客を守ってくださり、ありがとうございました! 旅の安全をお祈りしております。どうかいつまでもお2人、仲睦まじくお幸せに!」

 船長はそう言うと、2人に握手を求める。

「はい! ありがとうございました」

 2人は船長と握手を交わすと、船着き場の出口へと歩いて行く。

「はは、あの船長さん。結局俺たちのこと、ずっと恋人だと思ってたな」

 経矢がそう笑うと、イリーナも笑う。

「ほんとにね! 完全に勘違いしてたね、えへへ」

 2人で笑い合っていたが、イリーナは最後に小さい声で、

「……でも、嫌じゃないよ」

と呟いた。

「うん? イリーナ、今なにか言った?」

 経矢がそう聞くと、イリーナは慌てた様子で首を振る。

「べ、別になにも! あ、あのさ! 早く次の目的地に行こ!」

 そう言って彼女は足早に歩き出したのだった。


「うわぁ!ジャイヤンとは建物の造りとか、街並みも全然違うんだね!」

 メラルランドに到着した2人は、早速街中を歩いていた。

 イリーナは見るもの全てに目を輝かせ、楽しそうにしている。

「あぁ、デブロンに来るのは俺も初めてだけど、なんかすごいな。建物もそうだけど、道行く人たちの格好がみんな派手だし」

 経矢の言う通り、メラルランドの街には派手な格好をした人が多い。

 イリーナはそんな街の人々を見て、楽しそうにしている。

「ほんとだ! あ! あの服可愛い!」

「お、おいイリーナ。あんまりはしゃいで離れるなよ?」

 経矢がそう声をかけると、イリーナは満面の笑みで振り返った。

「えへへ、大丈夫だよキョウヤ!」

 そんな天真爛漫な彼女を微笑ましく思いながら進んでいると、冒険者ギルドが見えてきた。


「イリーナ、少しここに寄って行こう」

 街周辺の情報を手に入れるなら、やはり酒場か冒険者ギルドだからだ。

 イリーナは経矢の判断なら、と楽しそうに後に続いた。

 ギルド内は、先ほどの赤い球体の話で持ちきりになっていた。

 あの赤い球体の下には、つい最近魔王を討伐したばかりの勇者ファブリス一行がいたこと。

 もしかしたら命を落としているかもしれないこと。たった今捜索活動が始まったこと。

 などなどさまざな情報が耳に入って来た。


 冒険者ギルドを出た経矢とイリーナは、先に今夜の宿を確保することにした。

 アルセィーマ大陸に向かうとしても、すでに昼も回っているため今日1日はこの街で過ごすことに決めていた。

 部屋に荷物を置いた経矢とイリーナは、さっそくデブロンの街へと繰り出す。


 ルーベンたちがいつまた追ってくるかわからない状況だが、経矢は冷静に考える。

 あの時は不意を突かれたが、正面からの戦いなら経矢は彼らと互角に戦う自信があった。

 それに……、と経矢は隣を歩くイリーナを見る。

(イリーナの銃の腕前は俺以上だし、さっきのあの武器はとんでもない威力だった……)

 彼女はただ守られるだけの少女ではない。


「どうしたの? キョウヤ?」

 そんな経矢の視線に気づいたイリーナが、不思議そうに首を傾げる。

「……いや、ほんとに頼りになるなって思ってさ」

 その言葉に少し照れながらも、彼女は嬉しそうにしているのだった。

 2人は他愛のない話をしながら大通りを歩き、お店などを見て回るのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ