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エリヰトの繁栄2

尋常な状況じゃねえな。

シヴァ闘士(タタカシ)の様子を見るに、あのラッパ堕天使の言うことにもそこそこ信憑性があるってことだ。


オレが残兵で、こいつがシヴァ闘士(タタカシ)なことだけは間違いない。


「タカシ。ヘルメッ……マキシマが向かった方向はあっちだったよな。どこ向かってんのかね。明らかにそっちの方角が騒がしいけど」


時折、地響きみたいな音や悲鳴、笑い声のようなものが聞こえて来る。


「あっちには……学校ぐらいしかなくねぇか。オレ達は卒業しちまったけど、マキシマだってそうだよな。あのテンションで学校行ったら、間違いなく話題になるぞ。凄いな、インフルエンサーじゃねえか」


インフルエンサーか?


別の同級生が電車内盗撮で捕まったニュースを思い出した。

どんな形であれ、同級生がメディアにフューチャーされるのはそこそこ面白いもんだ。


「話題にはなると思うけど、やべえテンションだったんだろ?マキシマヘルメット。神話の破壊神シヴァ闘士(タタカシ)先生的にはどうよ?日和って見逃しちゃう感じか?」


「残PAYがどの口で……」


「ちげえって言ってんだろ」


言ってなかったかもだが。


シバタタカシは昔から暴力的な男だ。

特に思想もない暴力装置みたいなやつだから周りからは浮いてたが、オレもチヅオソンシのごとく浮いた存在だったので、不思議とウマがあった。


「そういやウチはマキシマん()の檀家だったな」


青黒いシヴァ闘士(タタカシ)の眉間に青筋が立った。


「寺の修繕費を回収されたせいで、オレの誕生日プレゼントがたまごっちからねこっちゃになったのを思い出したぜ」


今いくつだよお前。


「タカシよぉ、母校見学にでも行きますか!ギャオッピの借りを返しによ!」


「ねこっちゃって言ってんだろ。まあいいや、(ブッ)殺すかマキシマ」


殺せとまで言ってないけど、もうなんかどうでもいいしとりあえず学校へ行こう。

それにしてもマキシマか。ヘルメット博士で通ってたから下の名前がわからねえ。


まあその点はオレも同じか。

オレに至っては、ひょっとしたらマツモトとかアサハラとか、全く違う名前で認知されている可能性すらある。


学校まで300メートルほどのところまで来て、やはり人の気配が多い事が分かった。


「避難場所でもあるしな、学校」


自分で言っておいてなるほどと思った。

その可能性アリだぜ。


「ザンペイ!」


シヴァ闘士(タタカシ)の叫び声が聞こえ、顔を上げた瞬間、オレの意識は弾け飛んだ。


意識が飛ぶ寸前に見たのはバイザーのない、白いフルフェイスのヘルメットを被った鋭い眼光の男の姿。


目だけしか見えなかったが、それは紛れもなく同級生マキシマだった。

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